マキュキュのからくり日記
マキュキュ
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■ (日記)作品思案中に付き、世間話です〜。(笑)


 
 な〜んて、断りを入れたけど・・・。(爆)
 私の書くものは、作品だか日記だか、わからないものが多いですよね(^^;

 読み手の皆様に、そこの所はご判断願います。(笑)

 
トコロデ・・・・・・。
 
 私には、予知能力みたいなものがあるのか・・・・・・。
凄〜く【何年も、何十年も】久しぶりの友人や、お客さんの噂なんかしてると、その人がその時に、ドアを開けて入ってくる・・・等という事が間々あるわけでして・・・・・・。
それは、私が店を経営していた時にも、バイト達の間で、不思議がられてたくらいに、有名な話です。

 つい先日も、そんな事が2日続けて有ったんで、まだまだ、その能力は衰えてはいないようです。

 が、しかし、何で、そのような能力が、パチンコとかには生かされないのでしょうかねぇ・・・・・・。(大謎)

実は、最近嵌ってまして・・・・・・(・・,)グスン
しかも、負け続き・・・・・・( ・( ;( ;_;)(>0<)ワーン

 主人が稼ぐそばから、私が減らして行ってて・・・・・・・。
 ついに、パチンコ禁止令が出されてしまいました〜。

 唯一のストレス解消だったのにぃ・・・・・・。

 何方か、絶対にパチンコに負けない方法があったら、是非教えてください。
 秘密は守ります。(爆)
 さほど儲けなくても良いんです・・・・・・ハイ・・・・・・。
 ここんとこの負け分だけ、取り戻せれば・・・・・・(;>_<;)ビェェン


 まさか、あなた・・・。「やらなけりゃ、負けないよ!」なんて・・・・・・。
 そ・・そんなぁ、ヤボなことは、言わないざんしょうね・・・・・・? (^^;  



                          by マキュキュ




2002年06月30日(日)
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■ 【ゲラゲラ日記】私の赤っ恥�供,發�・・・、<嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌〜ん!


 
 今週の月曜日、友人の家に、頼まれた食器を届けに行った時の事・・・・・・。
 お陰で、またまた、飛んだ赤っ恥を書いてしまいました・・・・・・。

( ・( ;( ;_;)(>0<)ワーン!!

 デパートの『何たらかんたら食器市』で、私が買い込んで来た食器を、友達が大層気に入って、「オ・ネ・ガ・イ。私にもそれと同じ物、15枚ほど買って来て〜ん」と、頼まれてしまったのだ。

「なにゅにゅ? 15枚も!? この( ̄〇 ̄)たぁー( ̄o ̄)こぉ! 自分で買いに行けよ〜〜・・・・・・! 」

 そうは言った物の、友人は仕事の都合上、どうしても、食器市の最終日(日曜)までには行けそうもない・・・と、涙目で訴えるのだ。

【ノーと言えない日本人】代表者のようなσ(・・*)アタシの事。
哀しいかな、お駄賃の『コージコーナーのケーキ』(彼女の払いと言っても、それも、当日私が買って行くんだそうだ・・・・・・)と、友人作の、『ビーフストロガノフ』(めちゃウマ!)にツラレテ、仕方無しに、引き受けることにしたのです。

 サテ・・・、その当日。


マンションの駐車場に車を止めた私は意を決すると、
 片方の手にケーキと無造作に包まれただけの食器の一部を持ち、もう片方の手に、ワインが入った、ドデカイ、ショルダーバッグと、同じく、重ぉ〜〜〜〜い食器を持ち、いざ、階段へ・・・・・・。

 マンションと言っても名ばかりで、三階建てだと言うのに、エレベーターも無い。
彼女の部屋は、言わずと知れた最上階・・・・・・。

ヨッコラショ、ヨッコラショ・・・・・・と、階段を上って行き始めたのはいいが、その時、私は、或る大失敗に気付いたのだ。

(∇ ̄;;; ゲゲゲのゲ! どうしよう・・・・・・。

二階から三階に上がる途中で、スカートを踏んずけ始めてしまったのだ。

オマケに・・・、ウエスト部分がゴムの為、一足ごとに、脱げ行くスカート・・・・・・。

こ・・・・・・、こんな途中で・・・・・(;>_<;)ビェェン
しかも、食器を割るわけには行かないから、置けそうにないし・・・・・・。

「もう、いいか・・・・・・、後少しだし、誰も居そうに無いから上がっちゃえ!」 

ヅルヅルと、下に下がって行くスカートを尻目に、ようやく三階に上がり切った所で、私は思わず「ギャッ!」と叫んだ。

 何と、郵便局員が、まさに今、階段を降りようとしているではないか・・・・・・。

腰辺りまで下がったスカートを見て、郵便局員は「ギョッ!」としたように、飛退き、慌てて階段を降りて行った・・・・・。

 あぁ・・・もう、生きては行けない・・・。

 な、なんで・・・、なんで私がこんな目に会わなきゃいけないんだ・・・・・・。えっ?!

そう考えると、本当に惨めで、涙が滲んで仕方が無かった・・・・・・。


 どうか、この無様な私を、心から同情してやって下さい・・・・・・。

 皆様も、両手に荷物をお持ちの際は、ゴムのロングスカートははかぬ様、
 是非、お気お付けあそばせ。 とホホホホ・・・・・・(・・,)グスン


                        by マキュキュ







2002年06月28日(金)
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■ 【詩】小さな頃から 


小さな頃から 動物園が嫌いだった

アノ狭い檻の中で、苛立ちながら行き来している哀しげな動物たち

その姿を見る度 胸が締め付けられる思いがした

檻を壊し 解き放してやりたい衝動に駆られた





小さな頃から 病院が嫌いだった

アノ硬いベッドに横たわり 絶望と羨望の瞳で窓の外を見詰める病人たち

その姿を見る度 胸が締め付けられる思いがした

魔法を掛けて 自由を与えてやりたいと思った





小さな頃から 争いが嫌いだった

この広い地球の何処かで 怯え 飢え 泣いている子供たち

その姿を見る度 胸が締め付けられる思いがした

沢山の食べ物を与え 抱きしめてやりたいと思った





小さな頃から キリスト様が嫌いだった

彼の愛が 決して 平等に与えられているとは思えないから

その姿を見る度 胸が締め付けられる思いがした

どうして苦しみだけの人間と シアワセだけの人間がいるのだろうか

                    by マキュキュ




2002年06月27日(木)
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■ (日記)今日は、迷惑電話で、寝不足だぁ〜・・・・・・


 
 昨夜、仕事中に主人から電話が入り、「おまえ、××○○って人、知ってるか?」
と言うんです。

「いんや?」と言うと、主人が相手から聞いたと言う電話番号を教えてくれたので、一応、番号非通知で掛けてみたのです。

その男は、愛知県の人だそうで、酔っているのか、なまっているのか、良くは聞き取れなかったのですが、彼の話によると、別れた奥さんが私と同姓同名で、全国の私の名前を、104の番号案内で聞いたと言うのです。
勿論、見も知らぬ人。
「人違いですので、あしからず・・・・」と言って電話を切ったのですが・・・・・・。

 それから優に、10回以上! 昨晩だけでも、午前2時半に至るまで、今日などは、朝の8時から、10分おきに掛かってくる始末。
主人が怒鳴ろうが、脅そうが、全く懲りずに掛かって来る。


主人が会社に出かけてからも、ずっと、電話には出なかったのですが、
留守電には、相変わらず男のロレツの廻らない口調で
「めぐみが、ママ、ママ泣いてるから帰って来い」
「めぐみが、会いたがってるから帰って来い」
と、同じことばかり喚いているんです。

こいつ、頭おかしいんちゃう???

いいや・・・・・・、無視、無視。

だんまりの一手を決め込んでたのですが、もう、しつこいのなんのって・・・・・・。

そしてとうとう、ぶちぎれた。


「うちにゃ〜、哲朗はいても、めぐみは居んわい! おんどりゃぁ〜っ!!ボケ〜!!」


 余程私の、脅しが効いたのか、それからピタリと来なくなったのです。

 んが・・・、 しかし・・・・・・待てよ??
 たしか、104には載せてない筈なのに・・・・・・。

 そう思い出した時、何故かゾォ〜〜ッとしましたねぇ・・・・・・。


                        by マキュキュ









2002年06月26日(水)
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■ 【愛猫エッセイ】猫(ネコ)ならぬ・・・婿(虫こ)


 
 この季節になると、私は、一つの大きな悩みを抱える。

 我が家の一人娘である、黒猫の『ミュウー』が、外デビューを果たした頃から、毛虫だの、ゲジゲジだのを、家に引きずり込んで来ては、自慢げに私たち夫婦の前に、披露するのだ。

 『お前は、虫しか捕まえられないのか・・・、ねずみを捕まえてくるからこそ、猫だぞ? これじゃぁ、ムコ(虫こ)ジャンかぁ・・・・・・』等、主人はゲラゲラ笑っているが、笑い事じゃぁない!!
 
 私はその度、この世の物とも思えぬ悲鳴を揚げて、逃げ回る。

 主人が居てくれる時は、主人に始末してもらえるからまだ良い。主人がいなきゃ、私が家から出て行く羽目になる。
 主人が帰ってくる時間帯まで、友人宅か、パチンコ屋に逃避するしかないのだ。
あいにく友人宅が留守の時など、イヤでイヤで仕方ないのに (^^; パチンコやに非難する。

「あぁ・・・・・・、今まで、どれほど損した事か・・・・・・」

 モニョモニョ系の虫が、大の苦手な私は、出て行く他に、術が無い。


 所がだ・・・・・・。

 主人に以前、『虫こ』等と馬鹿にされたのが、『ミュウー』は余程悔しかったのか、最近では、虫には一切見向きもせず、段々と、スズメやら、ツバメやらの、大物を捕まえてくるようになったではないか・・・・・・。
 
こうなりゃ、私はもう、完全に家には居られない・・・・・・。
『ぎゃッ!』などと、叫ぶ間も無く、財布とタバコとキーを持ち、車の中に篭城するか、例の外出だ。

かといって、ミュウーを外に出さなければ、ミュウーはストレスだらけになり、犬のトウボエのような声を張り上げ、外に向かって鳴きまくるか、障子をビリビリに破き回る。

 今も、ミュウーは外に出ているが、私の家のすぐ前が、見渡す限りの田んぼの為、このコーポの庭木には、数え切れないほどのスズメ達が、戯れている。
時たま、ミュウーの「ケケケケケッ・・・・・・」という、獲物を狙っている時特有の、奇妙な鳴き声が聞こえて来て、私は思わず身震いをする。

(あぁ・・・・・・、頼むから、何も捕まえてこないで・・・・・・。)
私はそう、神に祈るしかない。

 『虫こ』から、『鳥こ』になり、やがて本当の『鼠こ』になる日も、近いのではないかと、私は毎日、戦々恐々としている。

 


2002年06月25日(火)
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■ 【怖い話】友達に聞いた怖〜〜〜〜〜〜〜い話し。


 本日は、私の友人(T)が、体験した、身の毛も弥立つお話を一つ・・・・・・。


 彼女は、舞台照明の仕事をしており、仕事柄、あちらこちらのホテルに泊まる事が多いらしいのです。
 
 彼女は、元々霊感が強く、深夜、私の店に飲みに来ていても、突然、「ホラ! あのカウンターの2番目の席に、今、帽子を被ったお爺さんが座ってる・・・」とか、「ねぇ? 赤ん坊の泣き声が聞こえない?」等と言っては、皆を震え上がらせていました。

