心がざわざわするのはきっと分散されていた不安が一途に凝縮してしまったからで 無性にここに居たくないというお決まりの衝動に駆られたあとには 眠れない夜が待ち受けていて ベッドの 一番やわらかな場所を探して何度も寝返りを打つ、明日は 早くももう眠りに就いてしまった気配がする
キミ、知らないよ ここに居ないでいるあいだに 僕はよく笑うようになってしまって 空へ見開く目を向ける そこに 求めていた三日月が青く溺れていて あるいは滲んでいくヒコウキ雲が放たれていて 僕は重みもなく踏みつけられていくのをじっと 気付いているのだ
記憶 ためしてみたいのは狂気のような傷跡で 手のひらの穴を無意識に探す、その日には うっとりとキミは眠っている気がする ここへ 打たれる鉄の痛みを それから それから それから
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