2003年10月27日(月) |
●阪神2−6福岡ダイエー 福岡ドーム |
先発は井川ではなかった。 結局、オーソドックスに来た。 これが吉と出るか凶と出るか・・。 結果は、初回から思い切り凶であった。
和田が極度の緊張状態のようで、失策までやってくれて、無死1,2塁の好機に金本が打席に立った。 2−2までいったが、和田が攻めて作ったカウントではない。 そして5球目、高めに抜けて、「しめた!!」と思った。 だが、結果は右飛で、一死1,3塁に。 さすがの金本も力が入り過ぎたのかな。。 まあ仕方がない。 まだある。 ところが檜山が併殺で、一気に萎む。 そしてその裏に2失点。 ここが最大のポイントだった。 無死1,2塁から、井口の三ゴロはセーフだった。 判定ミスに助けられた。 ツキがあった。 なのに、、、松中に初球を打たれた。 何故、あんな簡単に入っていったのだろう?? ストライクが欲しかったのなら、外でしょう。 意図も簡単に先制されて、またもやダイエーペースに持ち込まれた。 福岡では、全く自分達の野球が出来ない。 そういや、昔「ス○イ疑惑」なんてあったよなぁ・・・。 なんて、要らぬ事を考えたりする。。
その後、ムーアは奪三振を重ねて、立ち直ったかに見えたが、伊良部が元気を与えた井口に、痛過ぎる本塁打を喫した。 ここで、井川を出して欲しかったのだが・・。 このムードを断ち切って反撃するには、井川を送り出すしかなかった。 結果、続投で、城島に決定的一発を浴びた。 不可解な采配であった。
この後、和田を捕らえるチャンスは5回表だけだった。 関本が期待通りの一発を放ち、今岡・赤星の連打で、またもや金本だ。 このシリーズ初の3連打で迎えた好機だったが、初回同様打ち損じで免機。 これで、万事休した。 不完全燃焼といった言葉が最適か。。
中村豊や広澤の代打等、最後は、夏の高校野球を思わせる采配だった。 共に明治大出身、、、星野の親心か。。。
王監督の胴上げを、虚ろな目で眺めた。 悔しさよりも、安堵感を覚えている自分に気が付いた。 もう緊張して、野球を観ないで済むんだ・・。 星野阪神を追い掛ける事、68試合。 走馬灯のように、色んな光景が駆け巡る。 終わったんだ。。 そう思うと、何か切ないものを感じた。 3塁ベンチの前で整列する星野の顔は、非常に穏やかだった。 沈みかえるナインの中で、一人だけ笑顔で、セレモニーを見守っていた。 最後の瞬間、ロッカーに消える77番の背中を見た時、溢れるものがあった。 「ありがとう」 自然に声を発した。
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