 その彼女が、信州の或ホテルに泊まった時の事らしいのですが、やはり、月並みに、部屋に入った途端、(ノ≧ロ)ノ<嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌〜な気配を感じたらしいのです。

 でも、幽霊慣れした(笑)彼女の事。「ま、いいか・・・・・・」と、その部屋に泊まる事にしたのです。

 寝る前に一風呂浴びようと、シャワールームへ・・・・・・。

 髪の毛を洗いながら、ふと自分の影を見ると、彼女はギクッと、身体を硬直させました。

 なんと、自分の頭を洗う、手の影の他に、もう一組の手があるのです。

 照明のせいで、そう見えるのかと目を凝らしたそうですが、自分の手の動きとは、明らかに違う動きの手が、彼女の髪の毛を洗っているのだそうです。


 しかも、彼女は、坊主と言えるほど、ベリーショートの髪なのに、影の手は、如何にも、長〜い髪の毛を洗っているような手付きだったそうです。

 彼女は、その夜、ベットに入ると、生まれて初めて幽体離脱を体験したらしいのですが、彼女の身体を魂がすり抜け、そのホテルの部屋中を何度も飛び回ったそうです。
そう・・・、天井から、テーブルの下から、クローゼットの中までも・・・・・・。
 彼女の肉体が寝ている、ベッドの下さえも潜り抜けたらしいです。
 そして、ベットの下を、彼女の魂が潜り抜けた時、彼女はハッキリ見たそうです。

長〜い髪の毛が、もう既に、乾き切った血糊のような染みに、2本ほどこびりついていたのを・・・・・・。


 その日の出来事が、彼女が今まで体験した中では、幽霊をまともに見た時よりも、何とも気味の悪い体験だそうです。


                   by マキュキュ 


 


2002年06月24日(月)
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■ (日記)深夜のチャットルーム


 今日も、作品の方は、製作中に付き、お(*'o'*)や(*'O'*)す(*'。'*)みぃ(*'-'*)ノ"" で〜す。でも・・・、明日は、新作が載せられる予定です。

『予定は未定で決定にあらず』と言う言い伝えも有るので・・・・・・・(^^;)
 
 その代わり、とても書いておきたい事が有るので、日記として書いてみますね。

 実は昨夜、仕事から帰りつき、(´▽`) ホッと一服の時間。懐かしくなって、昔よく行っていたエキサイトのチャットルーを、半年振りくらいに覗いてみたのです。
しかし、常連だったルームは、誰も居らず、仕方無しに、(何か愉しそうな部屋は無いかいなァ〜・・・・・・)と探していたところ、泣けるほどステキな部屋を見つけてしまったのです。

 そこは或るユーザールームで、深夜の3時を廻っているにも関わらず、結構沢山の人が居て、いきなり飛び込んで行った私を、優しく迎えてくれたのです。
初めての部屋で、ようすが解らない私は、(*^o^*)ドキドキ(*゜O゜*)バクバク

 バカ(アルツ気味(笑))な私は、メンバーの名前さえ覚えられない・・・。
挨拶もそこそこに、皆のレスを酔った眼で必死で追い、何とか返事を打ち返すのがやっと・・・って感じ・・・・。
 
 でも、そこのルームは、そうそうたるメンバーで、プロ作家・プロの物書き・プロデューサー・カメラマン 等等・・・私等は足元にも及ばないようなメンバーなの。

皆が余りにも親切で・・・・・・、思わず私も、物書き志望などと、つい甘えてしまい、この日記のURLまで宣伝する始末・・・。(酔いの勢いもあったので(^^;)
 でも、早速読んでくれた人がいて、BBSに優しいカキコまでしてくれて・・・・・・。
 なんか、もう、それだけで涙ぐんでしまった・・・・・・。(最近又涙もろくて・・・)

 あのルームから又一つ、世界が広がりそうな・・・そんな予感がしてならないのです。
 神様が、あの部屋に私を行かせてくれたんだ・・・・・・。そんな気がするのです。

 それくらい、温かくて、優しくて、居心地の良い部屋でした。
まるで、母体の胎盤の中に戻ったような・・・・・・(大謎)

 再び行ったら、あの部屋は幻の部屋だったりして・・・・・・
 そう・・・、村上龍の小説に出てくる、幻の JazzBAR のように・・・・・・

 それはそれで、世にも奇妙な物語・・・式の 物語になるかも・・・ね??

                    by マキュキュ

 

 


2002年06月22日(土)
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■ (日記)今日は作品は、お休みです〜。(^^;


 今日は、新作の模索中にあたり、お(=^o^=) や(=^O^=) す(=^。^=) みぃ(=^-^)/~~ ニャ- ♪です。

 又のお越しを、従業員一同、(一人やないか・・・・・・)心よりお待ち申して居ります〜。
  
 Σ(・o・;) アッC= C= C= C= C= C= ┌(;・_・)┘ ))● サッカー始まった。

 ではでは・・・・・・・・ペコリ(o_ _)o))ッ


2002年06月21日(金)
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■ 【ミニエッセイ】私のマブ達  (O)・・・と言う男・・・


 彼は、私の守護神的存在である。

 この世知辛い世の中に、未だに、こんなに慈愛に満ちた人間がいるものなのか・・・・・・と、彼は私を少し悲しくさせるほど、心の広い優しい人間である。

 彼も長年に渡り、私が経営していた店の客の一人で有るに過ぎないのだがのだが、年下で有るにもかかわらず、唯一、私が、本当に辛い時に『辛いよ・・・・・・』と、心から泣ける人間だ。
 
 彼は、別段、私を愛しているわけではない。
勿論、手を握り合った事も無ければ、(^з^)-☆チュッ!!を交わした事もない。
彼は私に、何を望んでいるわけでもない。
ただ、彼は「マキ姐が、元気で頑張ってる姿を見られれば、それでいいんだ」と言ってくれている。


 彼が私の助けになってくれたことは、数え切れないほど有っても、私が彼の助けになれたことは、未だに、悲しいかな一度も無いと思う・・・・・・。

 それでも彼は、何も文句を言わず、何時も私が望むと、ステキな仲間達と会いに来てくれ、愉しい酒を酌み交わし、励ましてくれる。


 数年前、色々な事情から、お金の事で切羽詰っていた時に、彼は黙って私に200万もの大金を貸してくれた事がある。
 未だに、全額を返し切れては居ないが、彼はその事に付いて、何も言わないでくれている。
私が生きてうちに、何としてでも、(私の感謝)と言う利息をつけて、必ず全額返し切りたい。いや、必ず返し切る。
本当に辛い時に助けてくれた彼こそ、私は一生涯、大切に付き合っていこうと思う。

 今はまだ、何もしてあげられないけど、きっと何かの形で、恩返ししたい、という、目標があるから、私は日々頑張れるのだ。

 今の私は、声も枯れてしまい、Jazz好きの彼に、歌ってあげる事も出来ない。
 

 でも、何時か、必ず「マキ姐が、俺の友達でよかったよ」って言わせて見せるからね?

 もう少し、私を見守っててね?

  親愛なる(O)へ              by マキュキュ
 



 


 


2002年06月20日(木)
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■ 【ミニエッセイ】私のマブ達  (M)・・・という男・・・ 


 
 昨夜、久しぶりに(M)が飲みに来た。
彼は、16年来に渡る、私の飲み友達だ。
 若かりし頃は、しょっちゅう一緒に飲んだのだが、お互いに、人生の紆余曲折を経験し、定期的に訪れるブランクも有り、彼と飲むのは、ゆうに、半年振り位である。

 彼はもう、40半ばに差し掛かろうというのに、いまだによくモテテいる。(らしい・・・・・・?)

 先ず彼は・・・、飛び切りに歌が上手い。が、決して、出すぎた歌ではなく、どちらかというと控え気味の歌だ・・・・・・。囁くように、語りかけるように、優しく歌う。

ハモリのテクニックも、アレンジのセンスも抜群で、やはり歌の上手い彼の相棒と一緒に来れば、彼は何時も脇役に廻っている。

一体、あの顔のどこから、あの声が出せるんじゃい!!

 と、私を含め、最初は皆、びっくりするようである。

 
 次に彼は・・・、とても頭がよく、又、彼の話術も物凄くうまい。
モテル事にかけて、未だに研究熱心(?)な彼は、物まね・手品・彼の発するギャグに至っても、少々ブラックが効いた、辛口のユーモアに至っても、皆、一級品である。
そこいらのヘボ芸人は、彼には全く敵わないだろう・・・・・・。
 私が思うキャラとしては、さんまとコロッケを足して2で割ったようなモノだ。
そこに、竹中直人が、たま〜に見え隠れする。(大謎)
 
 顔は・・・・・・8行↑でも解るように、決してハンサムでも、なんでもない。 どちらかといえば、中の(∇ ̄;;; ゲゲゲのゲ!くらいである。(失礼!) その彼が未だにモテルまくっている原因を探ろうと、人間観察好きな私は、じっくり分析させてもらう事にした。

結果、私が思うに、彼がモテル最大のポイントは、彼の根底に有る優しさと、彼の持つペーソスだと思う。なにげに彼には、哀愁がある。それが何となく、彼の憎めない所なのだ。

 どぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しようもないんだけど、何か、憎めない・・・。
そんな所さえも、私には計算ずくのような気がしてならないのだが・・・・・・。
 えっ? 図星だろ!(≧▽≦)うひゃひゃひゃひゃ!!! 

 一歩間違えば、ペテン師的な彼だ。が、しかし、決して、彼に捨てられた女たちが、彼を憎んでいない所が、マタマタ 彼の天才的な、ペテン師な所でもある。(爆)

 ま、ともかく、彼と酒を飲んでいると、愉しいのは言うまでもない。
タダ、少し誉めすぎたので、ここらでチョット、蹴落とそう・・・・・・(爆)

彼は、時間にルーズ・金にルーズ・世間の秩序にルーズ・勿論オンナにルーズ。
あらゆるルーズさに掛けて、彼の右に出るものは、私の交友関係では見当たらない。



 そんな彼が、何時になく真面目な顔で、そっと私に耳打ちする。

(M) ねぇ? マキりゃん! マキりゃん! 最近儲かってる?

 (私)  いんにゃ・・・・・・全然!

 (M) 俺さぁ・・・、確実にお金を儲ける方法を考えたんだよ・・・・・・。もう、眼からうろこ・・・・・・。

(私)  とか何とか言って・・・、変なねずみ講まがいの、あくどい方法か何かじゃないの? そんなに儲けてるんなら、昔貸したお金返してよ!!

(M)  ま・・・、それは置いといて・・・、(^^;、それに、マキりゃん・・・、勘弁してよ〜。今更この俺が、そういう事に飛びつくような馬鹿だと思う? 一体俺たち何年の付き合いなんだよ〜。馬鹿だなぁ・・・・・・。

(私) ・・・・・・、で? その方法とは?

(M) やっと完璧な方法を編み出したんだぜ? いくらマキりゃんと言えども、教えるわけになんか行かないさぁ〜

(私) 何よ! 言い出しっぺの癖に! もったいぶるんなら最初から言わなきゃいいだろうがぁ〜

(M) ねね? 聞いて? しかも、誰もだまさず、リスクもなく、出費もゼロで、物を買う必要もない・・・・・・。しかし、確実に、儲かる・・・・・・。

(私) だぁ〜、かぁ〜、らぁ〜!! ンモォー!! o(*≧д≦)o″)) じれったいなぁ〜〜!! いいじゃん、いいじゃん、誰にも言わないから、私だけには教えてよ〜〜〜〜っ!! 私たち16年来の親友でしょう? ((*゜▽゜人゜▽゜*)) スリスリ♪

(M) だぁ〜、かぁ〜、らぁ〜!! 例えマキりゃんたりとも、こればっかりは、教える訳にはイカナインだってバァ・・・・・・

(私) フン! いいわよ!! もう絶交だかんね!!

