母のタイムスリップ日記
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昨日の後ろめたさを引きずりながら面会へと急いだ。 母は、昨日の事など頭になく、善く来てくれたねと喜んだ。 実は、これが、1番堪える。怒られたり、脹れたりしてくれた方が対等でいられる ような気がする。 何で来たの? 自転車。 そう。乗られるようになったんだね。私より、 上手になったのでしょうね。私も乗れたけど、此の頃は、怖くて乗られないよ。 何時の時代に戻り、誰と話してるつもりなのか、掴めなかった。 でも、自分の事を良く知っている人という認識なのだろう。 体調もよい様子なので、散歩に出る。 今日も、Iさんが、玄関までお見送り。ついで、自分の靴を確認していた。 一緒に外に連れ出したい所なのだが、そうも行かぬらしい。もう少し慣れてから と言う事か。 桜並木の川辺りは、故郷の景色と似ているので母も気に入っている。 ベンチに腰掛け、おやつ。 私、お昼食べてないからおいしい。と御満悦。 あなたも、食べなさい。 わたし、食べたのよ。あんまりおいしくて、これは、 おばあちゃんにも食べさせなくちゃ。と持って来たのよ。 ありがとう。 そんな会話でおやつタイム。 更に散歩は続く。歌いながら歩く。身振りも付いてくる。母が安定しているのが わかる。身振りが付くときは、心安らかな時なのだ。 ホ-ムに戻ると、今日は長かったのね。とOさんがむかえてくれた。歩いてる2人 の姿みえたのよ。 そういえば、彼女は、ベランダでお布団を取り入れていた。 ホ-ルのテーブルに落ち着いた母なので、その場を離れ帰ろうとしたら、気付かれ てしまう。また一人になるの?だって、Oさん Iさん も居るじゃない。 また、明日来るね。待っててね。 きょうも切ない別れとなる。 こんな日が暫らく続きそうな気配。
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