母のタイムスリップ日記
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| 2002年09月12日(木) |
地べたに寝転びたい。 |
今日、施設の責任者の方から、「お母様を、少し遠くのホールまで お連れして大丈夫かしら?」と相談された。 娯楽会(歌を聞く?)らしかった。 「母の知ってる歌なら大丈夫と思いますが・・・。」と答えた。 「そうなのよねえ・・・。お母様は、ずいぶんいろいろの歌をきちんと 歌えるし、足もしっかりしていて・・・。」 「連れて行っても楽しめる人は、少なくて、お母様くらいかな・。」 と言われた。
確かに、足の丈夫な人は 限られているように感じていた。
母の足は、ずっと丈夫だった訳ではない。 痴呆症になる前、歩いて5分足らずの所への買い物に行くのに「辛くて、 途中、地べたに寝転んでしまいたくなる。」と言われた時期があった。 帰省して、買い物で休む所を見つけて、「ここで一休みしてね」と 目安を付けてあげた。 長距離電話を毎日かけて、買い物に行った時どうだったか話しを聞いた。 そして、「今、歩くのはとても大変だろうけど、足が弱ってしまったら、 だんだん歩けなくなり、寝たきりになってしまうから・・・。少しでも 良いから、ゆっくりで良いから歩いた方が良い」と話続けた。 痴呆症が、出始めた頃、鬱ぽい日が続いた。 その時も、外を歩くようにすすめた。 電話で、「どんな花が咲き、風の冷たさはどんなだったか、」等を 毎日毎日聞いた。 母は、幸いな事に そのことを励みに受け止めてくれて、せっせと散歩 をしてくれ、楽しい事を見つけ話してくれた。 そんなことを繰返している内、足が痛い、地べたに寝転びたいという 言葉が母から消えた。 いつの間にか、外での気分転換も上達していった。
これは、おそらく、数年かかったと思う。
途中からは、本当に足が弱ってしまった方の介護も多くなり、訪問した 時の様子を伝えて、「歩ける幸せ」の話もより具体的に伝えられたと思う。 冬になると、雪が降り、路面も凍結する故郷。 そんな時は、家の中を歩いてと言ったし、ストレッチも薦めた。 素直な母(笑)は、言われた事をそこそこやってくれた。
これも、昨日の友人からヒントをもらったのだ。 病で鬱状態になった時、歩く事で気力を付けていったのだった。 全ての人に当てはまるとは思わないが、母には、良かった事だ。
私自身も、夫も、足だけは、かなり気をつけている。 今、夫は、車通勤を休み、徒歩30分+電車利用の通勤。帰路 千鳥足で 20分上り坂を帰ってくる。 私は、時にバスも利用するが、涼しくなったら、また、歩く生活に 戻るつもりだ。 「老いの構え。」は、若いうちから・・・・。 何より母が証明してくれているのだから・・・・。
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