(M) だって考えても見てよ・・・、この方法を考えるまで、43年も生きてきたんだぜ? それをおいそれと、タダで教えてもらおう・・・って方が、どうかしてると思わない?

(私) じゃぁ、一万円あげるから、教えてよ〜。

(M)経ったそれだけ? やり方次第では、何百万も、儲かるのに?

(私) 私が貧乏なの知ってるでしょう? ウ・・ ウン(・_・;)・・・・・じゃぁ、昔貸した3万、チャラってのはどう?

(M)ま・・・、仕方ないか・・・マキりゃんだし・・・・・・。

 
(私) ん、で・・・、ナニナニ? その方法ってのは・・・・・・

(M) これと同じ事をやればいいだけさ・・・・・・


                        by マキュキュ
 
 
  


 
  
 


2002年06月18日(火)
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■ ミュウーの最終回は、物足りない感じ・・・かな?(^^;


 おはようございま〜す。


 昨日で、児童小説の『ミュウー』が終わったわけですが、何か、最後が物足りなかったでしょう? ・・・・・・やっぱり? ((;~〓~) アセアセ)

 実は原作の方は、もっともっと長いし、出て行ったミュウーが、お母さんと赤ちゃんの身代わりになって、交通事故で死んでしまう・・・という設定なのです。
 
 でも・・・強引に換えてしまったのは、それをそのまま載せると、我が家の【ミュウー】が、いつか本当にそうなってしまうような、そんな気がしたのです。

 それで最後だけは、哲朗の(心の声)だけにして、しかも、いつかは帰ってくるんだ・・・という望みを捨てさせないように終わらせた為、あんなに短くなってしまったわけです・・・・・・(;^_^A アセアセ・・・

 もっと時間を掛けて、ゆっくりストーリーを書き換えていけば良かったんですが、そうなると、2〜3日、間があいてしまいそうだったんで、あのような形になってしまいました。  申し訳ないです。許して下され・・・・・・。


 サテ・・・今日から、何をどう書こうか、悩む所です。

 最初に「文章を書いてみたい!」から始まり、約2年間に渡り、ポツポツと書き溜めて来た私の乏しい作品は、これで一応、全て出し尽くしてしまいました。トホホ

 暫くは日記形式に戻ると思いますが、それに懲りずに又、覗いて下さいね〜。
 (*・.・)ノ ヨロシクニャン・:*:・゜'★.。・:*:・゜'☆♪



 【今日は昔〜読んだ、面白い小話を一つ、オマケで載せておきます。】


  
夫の(F)氏は、死ぬ間際、妻の(K)を病室のベットに呼び寄せた。

(F) 、おまえに一つだけ聞いておきたい事がある。もう、私は間も無く死んでしまう。だから、最後だと思って、正直に答えておくれ・・・・・・。

(K) はい、貴方、なんでございましょうか・・・・・・? なんでも、おっしゃってくださいな。

(F)実は・・・・・・、次男の隆も、三男の晃もハンサムで、俺に似て頭も良く、優秀なのに、長男の哲朗だけは、馬鹿でどうしようもないが・・・、前から気がかりだったんだが・・・正直に言ってくれ、あいつは本当に俺の子供なのか?

(K)はい・・・、では正直にお答えします。どうかご安心なさってください貴方・・・、あの子だけは貴方の子供ですから。


                    by マキュキュ

 
 


2002年06月17日(月)
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■ ミュウー 〔最終章〕 (4)最終回


(4)


あれからもう、二ヶ月が過ぎるというのに、
ミュウーよ、おまえは今ごろ一体、どこで、何をしてるっていうんだよ・・・・・・

のんきに散歩なんかしている場合じゃないんだよ、ミュウー・・・・・・

 ヨッチと二人で、おまえを助けたあの日と、ちょうど同じ時期に、お母さんは、とっても可愛い男の子を産んだんだ

 おまえにも、早く僕の弟をじまん自慢したいんだから・・・・・・

 ミュウー、帰ってきてよ
 ミュウーに逢いたいよ
 さみしいよ・・・、さみしくてたまらないよ・・・・・・


 お父さんが、ミュウーはきっと、赤ちゃんの身代わりになってくれたんだよ・・・って言ってた

 自分の命を救ってくれた僕たちへの、最後の恩返しをし終えて、ミュウーは安心して、自分の世界にかえ還って行ったんだって・・・・・・

 でもね、ミュウー
 僕たちは、たくさんの幸せをもらいすぎちゃったんだよ
 今度は僕たちが、おまえに恩返しをしなくっちゃいけないじゃないか・・・・・・

 それに、まだ、おまえの役目は終わっちゃいないよ
 僕たちのそばにいる事が、おまえの本当の役目なんだぞ・・・・・・
 
だから・・・、だからミュウー
早く帰っておいでよ・・・・・・

僕は、必ずおまえが帰ってくるって、そう信じてるよ?
また、何時かみたいに、ひょっこり帰ってくるって・・・・・・
何時までも、何時までも、おまえを待っているからね?
きっと、帰って来るんだぞ

ねっ? ミュウーよ・・・・・・


            【終わり】


※ 長い作品でしたが、最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
今回の作品は、実話と架空の話を織り交ぜた、私の親愛なる愛猫の『ミュウー』に捧げたかった作品です。
『我が家の台風娘』『したたかな天使たち』と、ダブってる部分もありますが、それは、どうかお許しくださいね〜。(*^_^*)
なんせ、乏しい感性ゆへ・・・・・・


 本当は、動物モノの、児童小説を募集する公募に、応募してみようとして書き始めたものなのですが、書いているうちに、締め切りは過ぎてしまうわ、ページ数は大幅に越えてしまうわで、結局自滅した作品です。( ・( ;( ;_;)(>0<)ワーン

でも、何時か手直しをして、応募まで漕ぎ着けられるよう、頑張るつもりです。

尚、うちのミュウーは、とても元気に、今も私のすぐ脇で眠っております。ハイ

あぁ〜。明日から、何を書こう・・・・・・ヾ( ´Ω`)ノ フッ
  


 




2002年06月16日(日)
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■ ミュウー 〔最終章〕 (3)


(3)


僕は一人ぼっちで、不安な夜を過ごした。

何時間も、何時間も、時間がたったようなそんなさっかくを感じながら、祈るような気持ちでお父さんからの連絡を待った。

そして、お父さんから電話が入ったのは、十二時を回ったころだった。

僕はふるえる手で、受話器を持った。

「哲朗、心配するな。お母さんも赤ちゃんも、何とか助かったよ・・・・・。お母さんは、しばらくの間入院する事になったけど、お父さんは荷物を取りに、すぐに帰るから安心して寝てなさい」

僕は一気に体の力が抜けていくのを感じた。

「ほんとう? ほんとうに助かったんだね? もう、大丈夫なんだね?」

 僕は、安心して電話を切ると、さっそく、ミュウーに報告するために、外に出てミュウーの名前を何度か呼んでみた。

でも、いくら呼んでも、鈴の音もしない。

僕は(ヤレヤレ・・・・・・せっかくお母さんたちの無事を報告してあげようと思ったのに)と、ためいきをつくと、仕方なしに、一人で眠りにつくことにした。

 ミュウー、どこに行っちゃったの?

 お母さんも赤ちゃんも無事だったよ。

安心して早くもどっておいで。



僕は、出て行った時の、ミュウーの何時(いつ)もとちがったようすを、思い浮かべていた―



◊   ◊   ◊   ◊   ◊   ◊

 翌朝、僕は学校に休みをもらい、お父さんと一緒に、お母さんを見舞いに行った。

 こわごわ病室のドアを開くと、お母さんは、おだやかな顔でスヤスヤと眠っていた。

 その寝顔を見たとたん、又、僕の涙の泉があふれだした。

「お母さん・・・・・・」

 僕が小声で呼びかけると、お母さんはそっと目を開いた。

「あぁ・・・テッチ、来てくれてたのね。お母さんすっかり眠ってしまってたわ」

「ゴメンネ、起こしちゃって・・・・・・。それより、どう?具合は」

「ええ、だいぶ落ち着いたわ。こっちこそごめんね、テッチにあんな心配掛けちゃって・・・・・・」

 お母さんは、申し訳なさそうな顔をして、僕の両手をにぎった。

「本当だよ・・・・・・、いちじは、どうなっちゃうのかと思って、僕・・・、僕・・・・・・」

「ほら、又直ぐに泣く! おまえはもう、中学生なんだぞ? それにもう直ぐ兄貴になるっていうのに・・・・・・、いいかげんに、泣き虫ぐせは、やめたらどうだ!」

 お父さんが、胸を張って続ける。

「男が泣くときは、親が死んだ時と、愛するものを失った時だけだ!」

「そういうもんなの? お母さん」

「ウフフ、本当はね、私と赤ちゃんが助かった時、お父さんだって泣いてたんだから・・・・・」

 お母さんがウインクをしながら、僕に小声でそう打ち明けた。

「何だ・・・、お父さんだって泣いたんじゃないかぁ〜」

「おい! 真紀子、それはオフレコだったはずだろうがー」

 病室は、三人の笑い声でみたされた。

「ほらほら、テッチ、おなかの赤ちゃんも笑ってるわよ、チョット触ってごらんなさい」

 お母さんのお腹に、そっと手をさしのべると、赤ちゃんが元気に動いている事が、僕にもはっきりと伝わった。

「あっ、本当だ。動いてる、動いてる。こいつ、なかなか元気がいいなぁ・・・」

 その時だった。

 僕の耳元に、ミュウーの鳴き声が、微かに聞こえたような気がしたんだ・・・・・・。

「ねぇ、お父さん。僕、気になって仕方が無いんだけど、昨夜、ミュウーにひどいこと言っちゃったんだ。お母さんが苦しみ出した時、僕、パニックになっちゃって、ミュウーに八つ当たりしちゃったんだよ・・・・・・。ミュウー、ちゃんと帰ってくるよね? 怒ってないよね?」

「あはは、怒ってなんかないさ、ミュウーは何時もどおり、ちゃんと帰ってくるから、安心しなさい」

「う、うん・・・・・・」

 そう答えたものの、僕は、何か、得体(えたい)の知れない胸騒(むなさわ)ぎを感じていた。


              ―次回に続く―



2002年06月15日(土)
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■ ミュウー〔最終章〕 (2)


(2)

 何もかもが順調に運んでいたはずなのに、忘れられない出来事が起こったのは、夏から秋へと、バトンがわたされようとしていた、ある夜の事だった。

レストランも閉店し、僕達の夕食も済ませた夜のひと時。僕は、店のテーブルで、デザートのチーズケーキを、ミュウーと分け合ってほおばっていた。

と、お皿を洗っていたお母さんが、とつぜん、おなかを抱えて苦しみ出したんだ。

「真紀子、ど、どうした?」

 厨房で、後片づけをしていたお父さんは、お母さんのもとへかけよると、心配そうに顔をのぞき込んだ。

「ま、まだ・・・・・・、赤ちゃんが生まれる時期ではないのに、ものすごく、おなかが痛いの・・・・・・」

 お母さんは真っ青な顔をゆがめて、苦しんでいる。

 僕は、どうして良いのかわからずに、ただおろおろしながら二人を見ていた。

「た、大変だ。哲朗! すぐにきゅ、救急車に電話しろ!」

 お父さんの声に僕はあわてて、119番にダイアルした。

「イタタタタッ・・・・・・痛いーっ!」

 お母さんは、あぶら汗をたらしながら、とても苦しそうにうめいている。

「真紀子! しっかりしろ」

 お父さんの呼びかけに、返事も出来ないほど、お母さんは苦しがっている。

 お母さんは、前に一度、赤ちゃんを流産している。もしかしたら、又、赤ちゃんが死んでしまうかも知れない・・・・・・。それに、お母さんだって危険な目にあうかも知れないんだ・・・・・・。

