ひそかに感情はどこまでも独善的 希望なのか期待なのかどちらかわからなくても 恋人のこえがする、暗い部屋から それは追いかけようとすると意味もなく耳の中で溶ける。 抱きしめる、ただ 腕のやり場にも困った頃をもう思い出せないでいる 最後に、 もうあなたにキスをするだけの価値があるのかどうかもわからなくなってしまって困惑しているのです
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朝が来たね、 耳の奥で残酷な声 朝が来たね、 のろりと 起こした半身の下にわだかまった未練 朝が来たね、 うるさく 朝が来たね、 見据える朝がせめて単調に笑うのが救いだったりする 朝が来たね、
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空が晴れていきます 夕立が 朝顔の萎びた姿を弾劾していきました 辛辣な太陽に アスファルトは銀色に光り 残像が虹色に目を噛みます もう 大事なものを 大事にしないと決めた 結局 何もしないでいるのが一番自然で傷みにくい 空が晴れていきます 夕立が 朝顔の萎びた姿を弾劾していきました 夏の匂いを残して 夏が ゆっくりと退いていきます
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息も出来なくなりそうなので、何が苦しいのかもわからなくなってしまう。
また朝が来てしまった、と思うもうすぐ7ヵ月が過ぎると思う。
笑ってほしい、ただ僕をあんまり甘やかすアナタに笑ってもらいたい。
ささやかな希望と絶望と後悔と慰めと、真っ黒な朝。 ささやかすぎて笑ってしまう。 もうこんなのはイヤだと笑う。 もう諦めたんだと笑うのが一番つらい、かもしれない。 ただ笑う。 笑う。 アナタ一人幸せにできないと笑う。
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