恋文
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あのとき 二人で見上げた その窓から 見える空のつづき
この空を見上げて あなたのいる 窓を見る
わたしの 半分でも 残れたらよかったのに
お互いに 見交わしながら わたしたちは 遠ざかる
昼間の空は青空だった。 雲が薄くかかって灰色がかっていたけれど、 光りは眩しくて、目を伏せた。 明るいトラムの車内で揺られながら、 明日からのことを考えている。
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明日から年末まで更新をお休みします。 では、よいクリスマスを。
ふと目にはいった 窓の外に落ちる影
降り注ぐように 空を埋めて 落ち葉が舞い落ちる
曇りガラスを通したような 灰色の光を 日の色に彩る
黒く沈んだ木々の間に 鳥たちの さえずりだけが聞こえる
和毛のように 霜をまとった草が 街灯の下に影をつくる
一日のはじまりに かじかむ手を 合わせる
沈んだり 浮かんだり
流されたり 滞ったり
ずっと 漂っていられればいいのに
いちめんの霧
向こうをすかして 向こうにゆこう
いつかあらわれる わたしを待っている
それは影なのか 影ならば ずっと一緒に ついておいで
暗い道を たどりながら ほのかな明かりに ゆらめいて
まだ遠い 道のりを 一緒に歩いて 行こうよね
それが いつか失われた ことだったとしても
いま ここに つながって とけあって
また いっしょにある
近づいては 遠ざかる いつまでも たどりつけない とおい国
どこに行きたいの どうしようとしているの
言葉がなくて 押し黙る
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