そう考えると、僕はこわくて、パニックになった。

 そんなさわぎに、ミュウーも何かを感じたのか、ウロウロと、落ち着かないようすだった。

僕は、ミュウーにかけよると、おもいきり、ミュウーをたたきながら、泣きさけんだ。 

「ミュウー、お母さんを助けて! おまえは、幸せを運ぶ猫だったよね? だったら、なんで、お母さんがこんな目に会うんだよ! ミュウーのバカ! お母さんと赤ちゃんに、もしもの事があったら、僕はしょうちしないから! ねぇ、ミュウー・・・・・・、さ・・・、最後のお願いだよ・・・・・・お母さんと、赤ちゃんを助けてよ・・・・・・お願いだから! ミュウー・・・・・・ねぇ・・・・・・ミュウー・・・・・・」

 僕は、どうしようもなく、ミュウーに当りちらした。

 しばらくして、救急車がとうちゃくし、お父さんは、僕に、「わかりしだい、電話をするから、家で待ってなさい」

と言った。

救急車は、ふたたび、けたたましくサイレンを鳴らすと、お母さんと、お父さんを乗せて、そのまま走りさってしまった。

 僕は不安で、不安で、しかたがなかった。

どうか、お母さんと、赤ちゃんを助けて・・・・・・。



―その晩、ミュウーは、なぜか、ずっと僕のそばにいた。僕のそばによりそい、片時もはなれようとはしなかった―

        

 僕は、ベッドに入ってからも、お母さんが心配で、とても眠る事なんか出来なかった。

 ミュウーが、ぐるぐるとのどを鳴らしながら、僕を守るように僕に寄り添(よりそ)っている。

「ミュウー、さっきは、当り散らしてごめんね・・・・・・? 僕、どうしようもなかったんだ・・・。ねぇ、ミュウー、お母さんも赤ちゃんも、きっと助かるよね? 他にはもう、何も望まないよ・・・・・・。お母さんと赤ちゃんが無事だったら、僕はもう、それだけでいいんだ」

 ミュウーは、長い間、じっと僕の目を見つめている。そして、『だいじょうぶ!』というように、大きく瞬(まばた)きをした。それから、いつもとはちがった悲しげな声で、ひときわ大きく『ミュウー!』と鳴くと、何度も、何度も、僕をふりかえりながら、外に出て行った。

 僕は、いつもの散歩だと・・・・・・、

いつも通りに、すぐに帰ってくると・・・・・・、そう思っていた。

             ―次回に続く―



やったぁ〜!!(*'J'*)パオーンパオーン♪ オメデトウ♪('-'*)ピヨピヨ♪日本!!

決勝進出おめでとう〜!!




2002年06月14日(金)
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■ ミュウー〔最終章〕ミュウーよ・・・(1)


ミュウー〔最終章〕 ミュウーよ・・・ 



(1)

 そして僕は中学生になった。

季節は初夏をむかえ、中学生としての生活にも少しずつなれ、それなりに、仲良しの友達も、数人は出来た。

 ヨッチは、ヨッチで、横浜での新生活を、大好きなお母さんのもとで、思い切り楽しんでいるみたいだ。

 あれから、ヨッチとは、週に2、3度、電話で話すことにしていた。

 そしてミュウーは、もう、すっかり大人の風格をただよわせ、最近は、デンとかまえてて、あまり僕と、遊んではくれなくなった。

 僕がネコジャラシでさそっても、ほんの、おあいそで、2、3度、手をコチョコチョっとするだけで、後は、ツンとすましている。

 なんだか、ミュウーは、僕をぬいて、どんどん大人になってしまうようで、僕は、ぜんぜんつまらない・・・・・・。

 ミュウーは、やがて、外に出る楽しみまで覚えてしまい、一度出て行ってしまうと、三日も、四日も帰って来ない事もある。

ミュウーが、一番最初に外に飛び出してしまった日、僕は心配で、心配で、夜も眠れなかった・・・・・・。

それ程僕が心配しているにも関わらず、その晩(ばん)はおろか、三日たっても、四日たっても、ミュウーは帰らなかった。

交通事故に遭(あ)ってやしないか、毒蛇(どくへび)にかまれて動けないんじゃないか、もう、どこかで死んでしまってるんではないか・・・・・・。

僕の想像は、どうしても、悪い方に、悪い方にへと、傾(かたむ)いていく。

 僕は毎日泣きながら、ミュウーを探し回ったものだ。

 お父さんは、

「きっと、新しい土地を、あっちこっち探索しているんだよ、そのうちに帰ってくるさ」

 と、平然(へいぜん)としていたけれど、僕は、学校に行っても、授業はまるで上の空。ミュウーの事が気がかりで、何も手につかなかった。

 僕は、ありとあらゆる事をした。

 警察(けいさつ)や、保健所や、町中の獣医(じゅうい)にも連絡をしたし、地元新聞に、たずね猫として、記事(きじ)も載(の)せた。

 そしてミュウーは、なんと、十日もたったある夜、何食わぬ顔でヒョッコリと、帰ってきたんだ。

ミュウーは、ひと回りほど、小さくなってはいたけれど、全くの無傷で帰って来た。

あの時の嬉しさったら、なかった。

 僕は正直いって、悪いふうにばかり考えていたので、ミユウーに抱きついて、オイオイ声をあげて泣いてしまった。 

 ミュウーもさすがに、その夜だけは、僕達家族にすりよって来て、一晩中(ひとばんじゅう)甘え通しだった。

「一体、どこに行ってたんだよー。こんなに心配させて・・・・・・」

 僕は涙が止まらなかった。

そして、これほどミュウーが愛しい存在だったことに、あらためて気付いた。

 でも、そんな感激(かんげき)は、つかのまで、それを期に、ミュウーの家出グセが始まってしまった。

「この、不良ネコメ・・・・・・。もう僕の親友は、おまえだけなんだから、ぼくのそばからいなくなっちやダメじゃないか・・・」

 僕は、ミュウーに、いつも言って聞かせるのだけれど、ミュウーは、わかっているのかいないのか、少し家に落ち着いていたかと思うと、又すぐに、ふらりとどこかへ行ってしまう。

「ミュウーに恋人でも出来たのかしら?」

 お母さんが笑いながらいう。

「そうだよな、ミュウーだって、年頃(としごろ)だもんな、恋人ぐらいほしいよな。その内、ヨメサンなんか、つれてきたりして・・・・・・」

 お父さんも、そんな、のんきな事をいって笑っている。

「ダメだよ、ミュウーは、僕のゆいいつの宝物なんだから、ミュウーがいなくなるのはもう、やだよ!」

 僕はムキきになってそう言った。

「テッチったら、もう、中学生だと言うのに、いつまでも赤ちゃんみたいで・・・・・・。こんなお兄ちゃんじゃ、あなたも困っちゃうわよねぇ〜」

 お母さんが、ポッコリふくらんだおなかをなでながら、おなかの赤ちゃんにそう、話しかける。

 お母さんは、もう、八ヶ月目に入っていた。

そうだ・・・・・・、二ヵ月後には、僕は、待ちに

待った、お兄さんになるんだ。

僕は、期待とうれしさで、いっぱいだった。

やっと僕に、兄弟が出来るんだ。
      
         ―次回に続く―


       




2002年06月13日(木)
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■ ミュウー《第三章》(4)


(4)
 
 良く晴れわたったあたたかな春の日、僕たちの卒業式が終り、僕ん家のレストランの入り口には、『本日、都合により、貸切(かしきり)とさせていただきます』という、札が掛けられている。

その、大切なお客様は、そう・・・・・・。ヨッチと、ヨッチの家族達。

僕らの卒業式に出席する為、ヨッチのお母さんと、おばあちゃんも、わざわざ横浜から来てくれたのだ。

僕達だけの、『さよならパーティー』だ。

お父さんと、お母さんは、ヨッチのお母さんの手伝いを受けながら、大はりきりで、ごちそうを作っている。

 僕とヨッチは、ヨッチのおばあちゃんと小父さんに、ミュウーの芸を見せながら、ミュウーを助けた時の事や、いままでに起こった色々な想い出話を話して聞かせていた。

しばらくし、ようやく料理が出そろって、皆でグラスをかかげた。


「まずはテッチ、それにヨッチ、卒業、オメデトウ。それから、ヨッチのお母さんの全快祝いにカンパイ!」

 お父さんが、かんげきからか、少々声をつまらせてそう言うと、ヨッチの両親たちは、嬉そうに微笑んだ。

「あっ、そうそう、それに、真紀子さんの、オメデタ・に・も・ねっ!」

 ヨッチのおばあちゃんが、いたずらっぽくウインクをした。

 お父さんとお母さんは、顔を見合わせながら、テレ笑いをしている。

 こうして、楽しくて、そして、ちょっぴりさみしいパーティーは、始ったのだ。

 ヨッチの小父さんが、この日のためにと、こっそり練習していたらしい手品を披露してくれ、何も入っていないはずの箱の中から、ミュウーが出てきたときには、皆、思わず歓声をあげてしまった。

僕のお父さんは、名カメラマンに扮し、シャッターを切りまくっている。
 

◊   ◊   ◊   ◊   ◊   ◊



パーティーの翌々日、僕達は皆で、松本駅まで、ヨッチの家族を見送りに行った。
僕もヨッチも、ずっと黙ったまんまだった。

やがてホームに電車が到着し、双方の家族が別れを惜しんでいる。


「元気でねやれよ・・・・・・」

「うん・・・、ヨッチもね・・・・・・」

「電話しろよ・・・・・・」

「うん・・・ヨッチもね・・・・・・」

「ミュウーをよろしくね・・・・・・」

「うん・・・・・・、まかせとけって・・・・・・」

 たったこれだけの会話・・・・・・。

 僕達は、おたがいに、これだけを言うのが、せいいっぱいだった。

これいじょう、何か話したら、二人とも、泣き出してしまいそうだった。

 やがて電車は動き出し、とうとう、この街から、ヨッチをつれさってしまった。

      ―次回に続く―




2002年06月12日(水)
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■ ミュウー 《第三章》 (3)




(3)

春になり、間もなく、僕とヨッチは卒業式をむかえる。

でも僕は、とてもふくざつな気分だった。

その日が近づくにつれ、卒業式の印(しるし)をつけた赤丸が、カレンダーから消えてなくなればいいと思った。

卒業式をむかえれば、いやでもヨッチは、お母さんの待つ横浜へと、帰ってしまう。

 あんなに毎日、一緒にいたヨッチが、この松本からいなくなってしまうなんて、僕にはまだ、想像もできない。

 その事を考えただけで、僕はパニックになってしまうほど、つらかった。

でも、ヨッチにとってみれば、大好きなお母さんのそばに帰る事が、一番うれしい事なんだと・・・・・・、それがなによりも、ヨッチの幸せなんだと・・・・・・、僕は一生けんめい自分に言い聞かせるように努力した。

