あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2006年12月06日(水) 熱のあるよる






熱を抱いていると往々にして音のある夢を見る。ばさばさとした忙しない音の響く夢だ。
それはたぶん熱に追い立てられた僕自身の鼓動の音なのだと思う。
ただそれに追われて、ひどく不快な夢を見るのはいただけない。


不快な夢から必死で目を覚ました後は、荒い呼吸で暗闇の中、空虚に目を開けている。
自分の中で、眠りに戻りたい疲労感と、あの夢には帰りたくない恐怖感が争っているのを感じる。

そんな時はあえて、ひとのことを考える。
今も会いたくてたまらぬひとのことを考える。
ただ苦しくて目を閉じずにはいられないように。
せめて夢の中で狂おしくあのひとを追うのなら許されるみたいに。





だから熱を帯びて眠りに就くのは嫌いだ。
ただそれはもう、絶望に近い。









↑その日はたぶん、いつもと変わらず普通の日の装いでやってくる

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その日はたぶん、いつもと変わらず普通の日の装いでやってくる。
僕は何の希望も抱かず、むしろ絶望に囚われてそこに立っている。

そこへ運命は、
何の前触れもなく訪れて僕を打ち壊し屈服させて走り去る。



その日を、その圧倒的な運命を、僕はただ待ちわびている。




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周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

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