2004年05月21日(金) |
だんだんと乾いていくので僕は |
『ねじまき鳥クロニクル』を読んでからなんだか狂っている。 読み終わって、なんだか好きな話じゃなかったなぁと思ったのに。 それなのにあの現実感のない世界に囚われてしまったみたいで。 雨の中の薄暗さのように世界が不鮮明だ。 そしてそれでいいと思ってしまう諦めに似た納得。
今日は死んだように眠ろう、泥のように、褪色した夢を見ないように。
それだけが望みと言ってもいい
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海に行きたいな。 誰もいない海。 別に広ければプールでもいい。 そして誰もいなければ。 ただ浮かんで目をつぶりたい。 微妙な緊張感と絶望のような浮遊感が欲しい。 たぶん僕は今、他人を必要としていない。 ただ時間、あるいはそれに見合うだけの空漠を欲している。
別に夢を見てもいい、ただしそれを憶えていなければ。
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とりあえずあなたには僕を癒せないのだということ。
そしてあなたは僕を癒してくれないのだということ。
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明日は逃げて行こう。 どこか遠くへ。 有効利用した時間なんか屑みたいなものだ。 だから僕は自家用機も車も要らない、この弱い両足だけで。
そして駆けてゆくよ。
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