 横浜も、松本も、同じ陸続(りくつづ)きだ。会おうと思えば、会えない距離(きょり)ではないもの。

でも・・・・・・、でも・・・・・・。

 ヨッチとの別れを考えると、眠れない日が続いた。今夜もいつものようにベッドにすわったまま、僕はボーッとしていた。

そんなボクの所に、ミュウーがやってきて、僕の足元にジャレついてきたんだ。

僕はミュゥーを抱き上げると、横に座らせ、ミュウーに救いを求めた。

「ミュウー、ヨッチが横浜に帰っちゃうんだよ? おまえもさみしいよな? ねぇ、ミュウー、・・・・・・ヨッチはね、あんなにさみしかった僕に、ひとりぽっちだった僕に・・・、やっと出来た親友なんだ。ヨッチと出会えたおかげで、あんなに毎日が楽しかったのに・・・・・・。ミュウー・・・・・・、さみしいよ・・・・・・ミュウー、つらいよ・・・・・・何とかしてよ・・・・・・ねぇ、ミュウー・・・・・・」

 ミュウーは、ふしぎそうな顔をして、僕のなみだを見つめている。後から後からあふれ出るなみだを、ミュウーは、首をかしげながら、じっと見つめている。

すると、ミュウーは、小さく鳴きながら、僕のひざの上によじ登ってきて、僕のほほにそっと手をかけ、まるでなみだをふいてくれるかのように、やさしく、やさしくジャレたんだ。

「こいつめ・・・・・・」

 僕は力いっぱいミュウーを抱きしめた。

 そして、思いっきり泣いた。

 

―ヨッチと松本で過ごす最期の日曜日、二人は、誘(さそ)い合って、久しぶりに『こもれび公園』に行った。

 そして二人は、どちらからともなく、あのブランコに乗り込んだ。

「僕達の思い出の場所だね・・・・・・」

 ヨッチがさみしげに笑った。

「うん、ここで、ヨッチとはじめて話をしたんだよね・・・・・・」

 二人で、想いでのブランコにゆられながら、僕達は、今までの事を思い返していた。

「それから、この公園に来たおかげで、ミユウーにも出会えたんだよね」

 ヨッチがなつかしそうに、目をつむる。

「うん、あの日は本当に、寒かったよね」

 僕は、ヨッチに貸してやった、ダブダブの服の事を想い出していた。

「あれから、お互いに、いろんな事が有ったね」

「うん」

「一年があっという間だったね・・・・・・」

「うん」

「僕達、きっと、大人になっても親友で居られるよね」

「あたりまえさ。少なくても、かならず年に一度は会うって約束しようよ」

「うん・・・・・・、テッチも、横浜に来るんだぞ」

 二人は、ずっとずっと、ブランコにゆられていた―

                   ―次回に続く―






2002年06月11日(火)
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■ ミュウー 《第三章》 (2)


(2)

僕はヨッチのようすを、気にかけながら、バス停まで、ヨッチをむかえに行った。

バスから降りてきたヨッチは、がっくりと、肩(かた)を落としながら僕に言うのだった。

「僕達、横浜に帰ることになったんだ・・・・・・」

「又お母さんに会いに行くの?」

「ちがう・・・、そうじゃなくて、えいきゅうに帰るんだ・・・・・・」

「それ・・・、どういういみ?」

 僕は耳をうたぐった。

「お父さんの転勤の期限が急に、早くなったんだって・・・・・・。だから・・・・・・」

「たしか、おじさんの転勤は、始めから短期間って言ってたよね・・・・・・」

 ヨッチはうつむきながら、うなずいた。

「お父さんは、松本に出来た、新しい会社の新入社員を教育するために来たんだけど、もう、教える事は無くなったって。だから、お父さんの役目が、予定よりも早く終わりになったんだってサ・・・・・・」

「そうだったんだ・・・・・・。お母さんの所に帰れるんだ・・・・・・」

 僕は上の空でつぶやいた。

「会社の方でも、お父さんに気を使ってくれたみたい」

 ヨッチがそう言う。

「うれしく無いの?」

 僕がそう聞くと、

「うん・・・・・・? そりゃあ、お母さんのそばに帰れる事は、僕、とてもうれしいよ。でも、テッチと会えなくなるんだよ? 僕、それがつらいよ・・・・・・」

「そうだね・・・・・・、横浜と、松本じゃ、ますます遠くなっちゃうね・・・・・・」 

 僕は、急に目の前が、真っ暗になってしまったような気分だった。

「いつか、こんな日が来る事は、わかっていたけど、僕、テッチと離れたくないんだ」

 ヨッチは、ひっしで、涙をこらえている。

「い、いやだよ・・・・・・。せっかく、こんなに仲良くなれたのに、僕だって、ヨッチと離れ離れになるなんて、ぜったいに、いやだよ!」

 僕はそうさけぶと、顔をゆがめてヨッチを見つめた。ヨッチの瞳に涙の泉がわきあがり、それが、あふれ出したと同時に、僕たちは道のまん中で、とうとう、大声を出して泣き出してしまった。

 道行く人達が、そんな僕らを、ふしぎそうにふり返り、

「けんかをしてはだめだよ」

 と、声をかけた。

         


(ミュウー、どうしよう・・・・・・。

ヨッチが卒業と同時に、横浜へ帰ってしまうんだ。 

 あんなに仲良しのヨッチが、この街からいなくなるんだよ・・・・・・。)



―僕は、片方のうでを、もぎとられてしまうような、そんなさみしさを感じていた。

それからというもの、僕達は、別れをおしむかのように、週に二、三度、泊(とま)りがけで、どちらかの家ですごすようになった。 

 ヨッチのおじさんが、そんな僕らを見かねて、寒中休みに入ったら、僕らの想い出作りのため、横浜に遊びに連れて行ってくれる事を、やくそくしてくれた。

僕は指折り数えて、その日が来るのを待っていた―



いよいよ、夢にまで見た横浜に、出発する朝が来た。

「哲朗をよろしくお願いします」

 玄関先で僕の両親が、ヨッチの小父さんに、ペコリと頭を下げている。

「奥さんも、大事な時期だから、あまりムリをしないよう、身体に気をつけてくださいよ」

 大人達が、そんなやり取りをしている間に、僕はミュウーと、三日間のお別れをしていた。

「ミュウー、お土産をいっぱい買ってくるから、いい子でるすばんしてるんだぞ。お母さんとお父さんを、くれぐれもたのむね?」

 ミュウーは、僕の顔を見つめると、

「まかせておけ」とでもいうように、

『ミュウー』と、元気に一声鳴た。

 僕達はミュウーと、両親に見送られて、ワクワクしながら家を出た。

 はじめて行く横浜に、僕の胸はドキドキと、はりさけそうだった。

 まずは、松本駅から『あずさ』という、特急電車に乗り、僕達は、新宿に向った。

 新宿についた僕達は、高層ビルの上にあるレストランで、食事をした後、京浜急行に乗って、いよいよ横浜についた。

 ヨッチの家は、横浜の郊外(こうがい)にあり、横浜駅から地下鉄に乗りついで行く。

 僕は地下鉄に乗るのも、今回がはじめての経験だった。

見るもの全てがおどろきで、僕の知らない世界だった。

すっとんきょうな歓声(かんせい)をあげつづける僕を、ヨッチもおじさんも、クスクスと笑いながら見ていた。

 ヨッチの家に着くと、お母さんと、おばあちゃんが、嬉そうに出迎(でむか)えてくれ、僕達のために、ステキなスプレゼントを用意していてくれた。

 始めて見るヨッチのお母さんは、とても重い病気だったとは思えないほど、きれいで、イキイキとしていた。

「家(うち)のお母さんより、だんぜん若くて、それにとってもきれいだ。さすがヨコハマ・・・・・・」

 僕は、そっとヨッチにつぶやいた。

「マァ、テッチャン、嬉しい事言ってくれるわね。ありがとう」

 ヨッチのお母さんが、嬉そうに言ったので、僕は、聞かれてしまった事が恥かしくて、顔を真っ赤にした。

 そして、皆で大笑いになった。

僕達は、さしだされたプレゼントを、ワクワクしながら開いてみた。

それは、二枚の、そろいのスタジャンだった。

背中の分部には、『ベストフレンド』という英語のイラストで、かっこよくふちどられてあり、まん中には、ずっと前に僕のお父さんが撮(と)ってくれた、まだ子猫だったころのミュウーをはさんだ、僕とヨッチの写真が、大きくプリントされていた。

「ウワーッ! 超(ちょう)ーカッコイイー。まるでプリクラみたいだ・・・・・・。ねぇヨッチ、この写真、いつ送ったの?」

「お母さんの去年の誕生日に、僕の一番の宝物だよって、手紙にそえて贈(おく)ったんだ」

 ヨッチはそう言うと、てれくさそうに笑った。

 

―僕は、横浜にいる間中、コウフンしまくっていた。

おばさん達にもらった、おそろいのスタジャンを着て、僕等はまるで、本当の双子のように、仲良く横浜での日々を楽しんだ。

名所と言う名所を回り、よくばりな僕達は、おじさん達におねだりして、真冬の遊園地にも、ナイトクルージングにも、連れて行ってもらった。

 夜は夜で、話がつきず、真夜中(まよなか)までヒソヒソ話が続いた。

「又、かならずおいでよね・・・・・・」

 最後の夜、ヨッチはポツリとつぶやいた。

「うん、もちろんさ。こんなに楽しい所なら、毎年でも来たいくらいだよ。今度は一人でも来れるように、電車の乗り方を、しっかり覚えておかなくちゃね」

 そんな事を話しながら、僕等は眠りについた。

 ヨッチの街で過(す)ごした、夢のような三日間は、あっという間にすぎてしまい、僕達には、楽しいステキな想い出が、いっぱい残った―

                 ―次回に続く―





2002年06月10日(月)
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■ ミュウー 《第三章》 さよならヨッチ (1)


 ミュウー 《第三章》

さよならヨッチ




(1) 
 

―僕達が伯父さんの家に越してから、あっという間に3ヶ月がすぎた。

新年を新しい家で向かえ、最終学期が始り、僕はもうすぐ、卒業と言う事で、バス通学が認(みと)められた。

そのおかげで、転校せずにすみ、今でもヨッチと同じ小学校に通えている。

 あれから、お父さんは魚市場をやめ、レストラン一筋(ひとすじ)で、がんばっている。

お父さんは店をはんじょうさせるため、あれやこれやと、お母さんと一緒になって、毎日料理の研究にはげんでいる。

今まで魚市場に勤めていた関係で、食材が安く仕入れられるので、しんせんな魚貝類(ぎょかいるい)を、たくさん取り入れたメニュー作りがひょうばんになり、レストランは、いつもこみあっていた。

あいかわらず、二人とも、いそがしがってはいるけれど、いつでも二人のそばにいられるので、前みたいなさみしさは、もう、なかった。

 一方(いっぽう)、ミュウーも、すっかり新しい家になれたようすで、二階と、レストランとを、わがもの顔で、行ったり来たりしている。

 最近、ミュウーは、どんどん芸を覚え、犬のように、お手や、オカワリも、するようになった。

 そんなミュウーは、お客達にも、人気者で、文也伯父さんが言ってた通り、なかなかの、『招き猫』ぶりを、発揮(はっき)している。

 でも、ミュウーは、栄養(えいよう)たっぷりのエサのおかげで、すっかりデブ猫になり、おとくい客からは、『ミュウー』ではなく、『ブー』などと呼ばれて、からかわれたりしている―



