2006年08月20日(日) |
たぶんあすこに、いるのだキミは、 |
朝からステキに暑い。 手のひらからさっきまで食べていたパイナップルの香りがする。
どうも最近アタマのほうが色惚けていて、なんだか仕事中も意識をふっと持っていかれる時があってヤバイ。 色惚け、と言うと何だかシアワセにホンワカしているようだけれど真実その逆。 独りでいるとひどく不安定で今日なんかは朝からボロボロと泣いてしまった。 家にいるとタバコが吸えなくてストッパーが働かない。 ひとが生活している辺りをかすめるように動くと、そちら側に強烈な引力を感じて動けなくなる。 この意識が飛翔して、魂が裂かれるように思うのだ。 もう少しで、メールをしたり連絡を取りそうになる。 手紙の文面まで頭の中に浮かぶ。 ひどくあやうい。
昨日ひさびさにタバコを吸ったら、ひどく血の気が引いてくらくらした。 あの感覚は嫌いじゃない。 ここからどこへでも、行けると思うことは、 行ってはいけない場所へも行けてしまうということで、それは僕の中の禁忌を刺激して媚惑的で煽情的な選択肢。
指に跡が残るくらいに両の手を絡ませて自分を封じる、 早く、と思う。 早く、
何かが壊れてしまえばいい。
僕の内側を知ってか知らずか(たぶん知らないんだろう)、親は暢気に出会いを紹介しようかなどと言う。 お願いだからそんなことをすれば親子の縁を切るから死ぬほど嫌だから口に出すのもやめてくれと言うと、今度は僕を不良品扱いだ。 「あんたちょっとおかしいよ」 おかしくていいからそれでいいから不良品だからさ。 これ以上かき乱さないでほしい。
風呂から上がって自分の顔を見る。 確かにそろそろ個体としては成熟期なんだろう。 もう少ししたら皺とかシミとか白髪とか禿とか考えるようになるんだろう。 のびやかな、と言われるには程遠いけれど、売り物のように考えるなら物体としては熟してきたということ。 けれどもこれは売り物ではない。 もう既にsold outで抜け殻だ。
明日も、ひとの近くに行かなきゃならない。 きっと立ち止まってしまうだろう。 全身の細胞がざわめくような思いをする。
それでも生きなきゃいけないんだ。
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