母のタイムスリップ日記
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2002年09月14日(土) えのころぐさで、皆と遊ぶ。


明日は敬老の日。
本当なら、母のために1日使いたい所だけど、夫の実家の法事に
あたり、面会に行けない。
 急に涼しくなった事もあって、長袖を持って、面会に出かけた。
秋、冬への移行期、母は少し寒がる。
季節に慣れてくると大丈夫なのだが・・・・。
 今日は、差ほど寒がってなかった。
散歩に出たら、秋祭りの神輿が出ていた。しばし、眺めた。
小さな田んぼの畦に、彼岸花が、咲き始めていた。「これなんだっけ?」
と聞くと「・・・・・。」「ひ・・。」とヒントを出したら「ひまわり・・
じゃないねえ。」と来た。昨年までは、直ぐに判ったのだけど・・・・。
「9月23日」「んー。お彼岸」「そう。だから、ひ・・・。」「ひまわ・・
じゃないものねえ。」しばらく、繰り返した後「彼岸花」と教えた。
 ちょっと歩いて、「この花は?」「彼岸花」思い出せた。
「全部咲いたら 綺麗だろうね」と母は言った。
 えのころぐさを摘んだ。穂を逆さにして握りこぶしで包みぎゅぎゅと締める
と、ひょろひょろと穂が顔を出す。しばらく、そんな事をして遊んだ。
おみやげに、ホームの人の分も摘んだ。
 ホームに戻り、みんなにそれを渡したあと、その遊びをして見せた。
思い出した人もいた。思い出せない人には、握りこぶしの中に穂を入れてあげ
「こうやってね」とぎゅぎゅとにぎってみせた。手が鈍ってなかなか動かせ
無い人もいたが少しすると、皆それぞれ、試していた。
 一人Hさんが、違う世界にタイムスリップしていた。聞けば、朝からだと
言う。「勝手に電気を引いたのが悪い。今から、検査に来るって。電気止められるよ。だから、みんな、帰った帰った。」と追い立てている。
 追い立てられる人も可哀想であり、Hさん自身の不安定さもまた悲しく。
職員は、会議中だし・・・。その場を離れがたくなり、Hさんを、母の居室に連れ入った。そして、「Hさんの、ふるさとは 何処だったかしらね。」から
入り、子供のころのスキーの話や、山菜取りの話を伝授した。
Fさんは、すっかり、その頃へと戻り、「今度、お出でよ。その代わり寒いよ
いろいろ教えてあげるよ。」と言ってくれた。「よろしく、頼みます」と
Fさんにお願いした。
 その後は、Fさんも落ち着いて、山の話を皆にしていた。
Fさんは、結婚してないので、面会もとても少ない。きっと、今日は寂しかったのかもしれない。 幸い母は、落ち着いていたので、良かった。

 ここに、話を引き出してあげるボランティアの人が入ったら、いいのにな。
と思った。



 


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