 そんな、ある土曜日の日、学校から帰ると、お母さんの様子が、少し変だった。

 料理を作っていると、胸がむかむかして、気分が悪いという。それに、少し熱もあるみたいだ。

 このところ、寒い日が続いたので、カゼでもひいたのではないかと、お母さんは笑っていたけれど、お父さんが心配して、すぐにお母さんを病院に連れて行った。

 僕は不安な気持で、ミュウーと一緒に、二人の帰りを待っていた。

「ミュウー、お母さんが病気にならないように、おまえも祈ってるんだぞ」

 僕の心配に関わらず、ミュウーは、シッポをゆらしながら、のんきに眠っている。



◊   ◊   ◊   ◊   ◊



 夕方、二人が病院からもどって来ると、僕はこわごわ、聞いてみた。

「お医者さん、何だって?」

「うん・・・、それがだな・・・・・・、それは、それは大変な病気だったんだ・・・・・・」

 と、お父さんが、とてもしんこくな顔をした。

 お母さんは、

「あなたっ!」

 と、お父さんを、目でしかった。

 僕は大ショックだった。

「ウソ・・・・・、何の病気だって?」

 すると、お父さんも、お母さんも、クスッと笑い出した。

「ねぇ、いったい何だったんだよぉ! お母さんの病気!」

 僕はイライラして、ついに大声を張り上げた。

 お母さんはニッコリ笑うと、僕を抱きしめて言った。

「病気じゃなかったの。テッチ・・・、お母さんに、赤ちゃんが出来たんですって・・・・・・」

「・・・・・・!」

 僕はおどろいて、目をしばたいた。

「ウッソォ? ほんとう? ほんとうに? すっごいニュースだ! もう! お父さんったら、おどかさないでよ・・・・・・。僕、マジに心配したんだから・・・・・・」

 僕は、何度も、しつこくかくにんすると、さっそくヨッチに電話をかけて、そのうれしいニュースを知らせた。

「テッチ・・・、よかったね。もう一人っ子じゃなくなるんだね・・・・・・」

 電話の向うでヨッチが答える。でも、なぜか、ヨッチの声には元気がなかった。

「な・・・、なにかあったの?」

 僕がそう聞くと、電話の向うでヨッチがシクシクと、泣き出した。

「どうしたの? ねえヨッチ、何があったの?」

「実は、僕にも、ニュースがあるの・・・・・・。ねぇ、テッチ、今から会える?」

「うん、今日は土曜日だから、泊りに来ると良いよ」

 僕は受話器を置くと、考えこんだ。

(一体、ヨッチに何があったんだろう・・・・・・)

               ― 次回に続く―


追伸 

やったぁ〜!!日本(ノ_・。)/゜・*【祝】*・゜\(・_・、)(>0<)ワーン






2002年06月09日(日)
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■ ミュウー 【第二章】 (4)


(4)

 夏が終わり、秋になり、ちょうどミュウーを助けてから、一年が過ぎたころ、文也伯父さんのレストランでは、伯父さんの『さよならパーティー』が開かれていた。

 お得意様のお客さんを、たくさん招待した、盛大なパーティーだった。

僕達家族は、ヨッチと、ヨッチのお父さんも招待し、パーティーに参加(さんか)してもらった。

 大勢のお客さんを目の前にして、文也伯父さんが、お父さんと、お母さんをよびよせ、レストランをひきつぐための、あいさつをしている。

 続いて、伯父さんが、お父さんにも、一言皆様にあいさつをするようにと、うながした。

 お父さんは、コチコチになって、とてもきんちょうしながら、つっかえ、つっかえ、あいさつをはじめた。

「えー、み、皆さまご承知(しょうち)の通り、私(わたくし)はこの店のコ、コ、コ、コックをさせていただいてる小山です・・・・・・。そして、こいつは、か、か、家内の真紀子(まきこ)です。こ・・・、このたび、文也伯父さんに代わって、この店をま、まかされる事になりました。み、み、みじゅくものですが、ふ、夫婦(ふうふ)そろって、一生けんめいがんばりますので、い、今まで同(どう)様(よう)、よ、よ、よ、よろしくお引き立てくださいますよう、こ、こ、心からお願いもうしあげます・・・・・・」

 僕も、ヨッチも、ヨッチのおじさんも、ツバを飲み込み、手に冷(ひや)汗(あせ)をかきながら、お父さんのあいさつを聞いた。

 お母さんは、お父さんのとなりで、はずかしそうに、目をふせている。

 はくしゅがわき起こり、カンパイの声とともに、伯父さんのさよならパーティーは始った。

 僕とヨッチは、待ってましたとばかりに、たくさんのごちそうをほおばった。

 お父さんとお母さん合作(がっさく)の、うでによりをかけた料理(りょうり)が、ところせましとならんでいる。

文也伯父さんは、来月早々、イギリスへ立つという。そしたら僕達は、ここに引っ越してくる事になる。 

僕達は、おなかがふくれると、ミュウーをつれ、にぎわう店内をそっとぬけだし、ヨッチを案内するために、二階へと上がった。

二階には、大小の部屋が、5つある。

きっと、その中の一番小さな部屋が、僕のための子供部屋になるのだろう。

僕は、未来の子供部屋らしき部屋に入ると、ヨッチを手招(てまね)きした。

「すっげぇなぁー、テッチ・・・・・・、カッコよすぎるよ・・・・・・。あの、雨もりボロ家から、いきなり、レストランのお坊ちゃまだぞ。ねぇ、どんな気分? お坊ちゃま、ご感想(かんそう)を一言・・・・・・」

ヨッチが、リポーターをまねて、こっそり下から持って来た、一本のバナナを、マイクにしたてて、僕をからかった。

「まるで、シンデレラの、男バンになったみたいな気分さ」

 僕は、すまし顔でそう答えながら、本当に、まだ、夢を見ているみたいな気分だった。

「ねぇ、ヨッチ、僕のほっぺたを、おもいきりつねってみてよ」

「エッ? こうかい?」

ヨッチは、ようしゃなく、僕のほっぺたをつまみあげた。

「イッ! 痛ってぇなぁー、もう! ヨッチ・・・・・・、少しはエンリョしてよ・・・・・・」

 僕はヨッチを、ジロリとにらみつけた。

「ご、ごめん・・・・・・。だって、おもいきりっていったじゃない・・・・・・」

 ばつの悪そうな顔で、ヨッチと、僕は、おたがいをにらみ合った。

と、二人はプッと吹き出し、その笑いは、だんだん大きくなり、やがて、身体をよじったゲラゲラ笑いにと、変わって行った。

ミュウーが僕達の、異様(いよう)な笑い声におどろいて、あわてて部屋からとび出して行った。

「・・・・・・!」

それを見た僕らは、もっとおかしくなって、おなかを抱えて笑いころげた。

おたがいに、相手の、苦しそうな、ものすごい笑い顔を見ては、指をさしてまた笑い、

「ヒィーヒィー」のけぞって笑い合った。

しばらくの間、そのバカ笑いは、止まらなくなってしまい、顔中が、涙(なみだ)だらけになった。

と・・・、ヨッチの顔が、みるみる本当の泣き顔に変わって行く。

「さみしくなるよ、テッチ・・・・・・、転校しなきゃいけなくなるんでしょう?」

 ヨッチがくちびるをかむ。

「たぶんね・・・・・・、それにちょっと、遠くなっちゃうから、今までみたいに毎日は、きっとあえなくなるね・・・・・・」

 僕もヨッチにつられて泣き顔になる。

「もう、こもれび公園で遊べないのかなあ」

 ヨッチがしゃくりあげる。

「そんなことないって・・・・・・、バスで、ほんの九つ目だもん、僕も遊びに行くし、いつでも家においでよ」

「うん・・・、そうだね・・・・・・。 そんなに遠くじゃないよね・・・・・・」

 僕達は、部屋の明かりを消すと、下のパーティー会場へと、もどって行った。

もう、夜もふけ、すっかりお客さんも、まばらになっていた。

見ると、僕のお父さんと、ヨッチのおじさんが、酔っぱらって、肩を組みながら、調子っぱずれの大声で、何やら歌を歌っている。

伯父さんと、お母さんは、苦笑(くしょう)しながら、それを見つめている。

 僕とヨッチは、両手を広げ、

「オーゥ、ノー・・・・・・」

 と、同時にさけんだ。

          ―次回に続く―
















2002年06月08日(土)
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■ ミュウー【第二章】(3)


(3)

僕は文也伯父さんの家につくと、小走りに玄関に向かった。


そして、小さい頃から楽しみだった、ライオンの顔をかたどったノッカーを鳴らしてみた。


「オヤオヤ・・・、しばらく見ないうちに、ずいぶん大きくなったもんだなぁ」

 文也伯父さんは、僕を一目見るなり、すこし大げさにおどろいた。

「こんにちは」

 僕はペコリと頭を下げた。

 背中のリュックの中で、ミュウーがもがいている。

さっそく、ミュウーを出してやると、伯父さんは、あごに手をそえながら、

「これがうわさのミュウー君か・・・・・・。ホウ、こりゃぁ、なかなかのハンサムだ・・・・・・。きっとレストランの、りっぱな招き猫(まねきねこ)になってくれるぞ」

と、イミシンに笑っている。

「?」

僕達は、三人で顔を見合わせた。

「じつは、今日、おまえ達に集まってもらったのは、ある相談があっての事なんだが・・・・・・、まぁまぁ、さておき、中に入ってくれ」

『ハァ・・・・・・』

 僕達は、2階の応接間に通され、フカフカのイスにこしかけた。

 お父さんとお母さんは、いつもとちがう伯父さんのふんいきに、とてもかしこまったようすだ。

 伯父さんは、僕らに飲み物を差し出すと、ようやく話を切り出した。

「つい、先日も、せがれから電話があって、そろそろイギリスに来いと、うるさくてな」

『ハァ・・・・・・』

「親父(おやじ)も、もう年なんだから、いいかげんにレストランをだれかにまかせて、イギリスでいっしょに暮らせというんだよ・・・・・・」

『ハァ・・・・・・』

「今、料理長をしている田中君も、今度自分の店を出すらしく、近々(ちかぢか)ここをやめたいといって来た・・・・・・。それで、おまえ達にたのみたい事がある」

伯父さんはパイプを取り出すと、それにゆっくりと、火をつけた。

「おまえ達、今まで、よくがんばったものな。一生けんめいまじめに働いてきたし、あの味ならもうだいじょうぶ。どうだ? おまえ達にごほうびとして、この店をまかせようと思うんだが?」

 伯父さんは、ニコニコ笑いながら言った。

『ハァ・・・・・・?』

 お父さん達は、まだ、事情が飲み込めないらしい。

「たてかえた金も、後わずかだし、もう帳消(ちょうけし)にしてあげるから、二人で協力し合って、私の代(か)わりに、この店をついでくれないかね? その方が哲朗のためにも良いんじゃないか?」

