短いのはお好き? DiaryINDEX|past|will
お元気ですか? 私はいま、あの幻の大陸アトランティスだったのではと噂されているサントリーニ島に来ています。 エーゲ海に浮かぶ真珠のような神秘的なこの島で、果てしなく広がる一点の曇りもないコバルト・ブルーの空、そして紺碧の海を眼前にして私は言葉を失いました。 震えるほどに美しいというものが、この世には存在しているんですね。 でも…。 この美しさは本当のものじゃないって気がします。 映画の書割みたいってゆうんじゃなくって、本来の自然の姿じゃないって気がする。 叫びたくなるほどに怖いです。 もう断末魔以外のなにものでもない、そんな美しさ…。 滅亡が、この世の終焉がもうすぐそこまでやってきている、そんな美しさなのです。 私は、世界の崩壊を鮮烈に思い浮かべて、両の耳を手で押さえ、滂沱の如く涙を流しながらおもいきり叫び声をあげます。 そんなことをしてもなんにもならないけれど、そうせずにはいられない。 さようなら…。 もうすぐ すべての終わる日が来ます。
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