あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2005年01月10日(月) ゆきのうえ




家に、
帰ると耳が聞こえないように感じた。

物音が遠い。
たぶんこれは風邪だな、と思いながら
反対側では もう何も聞きたくないんだ、と呟いていた。



朝から少し怖い、と思っている。
何が怖いとかではなく。
あえて言うなら昼日中においても闇を探す僕自身が怖い。
特急列車の窓側の席で、陽だまりに埋もれながら軽くまどろんだ。
遠くヒトの声。
黒いコートに陽射しが残って暖かい。列車は梅田まで。
だけど電車が日陰のホームに滑り込んでしまうと、もう僕がどこに居るのかわからなくなってしまって、ふらふらと歩き回っている。

ロフトで手帳を買う。それからメモ帳と、小さなノート。
書きたいことを思いついたのが遅くて、ノートは半分も埋まらなかった。
てくてくと歩き回ったのがとても無駄だったという感想。





是非もなく僕は罪について考える。
因果応報ということについて考える。





ホームで電車を待っていると、遠く何かの売り子の声が聞こえる、と
思ったのを最後に聴覚の記憶が薄れる。
電車に乗り込むと急に悪寒が襲ってきて歯を食い縛る。
これはあるいは嫌悪感だろうか。
幼い頃に感じた、脱力感と無力感が一緒になったような奇妙な感覚と同じもの。
けだるい性交の後に感じる脱力と怯えのような。
目を開けていると酷くなるようだったので、今日買った手袋をはめて目を閉じる。
そのあたたかさに救われている。


家に帰って少し胃液を吐く。

僕に生きる資格はないような、そんなネガティブな気持ちが消えずにいる。







↑それだけさ。

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