2002年10月14日(月) |
できたら読んでほしくない |
失うことを初めから前提としているので 繋いだ手がすぐにほどけるように、 命綱も簡単に切れるように、 している。 どんなに遠い場所に僕がいても、あのひとはずっと僕が好きだろう。 僕がどんなに鬼畜で毒々しい人間でも、たとえあのひとが嫌いでも、僕を好きだというのだから。 それなら、 あのひとを傷付けて、 思いきり深い傷をつけて、 悲しませて苦しませて、 その様をじっと観察して、 ・・・そんなことをしてみたいと思う僕はきっとどこか間違ってる。 壊れてるとは言わない。 間違ってる。 こんなことを考える僕を咎めるひともいる。 だけど考える。 考えるだけ、なところで、まだ自制心が働いている。 僕はあのひとが好きだ。 好きだ。 あのひとは僕を愛してるとは言わないので僕も言わない。 けれど愛していないとはもう言えない。
あのひとは、たぶんこれを読むだろう。 今日か明日か、ずっと先にか。 その時にあのひとの心に何かが咲くだろうか。紅い、棘のような花びらが開くだろうか。 あのひとが何かを恐れていることを僕は知ってる。 ちゃんと知っている。 そのことを僕の断罪をするかのように抱えている。 僕はあのひとを愛していないとは言えないから、あのひとから遠くはない場所にいる。 そしてあのひとを傷付けないように静かに佇んでいる。
恋を、 していても、 いくらどんなに恋を、 していても。
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