何処までも遠く逃げていきたい気持ちは在っても、 わずかな僕の昔からすれば世界はとてつもなく狭く なってしまったので、 言葉を気にしないで とおくにいきたいな、と言う。 いつか僕の行く何処か遠い場所に僕の恋したひとたちは居なくても、 それはやはりそのひとたちにつながって淡いのだと思う。 そういう、やさしい場所が何処かにあると思う。 生まれかわりは信じない。 生まれかわりがあるとしても僕は心あるものになりたいとは望まない。 いとしいひとたちもそのときにはただ、心のあるものではないと思うので やさしい何かでだけ あると思う。
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