2004年04月05日(月) |
はやく遠くへ行きましょう |
くたくた。鞄が重い。
たらったた、とステップを踏んでみる。 白く一面に散り敷いた花びらの上。 あのひとがいないと桜はこんなに寂しい。
ぱたぱた坂道を駆けていく。 花びらですべりそう、と思っていたら案の定すべった。 ペンギンのように黒いスーツの腕を振り回してよたよたする。 朝は青空がキレイ。 最近よく使うケータイのカメラで写真を撮ってみる。 真っ青な空と桜のコントラスト。
くたくたは夕方。 素直に家に帰ろう、と思って、空を見上げるとヒコーキ雲。 短く、宇宙へ燃えていくジェット噴射みたいに赤く。 家に帰りつくまでの200メートルがすごくしんどい。 すごくさみしい。
春はいつも僕の手のひらからすべり落ちていく。 いつも追いつけなかったり、簡単に追い越してしまったりで僕はおたおたするばかり。 春はいつも僕の手のひらからすべり落ちる。 あとには白く、桜の花びらと疼くようなせつなさ。
春眠暁、と言っている暇が無いと思うこのごろ。
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