活字中毒のワタシの日記

2015年12月12日(土) サリ・ソルデン『「片づけられない人」の人生ガイド』★★★☆☆


サリ・ソルデン『「片づけられない人」の人生ガイド

悩める多くの人の実践的アドバイスが盛り込まれた本。

AD/HDの診断の有無に関わらず、だれもが自分らしさを受け入れて、自分にあったやり方で、自分の人生や日々の暮らしを可能な限り快適にしていけるといい。

以下、こころに残った箇所。

「ベスと同じ場所で行きづまってしまう人は多い。目標は『AD/HDを乗り越えること』ではなく、『AD/HDを乗りこなすこと』ですよ、つまり、自分なりの人生を乗りこなしていけばいいんですよと言われても、受け入れることができず、抵抗してしまうからだ。」(p77-78)

「ゆがんだ自己像の問題を解決するための第一歩は、自覚を持つことである。」(p100)

「自分の生活を、すっきりした、まとまりのあるものにするためには、人の手を借りるのが効果的だという発送へと切りかえるのである。サポートが量的にも十分で、種類も自分の困難に見合ったものであれば、生活空間やものも片づくし、リバウンドせずに維持できる。そして、時間もエネルギーも、得意なことにもっとふり向けられる。」(p116)

「こうして、オーダーメイドの手伝いを頼もうという考えは、すぐに出てくるものではない。まずは、苦手なことがあって人の手を借りたからといって、自分の価値が下がることにはならないのだという発想にある程度なじんでからでなくてはむりだろう。」(p119)

「もし、次のようなメッセージを自分に向けている人がいたら、このままでは永久に人生を始められないかもしれない。
・AD/HDを治すか、克服するかしたら、自分を認めることができるし、世間にも通用するだろう。そうなったら、人にも愛されるし、大人になれるし、一人前になれるし、有能だといえるし、敬意を払ってもらえるだろう。
・とにかくきちんとすることさえできたら、なにもかも解決するはずだ。
・いつか時間ができて、一息つけるようになったらーなにもかも落ちついたら、みんなの世話が終わったら、みんながあれこれ頼んでこなくなったら、自分のことを考えよう。」(p136-137)

「要は、だれでもいいから、丸ごとの自分を見てくれる人が、どこかに最低一人いればいいのだ。」(p151)

「ゆがんだ自己イメージはしぶといし、実際の経験や成長になかなか追いつかないことも多い。現状に見合うように自分観を更新するには時間がかかるのだ。」(p160)

「AD/HDの大人たちには、自分にとって大切なものはなになのか、はっきりとは感じられなくなっている人が少なくない。本来の自分から目をそむける生活を長年にわたって続けてきたため、自分の進むべき道を示してくれそうなもの、意義や喜びを与えてくれそうなものを見分ける感覚が薄れてしまったのだ。」(p189)

「頭の中に人生の師を作り上げると、将来のビジョンを描くのに役立つかもしれない。(略)出方を工夫しなくてはならないとき、方向を選ばなくてはならないときなどに、『この人なら、同じ状況に置かれたらどうするだろう?』と想像してみるといい。」(p237)

「自分で自分にきいてみよう。自分が求めるものはなにだろうか?自分にはなにが必要だろうか?大切にしている価値観はなにだろうか?この選択肢を選ぼうとしているのは、なぜだろうか?なにとなにはあきらめるべきだろうか?」(p264-265)

「整理整頓とは、せんじつめれば、自分は何者なのか、人生でなにを大切にするかに行き着く。」(p275)

「『有意義なこと』を中心に計画しよう」(p277)

「誘惑だった活動を、なによりも優先して果たすべき義務だと決めてしまう。義務を果たしたと思えば後ろめたくならない。気分が晴れ晴れしてくる。スケジュールを投げ出したくならない。
挫折しにくいだけではない。この調子で続ければ、予定を立てるたびに『自分はどんな人間か?』という確認をくり返せる、そんなシステムができていく。自信もつくし、元気も出る。すると余裕ができる分、細かい用事、苦手な用事も前よりは楽にこなせるのである。」(p279)

「どちらの方法を選ぶにせよ、相手がいかに大切な存在かをなんらかの形で伝えることが絶対に欠かせない。」(p315)

「前にも引用した著名な精神分析学者のカレン・ホーナイによると、本当の自分とは、『生き生きした、二つとない、その人の核といえる部分で、成長を望んでいる」部分だという。彼女はまた、こんなことばも残している。『他社の都合に合わせるため、本当の自分のニーズを譲ってしまえば、自由で健康的な成長は妨げられ、人は本当の自分を見失ってしまうかもしれない。』」(p317-318)

「苦労は、AD/HDをかかえた人生にはつきものである。受け入れるのはつらいが、受け入れた方が、結局はむだになっていたエネルギーがたくさん余るから、人生お見直しに使えるエネルギーも増える。」(p362)

「AD/HDは人生に数ある困難の一つではあるが、人生そのものではない。」(p362)

「これらの変数を増減させる手段は・・・
・なにかを簡略化する
・なにかをへらす
・なにかを省略する
・手伝いを増やす
・枠組みを増やす
・昨日の弱い点を埋め合わせる配慮を求める
・作業を人と分け合う
・環境を調節する
・欠けている部分を埋めるためには、援助や助手、パートナー制度などは、より定期的で一貫性のある形を選ぶ」(p386)

サリ・ソルデン『「片づけられない人」の人生ガイド



ジャンルでまとめました→読んで捨てる片づける整理する掃除する!
ジャンルでまとめました→本を読んで町へ出よう。
ブログ→捨ててスッキリ。キレイに暮らす。


 前回読んだもの  これまで読んだもの  この後読んだもの



あなたは 人めの活字中毒さんです
まき [MAIL] [捨ててスッキリ。キレイに暮らす。]
[本を読んで町へ出よう。]

Google