母のタイムスリップ日記
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曇り空の下にトンボはいなかった。 涼しくなったせいかな?晴れてないせいかな? 歩いていたら、不意に甘い香りがした。「ん?」 金木犀だった。 先週、生協のお兄さんと「百日紅も終わり、今度は、金木犀ですね。」 と話したばかりだったが、すっかり、忘れていた。 そうなんだ。秋に入りはじめたのだなあ・・・。 今日をどう過ごそうかと朝から考えていた。 植木の手入れには、丁度良い日和なのだが、それは諦めた。 散歩。入浴。お萩。これをどう組み合わせようかと考えた。 結局、散歩(乗り物移動)お萩 入浴の順にした。 バス、電車、バス、電車 徒歩。 乗り物が変わるたびに、母は、キョトキョト。うきうき。 「何処に行くのか」と実に楽しそうだった。 大きな大きな欅の並木に、母は溜息をついて、「いいねえ」と言った。 戻り道は、大きな川を身を乗り出すように眺めていた。 我が家で、お萩のおやつ。小さめの物を2個半。「おいしい。」と いって食べた。 残念ながら、9月23日と言っても何の日か思い出せなかった。 仕方ないんだね。 入浴して、つめを切って、お茶を飲み終わる頃には、時計と睨めっこ。 そんな訳で、帰路の途についた。 施設に着くと、お茶碗を並べてる音が聞こえてきた。 日が暮れるのが早くなると、食事の時間もはやくなるのだな・・・。 母のお腹は、まだ、夕食気分にはなってないだろうな。
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