2003年02月10日(月) |
阿川佐和子 壇ふみ『ああ言えばこう嫁行く』★★★☆☆ |
『ああ言えばこう行く』 阿川 佐和子 檀 ふみ 集英社 (2003/05)
注)この本のタイトルの「嫁」の文字にバツが入ってます。
ヒットした前作の2匹目のドジョウを狙った交換エッセイ。 といっても前作はまだ読んでないわけですが。
軽妙なやりとりがとても爽やか。 仲のよさ、底にある敬意あってこその、ワルクチ。 女のユウジョウもいいものだね、なんて思うなぁ。
なんていうか、かろやかだ。 かろやかに生きていらっしゃる、というのではなくて、文中に出てくるように手持ちのバッグは紙バッグで、ものをさがすのにゴソゴソガサガサ、みっともないったらありゃしない、て感じなんだけど、そういう姿を肯定している、ひっくるめてあなたでありわたしであることがOK、という点が気持ちいい。
ヒットした背景には、実はそういう姿勢、人間関係が現実にはなかなかなく、一方で多くの人が欲しているからなのではないかな。
気の置けない仲間。 そのままの自分で受け入れてもらえる場。 ばかだなあ、あほやなあ、が褒め言葉だったりする関係。
いいね。いいよね。 これからだって、作れるよね。と独り言。
『ああ言えばこう行く』
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