あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2002年10月21日(月) たくさんの恋を



息が苦しくなるのは、いつも僕の心臓が少しぎこちないからだ。


「また電話します」の一言が重い。
僕は別にあのひとがいなくても生きていくさ。きっと。
僕は自分の幸せなんて思ったことはない。
ただあのひとが幸せだといいと思うだけ。他の誰もが幸せだといいと思うだけ。

羽根をもがれるような痛み、を思う痛み。
誰が浮気なんてしたいというのだろう。

電話でさえこの心はやわらかく崩れて、形を成しはしないのに、
どうして書き綴る文字にそれが宿ることができるだろう。
どうして恋ができるだろう。
この言葉にできるのは、
あのひとを惑わすだけ、
あのひとをあのひとだけを。

おそろしいことをしている
今日も
おそろしいことをしている
少しずつ見透かされる心の裏で 今日も
おそろしいこと を している。
僕が蝕まれるのかあのひとが蝕まれているのかは知らない。
ただ薄着ばかりしているこの身体は少しずつ冷えて、
あのひとの指を暖めるための温もりを忘れていく。
べつに忘れられるなら忘れてしまえばいい。
それならあのひとはきっと安らぐ。
きっと、
想い続けることの純粋さに酔うことを自分に許す。




↑その場しのぎにはなる。
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周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

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