 お父さんもお母さんも、しんじられないようすで、お互(たが)いの顔をみつめている。

「おまえ達に、この家と店を、プレゼントさせてほしいんだ」

 伯父さんは、そう言って笑った。

「うっ、うっそぉ! ねぇねぇ、伯父さん。それじゃ、僕達、ここに引っ越して来てもいいの?」

 僕は、思わずさけび声を上げた。

「そういう事だ、哲朗!」

 伯父さんが大きくうなずく。

「すっ、すごいや! お父さん、お母さん!やっと夢がかなうんだね? それに・・・、それにミュウーも、追い出されなくてすむんだね?」

 僕は飛び上がって喜んだ。

 お父さんもお母さんも、抱き合って泣いている。

 僕はミュウーを抱きしめると、おもいきり、ほほずりをした。

「おまえは・・・・・・、やっぱりおまえは、幸せを運ぶ猫だったんだね」

 ミュウーは、とくいそうな顔をして、グルグルと、のどを鳴らしている。



 夏休みも、3分の2が過(す)ぎ、ようやくヨッチが横浜から帰ってきた。

今日は、ひさびさの、登校日だった。

久しぶりにヨッチの顔が見られる事がうれしくて、僕は約束の時間より、だいぶ早めにヨッチをむかえに行った。

 アパートの階段を、一段(いちだん)飛(と)ばしにかけ上がると、僕は早る気持で、チャイムをおした。

「ハーイ」

中からヨッチの声がして、ドアが開くと同時に、僕は、サッと、ドアの後ろにかくれた。

「どちらさまですか・・・・・・?」

ヨッチは、マヌケ顔でキョロキョロしている。

僕は、そーっと、そーっと近づきながら、

「ウワァッ!」とヨッチをおどかした。 

「オッハヨウ! ヨッチ、お母さんの具合はどうだった?」

 僕はいたずらっぽく笑った。

 ヨッチは、よほど、おどろいたみたいで、目を白黒させている。

「ア〜、ビックリした。もう・・・、おどかさないでよ。それに、まだ四十分も前だよ?」

 ヨッチはニッコリ笑うと、

「バッチリ!」

と、嬉そうにVサインをおくった。



◊   ◊   ◊   ◊   ◊



僕とヨッチは、学校へ向うとちゅう、おたがいに、われさきにと、山ほどたまっていた話をしあった。

 ヨッチのお母さんが、医者達も、ふしぎがるほどに、奇蹟的(きせきてき)で、しかも、かんぺきな、快復(かいふく)をしたという事。

 お母さんと、おばあちゃんと、お父さんとの、家族水(かぞくみず)入(い)らずで、久しぶりの横浜で、とても楽しい時間をすごせたという事。

横浜の、ホビィーショップで、あまりにも、ミュウーにそっくりな、ぬいぐるみの人形を見つけ、僕のために、お土産に買ってきてくれた事など、ヨッチは、たてつづけに話してくれた。

 僕も、ミュウーの事が大家にバレて、家を追い出されるすんぜんだった事や、あやういピンチを、伯父さんが助けてくれた事など、ヨッチのるす中に起こった、いろんな出来事を話して聞かせた。

と・・・、しばらくの間、僕達はだまりこんで、同じ事を考えていたらしい。

『みんな、ミュウーのおかげだね?』

二人で同時(どうじ)に、言いかけて、おもわず僕等は顔を見合わせた。

「きっとそうだよ・・・。アイツが僕らに、幸運を呼んでくれたんだ・・・・・・」

 ヨッチが、しんみりと、つぶやいた。

僕もなんだか、不思議(ふしぎ)な気分だった。

僕はふと、前にお母さんがいった事を、想い出していた。

「そういえば、ずっと前、僕のお母さんが、『黒い猫は幸運を運ぶのよ』って言ってたけど、あれって、本当の事だったんだね・・・・・・」

「それと、テッチがつけた名前も、きっとよかったんだよ。ホラホラ、例の、未来に夢が生まれる・・・・・・っていうやつ・・・・・・」

「うん・・・・・・」

「そのとおりになったね・・・・・・」

 ヨッチがとてもやさしい声で、ほめてくれたので、僕はちょっと、かんげきして、涙ぐんでしまった。

「うん、ありがとう・・・・・・。僕、ヨッチと友達になれて、本当によかったよ。ヨッチと友達にならなかったら、きっとミュウーにもあえなかったもん」

 僕は、ヨッチに気付かれないように、涙をふくと、少しテレながら、ヨッチの顔を見た。

「僕も、僕もテッチやミュウーに会えて、本当によかったよ・・・・・・。もしかしたら、それも、最初から、神様が仕組んだ事で、ミュウーと出会わせるために、僕達は、引き合わされたのかな・・・・・・」

僕達は、いいようのない、不思議な気分につつまれていた。

 そんな話をしている内、僕達はあっという間に学校に着いてしまった。

          ― 次回につづく―


※オマケ  皆さんお元気ですか?
今回の作品が、長いため、続けて読んで頂きたく、余計な書き込みを控えておりますが、なんかやっぱ、寂しい・・・・・・(・・,)グスン
 書きたい事が少し溜まってきたので、それをまたエッセイに仕上げて、ストックしてます。
この【ミュウー】が終わったら、多分又、ネタ切れになるのは目に見えてるので、転ばぬ先の杖? でしょうかね・・・(≧▽≦)うひゃひゃひゃひゃ!!!
                              マキュキュ






2002年06月07日(金)
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■ ミュウー 【第二章】 (2)


 
(2)

ヨッチが横浜に帰ってしまって、三日がすぎた日曜日の朝、突然(とつぜん)僕は、お母さんにゆり起こされた。

「テッチ大変よ。ついさっき、大家さんの奥さんから電話があって、大家さんが今、こっちに向ってるんだって。そういえば、『屋根が古くなってきて、雨もりがするといけないから、近々見にいく』って言われていたのを、お母さん、すっかり忘れていたわ。こまったわ・・・・・・いやだ、どうしましょう・・・・・・」

お母さんは、オロオロしている。

そのお母さんの足元でミュウーが、エサをねだって、身体をスリスリしている。

「た、大変だ。どこかにミュウーをかくさなきゃ・・・・・・。お父さーん、大変だよ! 今ね、大家がこっちに、むかって・・・・・・」

僕は玄関を飛び出ると、庭の草むしりをしているお父さんに、そういいかけて、そのまま、かたまってしまった。

大家のじいさんが、もう、すぐそこまで歩いて来ている。

(ああ、神様・・・・・・)

僕は、思わず十字を切った。

「ごきげんよう、久しぶりだぃね。サテ・・・と、ちょっくら、屋根サ見てみるか・・・・・・」

 大家はそういうなり、ずかずかと玄関の中に入って行った。

『あ・・・・・・!』

 お父さんと僕は、同時にさけぶと、口をあんぐりと開けたまま、その場に立ちつくしてしまった。

 なんと、ミュウーが、ごていねいにも、玄関先で大家を出迎(でむか)えているではないか・・・・・・。



―その後の事は、もう、ひさんだった―



 もちろん、ミュウーの事は、かんぺきに大家にバレてしまい、僕達三人ならんで、こっぴどい、お説教(せっきょう)を受けてしまった。

「いいかぃね! すぐに猫を追い出さなければ、お前さん達に出てってもらうじ!」

 大家は、そういうと、ブリブリ怒りながら帰って行った。

「こ、こんなボロ家(や)、だ、だれがいてやるもんか!」

 お父さんが気弱な声で、そうさけんだ時には、もう大家のすがたは、小さくなっていた。
 
 
 それから、一週間後の、日曜日の朝、僕は、ふたたび、お母さんからゆり起こされた。

とうとう大家が追い出しに来たのかと思って、僕はあわてて飛び起きた。

「テッチ、急(きゅう)で悪いんだけど、文也伯父(おじ)さんに呼ばれたから、皆で行く事になったのよ。早く顔を洗って支度して」

「なんだ、お母さん、それを早く言ってよ。あ〜、あせったぁー。てっきり大家かと思ったよー。でも、なぜ? 今日はレストラン、休みでしょう?」

 僕は大家じゃなかったことで、ホッとした。

何でも、文也伯父さんから、大至急(だいしきゅう)、皆で来るようにと、れんらくがあったらしい。

「皆で・・・って言う事は、ミュウーも連れてっていいってことだよね?」

僕がニヤニヤして言うと、お母さんは、少し僕をにらんで、

「しかたないわね・・・・・・」

 と、首をたてにふってくれた。

「ヤッタァー」

僕は急いでしたくをし、いやがるミュウーを、むりやりリュックに押しこめ、お父さんのオンボロ車に乗り込むと、僕等は文也伯父さんの家へと向った。

ミュウーは、車に乗るのがはじめてなので、どこに連れて行かれるのかと、不安そうに鳴きまくっている。

ミュウーはあんがい、おくびょう者らしい。

僕は伯父さんの家に行くのは久しぶりなので、とてもうれしかった。


―伯父さんの家は、一階部分が、こぢんまりとした、とてもステキなレストランになっていて、二階の部分が住まいになっている。

トレンディードラマに出てくるような、しゃれた建物だ。

以前は、伯母さんと、息子さんと、三人で暮らしていたのだけれど、息子さんは、結婚して、イギリスで暮らしているし、伯母(おば)さんが病気で亡くなってからは、伯父さん一人きりで、住んでいる。

昔は文也伯父さんも、名(めい)料理人(りょうりにん)だったのだけれど、今は、お父さんと、お母さんの他に、田中さんという、うでききの料理長をやとって、料理のすべては皆にまかせ、経営者として、お店の管理をしているんだ―

―次回に続く―





2002年06月06日(木)
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■ ミュウー 【第二章】 幸せを運ぶ猫 (1)




   【第二章】 幸せを運ぶ猫


         
(1)

 あれから毎日学校が終ると、僕とヨッチは、ミュウーの世話に夢中だった。

 毎日毎日、ボクの家に来ては、二人でなんやかんやと、ミュウーのめんどうを見た。

 ミュウーは、僕とヨッチを、お母さんだと思っているらしく、いつでも僕達の間に、割り込んできては、甘えてくる。

 それでも、ミュウーを飼いはじめてしばらくしたころ、ミュウーの元気が、少し無くなった時があった。

 ミルクもあまり飲まずに、吐(は)いたりしている。

僕達には、原因がわからないので、とても心配した。

僕達だけで、ミュウーの世話をすると、お父さんに約束をしたてまえ、ちょっとかっこわるかったけど、しかたなく、お母さんにも相談してみた。すると、

「牛乳だけでは、きっと栄養(えいよう)が足りないんだわ。ミュウーは親猫のオッパイを飲んでないからね」

と言われてしまい、ヨッチと二人で、なけなしのおこづかいを合わせ、お母さんにも、少し協力してもらって、獣医(じゅうい)にとんで行き、赤ちゃん猫専用(せんよう)のミルクや、かんづめも買った。

 そのほかに、お父さんが、土曜日のたび、魚市場から、しんせんな魚をもらってきてくれて、それを僕とヨッチで、いっしょうけんめい、すり鉢(ばち)ですりつぶし、ミルクにまぜてあたえたりもした。

僕等はミュウーにかんする事なら、本当に一生けんめいだった。

それほど、ミュウーは、かわいくて、僕とヨッチにとっては宝物だったのだ。

たまには、お風呂にも入れてやり、トイレだって、毎日ヨッチと交代で、そうじした。

 ミユウーはどんどん元気になり、赤ちゃん猫から、やがて、ヤンチャな子猫へと、成長して行った。

 このころのミュウーは、スーパーの袋(ふくろ)が、大のお気に入りで、袋を広げておいて置くと、遠くからオシリをふって、ねらいを定め、突進して袋の中に飛び込んでは、袋とジャレていた。

 ある日、袋の取っ手が、首にまきついて、あわや、首つり自殺(じさつ)をしかけた事もあった。

 ミュウーが来てからというもの、僕は、タイクツするひまもなくなった。

 僕の毎日は、ヨッチとミュウーに、出会えた事で、あの淋(さび)しさ地獄(じごく)から、一気に開放されてしまった。



月日が流れ、僕達は、6年生になり、もうすぐ、待ちに待った夏休み。

 ミュウーも、すっかり大きくなって、見た目には、もう、大人の猫とかわりなかった。

 それでもミュウーは、ジャレざかりで、僕もヨッチも、いつも引っかき傷だらけだった。

 ミユウーは、りこうな猫で、このころから、少しずつ、芸を覚(おぼ)え始めて行った。

 まず最初に、ミュウーは、すんなりとオスワリを覚え、次には、僕達がミュウーの玩具(オモチャ)にと作ってやった、アルミ箔(はく)の小さなボールを投げてやると、それを口にくわえて、やって来ては、小さな箱に入れるようになった。

