| 2003年04月02日(水) |
東野圭吾『十字屋敷のピエロ』★★★☆☆ |
 『十字屋敷のピエロ』 東野 圭吾 講談社 (1992/02)
帯より。 『いまはただ”すごい本格推理”としか言えない。 ピエロ人形が目撃した殺人事件のありのまま。そこに大きな罠と意外な結末が!斬新な発想で読者に挑戦する野心作!』
これが”すごくない本格じゃない推理”だ!というのを読んだことがないので、ほんとにすごい本格推理なのかは私は言えないんだけど、全く読めない推理小説でありました。 面白かったです。
こんなに凝ってて、でも「無理矢理やん」「むちゃくちゃやん」「なんでもありかいな」と思わせない作りなのが東野さんのすごいところかなぁ。 (そういうのを集めたのが『名探偵の掟』。あ、もっかい読みたくなった)
あとは、えっあれがそうだったの、あの人はあの人じゃなかったの、真犯人はえっあの人、ええーっずるいーっと思わされること多数で、ころっとだまされたり信じ込んだり思い込んだりしてた自分が恥ずかしくなったりしてしまい、「いけずーっ」と叫びたくなる。そういう気持にさせるのも、すごい。
いやしかし、なんですな。 (なんで今日は小枝な気分なんだろう。ま、いっか) いろいろ読ませてもらってきたけど、東野さんの作品にははずれがない。 けど、推理小説よりも泣ける話、切ない話、笑える話の方が好きだなぁ。 てことで、次は『白夜行』を読みます。
『十字屋敷のピエロ』
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