2003年02月09日(日) |
松岡圭佑『千里眼』★★★★☆ |
 『千里眼』 松岡 圭祐 小学館 (1999/05)
ああ、お尻が痛い。 椅子に腰掛けずっと読んでいたから。 もう、止まらなくて。
原稿用紙965枚。 ずいぶん時間をかけて書かはったことでしょう。 半日で読んでしまいました。 だってもう、首根っこつかまえられて、ぐいぐいとお話の世界へひきこまれて、中断するところもなく、終わりまで走らされてしまった、感じ。
岬美由紀、魅力的な主人公。 表現力が足りなくて、陳腐な言葉しかでてこないけど、めちゃめちゃカッコイイ! 「民間人」でありながら、自衛隊戦闘機乗っちゃうわ爆発物処理しちゃうわカウンセリング、催眠もやっちゃうわ、武道も達人だわ、正義感もあるわ、子どもにもてちゃうわ、とこう書くととっても嘘くさい話になりそうなもの。 なのに、ありえそうでほんとに飛行機どうかなっちゃうのでは、要人やばいのでは、とドッキドキの数時間。
松岡圭佑さんの筆力なんでしょうね。 ずいぶん以前にお勧め書籍で見かけて、読むまでにずいぶんと時間がかかったこの人の本。(だって分厚くって、これでつまんなかったら…と腰がひけてた) いやーもったいなかった。面白かった。 また一人、読破する目標ができてとても嬉しい。
脇役の元上司、刑事もいい味出してる。 カツラに悩んだり、息子の反抗に悩んだり、さりげない描写もいい。 てことで、2月で一番夢中になって読んだ本、になりそうです。 ごちそうさまー。
『千里眼』
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