| 2003年08月10日(日) |
新井素子『ハッピー・バースディ』★★★☆☆ |
 『ハッピー・バースディ』 新井 素子 角川書店 (2002/09)
痛い、それなのにどこかほのぼの、私のスキな、切なくなるお話。
読書少女ではなかった私が思春期になって読みあさったのが、赤川次郎の吸血鬼シリーズと、新井素子さんのSF。 奇想天外、しかも読みやすく、面白い。 誰でも書けそうに見え、書けない。
そして、多くの新井素子ファン同様に、私も「あとがき」が好き。
帯より。 『「いい気になるなよ」 そのひとことが、わたしを殺す』 『黄金の時。すべてのものが輝いて見える時。 それは、愛すべき夫が作ってくれた幸せな世界。 何よりも大事な世界が、あの日から崩れ始めたーー。』
軽い気持で始まった、いやがらせ。いたずら電話。 最愛の夫の死に目に会えなかった妻。 新井素子風にいえば、さいっあいの、あたしなんかよりずうっとだいじな、うん、あたしなんてどうなってもいいから、きーちゃんを助けて。ほんっとに、ほんとに大事なきーちゃんだから。だから。 きーちゃんがいなくなるなんて、そんなことあっちゃいけないの。 そんなこと、だって、だって…。
いたずら電話に耐えかねて、モジュラージャックを抜く。 その間に鳴り続けた、そして届かなかった夫の事故を知らせる電話。
私も似たような経験をしたことがある。 届かなかったのは、肉親を亡くした恋人からの電話。
今でも、「犯人」は許せない。
意味不明な文章ですみません。 とても面白いというか、読みごたえのある話でした。 今も、いたずら電話でつまらな自己満足にひたってる「犯人」がたくさんいるのでしょう。 それに苦しめられている被害者がたくさんいるのでしょう。
もっと、楽しいことに目を向けようよ。 くだらないこと、つまらないことはやめようよ。 そうしたらもっと、毎日がつまらなくなくなるよ。 きっと。
「読書」が趣味で読むのにいそがしーなんて思えるようだったら、そんなことしなくてもいいかもしれないね。 そんなに時間、もてあましているなら、ちょうだいよ。 不足しているひとたちにわけてあげてよ。
そんなこと、思った。
『ハッピー・バースディ』
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