あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2003年09月27日(土) 秋の夜長。



秋の夜長、ってどういう意味か正確には知らない。
だけどなんとなく寝そびれて、
結果的に夜は長くなった。印象として。

眠いんだけどやりたいことをいくつも数え上げているうちに眠れなくなった。
目の奥の辺りに眠りの雲が綿菓子のようにわだかまっている。
素直に眠れそうにないので、
起き出して机のスタンドを点けて、人から借りた漫画を読んでみる。
妙に泣きたくなる本だった。
ちょっとだけ泣いて、
でもこんな風に引きずられて泣くのは今は嫌だと思って再びスタンドを消す。

眼を、
つぶる。
それが一番難しいのだ。実のところ。
ちゃんと眼をつぶっていさえすれば、眠らなければと押し付けられた強迫観念のように狼狽さえしなければ、大体の場合はいつの間にか眠っているものだ。
だからこんな夜も、
泣き続けようと思えば容易いのだけどそれも馬鹿馬鹿しいので、

暗転。


涼しくなった夜に慣れないのか、明け方に何度も覚醒へ浮かび上がる。
馬鹿だね。って自分に言うのってなんだかさみしいね、と思う。
思いながらまた沈んでいく。


早起きはストイックだ。
とても。
惰眠に沈みそうになる体をベッドから引き剥がして、冴えてくる目を凝らしながら朝の青い空気を吸う。
日が昇る前の、蒼白い空が好きだ。
だから早起きは嫌いじゃない。
低血圧で貧血気味の目頭を押さえながら着替えをする。
二度寝をするのは簡単だけど、あえて部屋の窓を開けてぼんやりする。
窓枠に腰掛けて足をぶらぶら。

朝ですね。
たぶん、いつもと同じ。




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