タクシー&ハイヤー&個人タクシー受験日記
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2002年10月20日(日) お客さん、これからもどうかご活躍下さい!

■□□乗務日誌_2002年10月20日(日)
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  ▼「お客さん、これからもどうかご活躍下さい!」
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   ∇最高売上げ  桜上水〜八王子 9840円
   ∇営業回数.  19回
   ∇実車率..  40.9%
   ∇売上げ..  ★☆☆

   ♪本日の昼食♪   人形町「松屋」牛めし290&サラダ100
   ♪本日の夕食♪   水天宮前「めしや丼」カキフライ定食690&野菜サラダ100
   ♪本日の仮眠♪   なし
   ♪本日の無線(夜)♪ なし
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日曜の朝ですし、流しましょうかね。
ただ流すんじゃツマラナイ。


(↑一応「エンピツ投票ボタン」となっております^^)

おおおおお、か、考えただけで恐ろしい...;;;
(オマエの頭がオソロしいわい!!`´)

吉祥寺通り→連雀通り→烏山通り→旧甲州街道→甲州街道→環七(内回り)
→第2京浜(上り)ときて、よーやく東馬込で女性のお客さん。
やれ嬉しや...(しみじみ)
五反田は山手通りの手前まで。900

と、きたから次、作戦通りに、環状線の山手通りにね^^
と、外回りを246の手前まで来たときに無線が!
ニュー目黒ホテルのオーダー。
行ける!、から、応答!、したら、配車!、された。
5分以内で到着。目黒の雅叙園行き。

またすぐ山手通りに出て、新宿方面に流します。
.....、方南通りとの交わる清水橋交差点の手前でお客さん。
歌舞伎町まで。

ってな具合で、ほ〜ら、「環状線、回って回って回りまくりまショー作戦」、
大成功だってば!!(`´)(エバるなよ。ってか回りまくってないじゃん)

昼は、
ホテルニューオータニに2回(一番町への往復1620&東京駅1540)、
TCATに4回(恵比寿3620&芝浦2260&佃1220&小石川2340)、
付けました。
どちらもわりと流れてたのねん^^

TCAT1回目の恵比寿からの戻り、西麻布で、スラッとした、オネイサンご乗車。
銀座までって。どうせTCAT行く予定だったからラッキー!!
ソコハカとない香りを漂わせて、後席でたたずんで???^^;います。
モデルさんでもやってる人かな〜、などとモウソウ^^;
でもこういう方はえてしてツンケンしてたり?することも多い^^;のですが、
行き先指示などで言葉を交わすと、とっても当たりが優しく、物腰が柔らかい。
いいですね〜^^ 降りるときも、颯爽と、「アリガトウ!^^」って。
カッチョイ〜!!(*^_^*) ステキナオネイサンデスタワ。

  ☆★

深夜、最終電車のお客さん狙いで、桜上水駅に付ける。
そろそろ自分の順番というとき、お客さんのタクシー待ち行列の先頭の人が
タクシー何台かに何やら尋ねています。いづれにも乗らないで結局私の車に。
「クレジットカード使えますか?」
あ、それを聞いていたのですね。
「はい〜、大丈夫ですよ〜^^」
「よかった〜、ようやく5台目で乗れました。多摩ニュータウンの方までお願いします」
ボクも、と〜っても、よかった〜!!^^

結構この夜、寒いです。この頃急に寒くなってきましたね。
車の暖房を入れないと、ちょっと寒いです。
寒くないですか?、なんてことお客さんに話しかけたところから話が始まりまして...

