| 2003年05月02日(金) |
谷川俊太郎+だれかとだれか『なんだかうれしい』★★★★☆ |
 『なんだかうれしい』 谷川 俊太郎 福音館書店 (2002/11)
月刊「たくさんのふしぎ」2001年4月号として刊行された『なんだかうれしい』を改訂、増補した増補版。
だれかとだれか、というのは19人いて、例えば、元永定正(『もこ もこもこ』の人)、長新太、スズキコージ(あ、6月に講演があるんだ。行こう)、和田誠、瀬川康男などなど。
いろんな人の、いろんな『なんだかうれしい』を集めた一冊。 絵や写真も楽しみつつ、ささやかだけど、なんだかうれしい「滴」が、胸の中でぱちんぱちんとはじけるのが楽しい。
たとえば。 朝露にぬれて光るクモの巣の写真。 「クモの巣ってきれいだなあ。」
新しい靴を机の上において兄弟でゲームに興じてる。 「新しいスニーカー、あしたはまだはかない。月曜日までかざっておく」
こんな定番の「なんだかうれしいもいいけれど、以下のような意味不明なのも長新太ファンにはたまらない。
「プフー! ねたきりのおじいちゃんのおなら」 「これは、ヒマラヤがインド洋まであるいてきたところ。」
最後の一ページ、机の上に卵がひとつ。 「きょうがあしたになる…」もいいね! 読み終えると、落ち込んでいても、明日が来るのが「なんだかうれしく」なる気がする。なにかいいことありそうな気がしてくる。
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