夢を見る。穏やかな夢だ。 平和な、歩く傍に何が落ちていても驚かないような。
アルコールが急に欲しくなって一杯だけ流し込んでから寝ると、いつになく穏やかに眠ってしまって思わず寝坊。 参った。 こんなに穏やかに眠れるのだったらこれからも続けてしまいそうで怖い。
怖いのは何かに依存して生きること。 惑溺するのはほんの数瞬があればよくて、逡巡は長くても手を伸ばせば諸共に堕ちてしまう。 心が融かされてしまうのは本当に速い。 そして決して元には戻らない。一旦溶けたものが凝固した跡はとても汚いのに。
**
なんだか、とても努力しているな、と思う。 同時に、僕は本当に馬鹿だなと思う。 何度でも。
もう少しで忘れられたんじゃないのか、とか。 それを望んでいたんじゃないのか、とか。 弱々しく、大丈夫だと思ったんだ、と僕は反論する。 今度こそ大丈夫だと思ったんだ。
生きていくのは本当に難しい、と思うのはこういうときだ。 心を心と思わずに生きていくのは本当に難しい。
神様。 いつかここに、平和が欲しい。
|