お客さん、とっても上機嫌。^-^
「...実は今日、仕事だったんですけど、そのあと送別会だったんですよ..」
「そうですか。お疲れ様でした。お客さんの送別会だったのですか?」
「ええ...。でも、とっても嬉しかったですよ。いろんな人が来てくれましてね..」
「それは良かったですね^^」

「どういった関係のお仕事なんですか?」
「車関係なんですけどね。 ...○○○○ってご存知ですか?」
「ええ、ええ、街でよく見かけますよね」
「あの販売店系列の、一番最初のお店を立ち上げるのに関わりましてね。
 あれは、これからの新しい車の販売のカタチを模索する、先駆的なお店だったんですよ」
「へぇ〜、そうだったんですか。今でこそどこにもありますけどねえ」
「だから、結構お店に視察にこられる関係者の方や、外国からとかも見学にこれれる方が
 いましてね、ホントいろいろな人たちと知り合うことができたんです。
 インターネットなんかも営業に使ったりしましてね...」
「そうですか...」

「...それで、今日の送別会には、営業所の人ももちろん来てくれたんですが、
 他にも関係のあった業者さんとか、地方でお世話になった方とか、大勢の人が来て
 くれたんですよ!! あと、インターネットで知り合った方もたくさんの人が
 励ましのメールをくれましてね〜。嬉しかったですよ〜」
「運転手さん、私この4年間、ホント頑張ってきたんですよ! それでこんなふうに
 いい人ばかりに恵まれて、仕事も成果を出すことができて、人生、捨てたもんじゃ
 ないんだなあ〜、って思いましてね。やっぱり人との出会いですよ!!^^」
人生経験を大して積んでない私には、そうですか、と頷くことくらいしかできません。
「酔ってベラベラすみません。一度きりの運転手さんだから話しちゃいますけど...」
と前置きしてお話して下さったことは...。
義理の父親が自殺してしまったこと。
その義父には多大の借金があって、その一部分の保証人になっていて、
千万単位の借金を背負ってしまったこと。
義父と関係のあったまだ十代のお子さん2人を引き取ることになったこと。
(どういういきさつのどういう関係か、詳細はわかりませんが)
自分頭の上のハエも追えないのに子供たちを預かったけど、
で、その子供たちを先方の親類?などに押し付けて見捨てることもできたかもしれないけど、
でも、そのようにして将来、自分が自分に問うたとき、あのとき見捨ててしまったなあ、
と後悔するような生き方はしたくない!、と思ったこと。
自分も中学で父親を亡くし、母親の女手一つで高校まで出してもらったこと。
借金の取立てに戦々恐々とする日々もあったこと。
一時は絶望の淵に立ったこと。
そんなときに、その大仕事の立ち上げに関わることになったこと。
そういった出来事が転機となって、死ぬ気で仕事に打ち込んだこと。
4年間仕事を頑張って、成功できたこと。
その中で、とても人に恵まれて、幸せだったこと。
そのように頑張れたのも、母親からしっかり育ててもらった自分があったからこそ。
自分の、高校生の娘がアルバイトして、「クーラーっていくらくらいするのかな?」というから
「安いのなら5万くらいじゃないか」なんて話してたら、ある日、クーラーの無い祖母
(=このお客さんの母親ですね)の部屋に、娘がクーラーを買ってくれて、2人して嬉し泣き
したこと。^^
借金に関して、最初敵だった人も、最後には自分に味方してくれたこと。
etc、etc...

「私は、それまで甘ちゃんでやってきて、特に苦労らしい苦労をしたことはなかったんですが、
 そういうことがあって、初めて本気になって生きたって感じです...」
「そうだったんですか...」
「本当に、頑張ってきてよかったなあ、って」
「お客さんが頑張られたからこそ、その姿を見て、いろいろな人が助けてくれたり、
 味方になってくれたのかもしれませんね...」
そんなツマらないことしか言えない私でした。
そのお客さんのお人柄が偲ばれる、とても心に染み入るお話でした。

目的地の、多摩ニュータウン通りからしばらく入った、八王子市某に到着。
「...どうもありがとうございました。お疲れ様でした。
 とてもいいお話をありがとうございました。これからの新天地でもどうか頑張って下さい!」
「お世話様でした。一人で(話して)すみませんでした。
 運転手さんも仕事、頑張って下さいね!^^」

お客さんが背中を見せながら家路に向かう冷たい風の中、
でも心なしか足取りの軽い姿がそこにはありました。

そして、私の心の中には、暖かな風が通り抜けていたのでした...

  ☆★

次回の出番は、22日(火)です。



[02.10.21_21:33記]


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