なるべく強い目をしたままで居た。 足跡が僕のうえに、付くはずはなかったので。 だからじっと、少し笑ったままで動かずに居た。 何を言っても届かない、と。 そう信じるならそこで終わりだと思った。
ひとが笑うと僕は心が冷えた。 そんなのは恋じゃないと思っていた。 いつか叫び出しそうになった。 だけどそれは、
「 あいしてる! あいしてる! あいしてる!アイシテル!!! 」
気が狂いそうな夜。 理解、なんて。 誰にもできないんだと思った。 誰にもできなくていいと思った。 でも誰かに聞いてほしかった。 この、こころの、乱れるさまを。
だからこれはたぶん、
夢の続きみたいな狂想文。
歯を食いしばって、 馬鹿げた朝を迎えた。 もしももう、この手がとどかないのだったら、僕は追いかけなければならないと思う。 せめてあきらめるために。
たとえ取り戻せなくても、気が狂いそうなこの、狂気のために、 僕はいつか泣かなければならない。
嘘でも良いでしょうか、 僕は、 あなたを憎んでいる、と。 この胸の中にあなたはいない。 それはもう、 さむざむしいほどの空白があるだけ。
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