あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2004年03月02日(火) 文旦さえあれば。



文旦さえあったら淋しくなんかないさ、とうそぶいてみるけれども玄関に置かれた2箱もの文旦はいっこうに減らない。
んん。
食べてくれる人がいないと剥き甲斐がないのだ。
うにゃ。
まるで文旦を剥くために生まれてきたような僕の美しい指を見ながら少し嘆いてみる。
明日はどこに行こうかな。

 **

今日は母校の高校へ。
朝起きてからぐうたらしていたら昼近くなってしまったので慌しく家を出る。
なんとなく食べる気がしなくてイチゴ1個分だけを口に入れて。
なんとなく牛乳だけは飲まなければいけないような気がして、コンビニで購入して電車の中で飲む。
昼も近い電車の中は空いていて、ついでに購入したマシュマロをはむはむやってみる。
本当は中にチョコが詰まっているマシュマロが食べたかったんだけど、コンビニにはゼリー入りのやつしか置いてなかった。
邪道だ、亜流だ、と思いながらはむはむ。
あとでどこかで探してみよう。

母校は大学の入試だったらしくてガードマンであふれていた。なんとなく気後れしながらコンニチハ、と挨拶してみる。
高校のほうは卒業式の後みたいで少し活気が薄い。寒かったからかも。
恩師のところに顔を出して、約束していた銅版画を刷ってもらう。
5枚も刷っていたら2時間半くらいかかった。
学校から慣れた道を帰る。
駅までの道で恋人に連絡してみる。
1時間くらいなら会える、と思って電話。たぶんすごい甘えた声。

結局マシュマロは見つからなかった。
僕は今日も活字で空白を埋める。
明日はたぶん映画と活字で。

強い風はどこか春の香りがする。
太陽光を2%はねかえす毅然とした半月。在り処のわからない沈丁花。
言葉でなくて良いから、
僕を慰めて。





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