隣で、あのひとの眼が月の裏側を透かすように澄んでいくのがとても美しいと思った。手のひらから薄くタバコのにおい。あのひとはまず帰りの切符を買った。それで、このひとは戻っていく場所のことを考えているのだと思った。どこか遠くへ行きたいのは僕だけだ。きっと。だんだんと食べ物を受け付けない身体になる。なんだか痩せた。↑若紫でもいいな。My追加