あおざめた、くもりぞらの しめった沼のようなにおいと どうしても思い出せない何か昔きらきらと興奮していた頬のような ささや か な 憧れ みたいな
あぁなんで僕はあのひとを捨ててしまったんだろ う
おだやかにまろやかに、ゆるやかにのびやかに、 時折ふ、 と 停滞する あさ みたいに 死んだひとからのメール
なぜ、
いったいなぜあなたは、
のどにつかえた空気のまるさ 目を閉じれば夜が来てしまう か ら ひざの上の恋人の髪、 どこへもにげられない最期の日 どこへも
知っている
あきらめはうつくしい
「 結局、
あなたは愛情を量ることしかできないんでしょう 」
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