あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2006年07月22日(土) この心は快楽に弱い





とても、後悔がとても大きいのは
もう取り戻せないからだ、とか


ざいあくか ん ?

とか


欲情、するときのあの
喉の乾上がる感じ、とか


少しくらいはわかっていて
わかっていなくてもゆるされることをできる限りそのまま流して


目の上にうすく幕を下ろす、がたがたと
ふるえる指先は怯えているのではなくて
世界はここにはないことを知っていて 知っていなくて
もうどこか遠くへ
押しやることを決め付けていて


何故だかもう手放したひとの夢を見る
何度も
白昼夢のように。
ぽっかりと開けていると目の中に
ふるえる ように
あのひとが下りてくる
無意識にゆがむ眉根をもう
あきらめている


執着はどこへ どこまで
行くんだろう
目の前を 死んでしまったひととよく似た背中が歩いていて
心がぐずぐずに溶けてしまうのを恐れて
それだけで僕はもう前へ行けない


もう僕を待っていないでください
もう僕を待たないでください
今もこれからも僕はひとりです
咲き続ける花の数は一定数を超えず
花びらは淡く光りながら散っていくのです
それだけ
開けば開くだけ散ってしまう心を知らない、と言ってみる


目の上に薄く 幕をして
世界を半分ほど拒む
受け流せばそれだけで過ぎていく事柄を
もう恋ではないと嘯いてみせる
ここはずいぶんと寒い








↑熱い手で触れられればもうそれだけで

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周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

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