刑法奇行
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昨日は、慶應の答練に行ってきた。何と、I田さんとT立大のK井さんが三田の新研で待ちかまえていたのには、びっくりした。答練はもう秋田県である。ローのせいかもしれない。しかし、当面合格を目指している受験生は真剣であるので、まあしょうがないか。ローと法職・・・どう両立させるかは難しい問題である。
先日は、新入生向けの企画である「外国語ガイダンス」にはじめて出た。第2外国語の選択のための説明会である。ピカピカの1年生が300人ほど来ていた。教務として一言、「法律を勉強するうえでも、語学は大事ですから、しっかり勉強するように」と。その後、各語学ごとに集まって、2〜3人の先生に質問である。まあいいかなと思い部屋に戻ると、職員の方から電話で、「法律の先生に伺いたいことがあるという学生がいますので来て下さい」ということで、戻ってみると、熱心な女子学生2人が待ち構えていた。「法律を勉強するうえで、どの外国語がいいのでしょうか」ときたのである。「それはドイツ語に決まっています」なんてことは言えないから、各法分野と外国語との関係を述べたが、刑法に力が入ったのがいけなかったかもしれないが、「やはりドイツ語ですか」と。「いやいやそんなことはないよ」と必死に否定しても、純粋惹起説の1年生であるから、修復不可能であった。このためか、あるいは私がパンフレットにドイツ語のすすめを書いたためか知らないが、外国語の先生宛のメールで「やはりドイツ語でしょうか」という質問が殺到しているということである。ボクのせいではありま千円!。
好きな語学をとればいいじゃんと言いたいのである。私は、フランス思想が好きだったので、フランス語を第1外国語にしたのである。無謀だったが、それによって、ロードー法のS田さんとも知り合えたのである。とりあえず、今の君の心情を大事にしようではないか。
最近の学生は本当にコースを大事にする。ベルトコンベアーに乗るために、最善の策を練るわけか・・・。落っこちたら、もはや這い上がれないだろう。それでは、何を獲得すれば、落っこちないかといえば、それは何もないのである。東大に受かれば、あとは順風満帆なんてことはないことは、多くの例が示している。ベルトコンベアーに乗ったり落ちたりの繰り返しなのであり、行き着く先は誰にもわからない。だから、志望校に合格したことは、とりあえず嬉しいと言ってくれる学生がいたら、私は、彼(彼女でもいいが)をヒシと抱きしめるだろう。
本当に、好きに選べばいいのである。ガイダンス・・・本当はいやだが、お仕事だからしょうがない。先生の言うことを鵜呑みにせず、批判的に検証することが必要である。そういえば、これまで先生に相談した記憶がないのである。そもそも、小学校から先生にあまり期待していなかったようである。目の前の先生より、伝記物の人物の方が偉いと思っていたし、中学・高校では、ポケットに入っていた漱石や太宰などなどの方がずっとすごいと思っていたからしょうがない。先生達には親しみをもっていただけかもしれない。人間として、いい人だなあ、というように・・・。
何でもガイダンスとなると、今度は、就職ガイダンス、そして結婚ガイダンスである。結婚するためには、「どの語学がいいのでしょうか」とくるかもしれない。そして、最後は、死へのガイダンスである。これが、順風満帆のデュープロセスというわけか・・・。
ガイダンスばかりで、本論に入らないままに終わってしまうかもしれない。これこそ、本末転倒である。まずは、現実にどっぷり浸かって、溺れてみて、その後ガイダンスに助けを借りても遅くはないし、それこそ実があると思う。パソコンの入門書をじっくり読んで、さあはじめるかというよりも、まずは、ガチャガチャ、パソコンと格闘する方がいいのである。 ガイダンスよりも、マイダンスである。
ジャーニー to ガイダンスにゴン
norio

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