自分がこのひとを、好きではないとわかっているから僕はこのひとと一緒に居るんだろうか、と考えて
至極当たり前のことにただすとん、と納得している。 たぶん大事じゃないんだろうと思う。いろんなことが。 このひとにとっても僕にとっても。 僕にとって大事なものはたぶん数えるほどしか無い。
濁った池の中に敷かれた飛び石を、ひら、ひらと跳んでいくイメージ。 足を踏み外しても溺れはしないとわかっている。 ただ、足を踏み入れてしまったときの池の乱れと自分の汚れとを危惧している。
明らかに僕は正直ではなくて、 けれど正直さがたくさんのものを壊すことをよく、よぅく理解していて、 欺瞞と安定、なんて 何年か前までの僕なら身震いして嫌悪することを平気で流していたりする。 好きなひと、 尊敬するひと、 尊重したいひと、が増えてよかった。 素直に。 そう思ってる。 うん。 世界はあんまり透明で怖い。
知らないでいいのに、いつも 目を開けるとそこは井戸の底で、空のあまりの遠さに泣きたくなる。 水位が上がってくれればいいのに。 或いは僕が溺れてしまえばいいのに。 朝が来るまでに何度も、空の方向と光というものを確認する、 真実というものの色も形もわからなくても、 それがどんな匂いをしているのかくらいはわかる それだけに偽物は本物に近い
取り引きはしない、けれど見て見ぬ振りくらいはしてもらうよ。
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