 僕とヨッチは、次々に、ミュウーに芸を仕込んでは、楽しんでいた。

 そんなある日の事、ヨッチがうれしそうに、息をはずませてやってきたんだ―



「ねぇ、テッチ! 聞いてよ、聞いてよ。お母さんがもうすぐ、退院できるんだって」

「えっ? い、今何て言ったの?」

 僕は、ビックリして聞き返した。

「うん、ついさっき、おばあちゃんから電話が有ったんだ。『もうかんぺきに、よくなりました』って、先生が言ってたって」

「そうか・・・、そうか・・・、よかったな。おめでとうヨッチ!」

 僕はヨッチの頭をくしゃくしゃにした。

「それでね、来週から、十日間くらい、夏休みを利用して、お母さんに会いに、横浜に帰ることになったんだ」

 ヨッチは、とても嬉そうに僕に言った。

「へぇー、そりゃいいや。・・・でも、せっかくの夏休みに、ヨッチがいないのは、チョットさみしいなぁ。横浜か・・・・・・いいなぁー。横浜なんて僕、まだ一度も行ったこと無いや・・・・・・。ねぇヨッチ、横浜ってどんなところ?」

 僕の問いかけに、ヨッチはなつかしむように目を細めながら答えてくれた。

「海があって・・・、舟がたくさん行き来していて・・・きれいな大きい公園があって・・・、そうだ、とてもおいしい中華料理屋がならんだ、中華街っていう所もあるんだよ」

「へぇ・・・楽しそうな所だね」

「レインボウビィレッジっていう、大きな橋もあるし、遊園地もあるよ。海を走るシーバスっていう船のバスに乗って、色んな所に行けるんだ。とにかく、なんでもあって、とてもにぎやかな所さ」

「へぇー、いいなぁ・・・・・・、夢みたいな所だね。僕も一度で言いから、横浜ってところに行って見たいなぁー」 

僕は少しだけ、ヨッチがうらやましかった。

「今度、テッチもいっしょに行こうよ?」

「本当? 行ってもいいの?」

「モチロンさ! 僕がかならず招待するよ」

「ねぇねぇ、指切りしようよ」

 僕は、ヨッチと横浜の街を歩いているすがたを想像すると、もう、それだけで嬉しくなってしまい、ワクワクしながら、指切りをした。

「うんとお母さんに甘えて来いよ?」

 僕がウインクをしながら、そう言うと、ヨッチはてれくさそうにうなずいた。

               ― 次回に続く ―




2002年06月05日(水)
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■ ミュウー (第一章)【�后曄�


(5)

「ねぇ・・・お父さん、一生のお願いだよ、たのむから、ミュウーを飼うことをゆるしてよ」

 僕はひっしで、手をすりよせた。

「いったい、おまえの一生のお願いは、何回あるんだ?」

 お父さんは、うで組をしながら、僕をにらんだ。

「だけど、あなた・・・・・・。テッチには、いつも、さみしい思いばかりさせて来たんだから、飼わせてあげましょうよ。ねっ?」

 お母さんが、ここぞとばかりに、助け舟を出す。

「そんな事いって、本当は、おまえが飼いたいんじゃないのか?」

 お父さんが、お母さんをジロリとにらみ、意地悪く、かたっぽのまゆ毛をつり上げる。

 お母さんは、首をうなだれる。



―日曜日の朝、僕とお母さんは、ひっしで、お父さんをくどいていた―



 しかしお父さんは、「ダメだ」というばかりで、なかなかOKを出してはくれない。

 しまいには、ヨッチまでも呼びよせ、僕達と一緒になって、お父さんに、たのんでもらった。

「おじさん、お願いします。かならず僕達二人だけで、ミュウーのめんどうをみますから」

 それには、さすがのお父さんもこまってしまい、

「飼ってやりたいのは山々だし、僕だって猫は大好きさ。だけど、この家は、こんなボロ家のくせに、ぜったいに動物を飼っちゃいけないって言う、最初からのけいやくなんだよ・・・・・・。もしもあの、へんくつ大家にバレてみろ、きっと追い出されちゃうぞ? ここの大家は大の動物ぎらいだし、ものすごくうるさいので有名なんだから・・・・・・」

お父さんがみんなの顔を、見回す。

「大家さんの家は、遠くはなれているし、家賃(やちん)を遅(おく)らせないかぎり、バレないよ」

 そういいかけた僕に、

「ナマ言うな! そうはいっても、もしもって言う事も有るし、ここを追い出されたら、今度こそ、家なき子になるんだぞ・・・・・・」

 と、お父さんが、へんなジョークまじりで答える。

「前に、私達が家泣き子になったのは、お父さんのせいだけどね・・・・・・」

 お母さんが、ヒニクをいうと、お父さんは大きく肩(かた)をたれた。 

 僕達は皆でシュンとして、下を向いた。 

 ミュウ―を真中にはさんだまま、僕達は、ため息ばかり、ついていた。

 そんな事も知らずに、ミュウーったら、のんきに眠り始めてしまった。



  ◊   ◊   ◊   ◊   ◊



 なんだかんだと、言い合ったあげく、けっきょくお父さんは、僕達三人の、ひっしのせっとくに負けてしまい、しかたがないので、大家さんには、ナイショでミュウーを飼う事をゆるしてくれた。

「ヤッタァー。お父さんもクリア!」

僕とヨッチは、抱(だ)き合って喜んだ。

 でも、僕は、チョット、いやな予感がした。

「もし本当に、大家さんにバレたら、どうしよう・・・・・・」

 すると、お父さんは、むねをたたいて言った。

「その時はその時だ! お父さんが、かならず何とかするから、だまってみてろって!」

「イヨッ! おじさん、かっこイイー」

ヨッチがかけ声をかけると、僕達は、又、笑いのうずに、つつまれた。

 ミュウーは皆の笑い声におどろいて、目を覚ますと、僕らの顔を見回して、

「ミュウー?」

と、一声鳴いた。

そして僕の家は、又しても、笑いのうずにつつまれた。


                ―二章へと続く―




2002年06月04日(火)
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■ ミュウー(第一章) 【�検曄�


(4)

 大急ぎで、家に引き返した僕達は、ヨッチに服をかしてやり、まずは、おたがいに、びしょぬれの服を着替(きが)えた。

ヨッチは僕よりも、うんとチビスケなので、僕の服が、ぶかぶかだ。

「まるで、ペンギンみたい・・・・・・」

 あまったそでを、ヒラヒラさせているヨッチを見て、僕はふきだした。

僕は急いで台所に行くと、冷蔵庫(れいぞうこ)から牛乳を取り出し、僕とヨッチの分を、チンして温(あたた)め、子猫の分は生ぬるくして小皿に入れ、こぼさないように部屋へと運んで行った。

「おなか空いてるんだろ? ホラ、飲めよ」

僕達は、ひっしで子猫にミルクを飲ませようとした。でも、子猫は鳴きわめくだけで、少しも飲もうとしない。

いくらお皿に顔を近づけても、子猫は鼻先(はなさき)をクンクンと、お皿にぶつけているだけで、まったくミルクを飲む事ができないでいる。

「こいつ、まだあまり、目が見えないんじゃない?」

僕達は、考えたあげく、習字道具のスポイトをさがし出すと、少しずつミルクを吸(す)いこんでは、子猫の口元にたらしてみた。

子猫は、おどろいたらしく、首を左右にふってあばれ出した。と・・・、子猫の鼻先に、ミルクがこぼれてしまった。

「クシュッ、クシュッ」

子猫は、たてつづけに、小さなクシャミをしている。

「アハハハ、ごめん、ごめん・・・・・・」

僕達は、そのすがたがあまりにもかわいくて、声を出して笑った。

すると子猫は、鼻先についたミルクを、ぺロぺロとなめだし、ついには、グルグルと、のどを鳴らしながら、スポイトにむしゃぶりついてきた。そして、小さなベロをうまく使って、チュクチュク音を立てながら、ミルクを飲み始めたんだ・・・・・・。

『ヤッタァー!』

僕達は、手と手を合わせて喜んだ。

 よほどおなかがすいていたのだろう。子猫はものすごい勢(いきお)いで、スポイトにむしゃぶりついている。 

「まずは名前を付けなきゃな・・・・・・」

 ヨッチがそう、つぶやいた。

「うん、そうだ、そうだ。何にしようか・・・・・・」

「こいつ、オスかな? メスかな・・・・・・?」

 僕達は、子猫をひっくり返してみた。

「アッ! ついてる、ついてる。うんと、ちっこいタマタマが・・・・・・」

ヨッチが、キャッキャと笑う。

「真っ黒な猫だから、『クロチン』はどう?」

 ヨッチのていあんに、僕は、顔をしかめた。

「エッチ! それじゃあ、へんだよ・・・・・・」

「アッ! テッチッたら、なにごかいしてるんだよ・・・・・・。そんな意味じゃないのに・・・・・・。ナニナニちゃん・・・って言う事を、よく、ナニナニチンって言うじゃんか・・・・・・。それだよ、それ!」

ヨッチがあわててべんかいした。

僕は、それにはムシして、

「うんと小さいから『チビクロ』は?」

 と、今度は僕が、ていあんする。

ヨッチが大げさにコケて。

「ガクッ! お前こそ、それじゃぁ、まんまじゃないか・・・。それに、でかくなってからも『チビクロ』じゃ、へんだよ・・・・・・」

 と、両手を広げて、外人のように、首をふりながら、口をへの字に曲げた。

「そうかな・・・・・」

僕達は、あれこれ、しばらく考えた。

スポイトのミルクを吸(す)いつくすと、子猫はさいそくをするように、又、ミュウーミュウーと、鳴き始めた。

「もう、いっぱい飲んだじゃないか・・・・・、あんまり欲張(よくば)ると、おなかこわすぞ? ・・・・・・ねぇ、ヨッチ・・・。 こいつ、ミュウー、ミュウー、鳴いてばかりいるから、『ミュウー』って言う名前はどう? え・・・っとねえ、ちょっと待ってて? ちゃんと漢字名(かんじめい)もつけてやるんだ。『未夢生(みゅう)』こう書く・・・・・・」

 僕はメモ帳に書いてみる。

「きったねぇ字・・・」

 ヨッチが思いっきり、顔をしかめる。

「『未来(みらい)に夢(ゆめ)が生(う)まれる』っていう願いを込めて。どう? カッコイイだろ」

 僕のていあんに、ヨッチは、

「へぇー! お前って、案外、アッタマいいじゃん。それ良いよ! かわいいし、呼びやすいし、夢がある」

と、感心しながら、うんうんうなずいている。

「決まりぃ! お前の名前は今日から『ミュウー』だ!」

僕達は、こうごにミュウーをうばいあうと、ミュウーを、もみくちゃにしながら、その名前を何度も何度も呼び合った。

「でも、きっとお母さん達、ミュウーを飼っちゃダメだって言うよ・・・・・・」

ふと僕は、現実にもどり、首をうなだれると、ヨッチに眼で、救いを求めた。

「オーゥ、ノー。僕んちはアパートだから、ぜったいにダメだよ」

 ヨッチが、首をふりながら、また、外人のように口をへの字に曲げる。

 どうやら、それが、ヨッチのクセらしい。

「僕んちだって、こんなにオンボロだけど、借家(しゃくや)だしなぁ・・・・・・」

 ミュウーは、お腹がいっぱいになったのか、僕達の心配(しんぱい)をよそに、スヤスヤと眠(ねむ)りはじめた。

「ま、ダメ元で、一応おねがいしてみる事はみるけどさ・・・・・・」

 僕は、ぜんぜん自信がなかったけれど、そう言って見た。

「うん、がんばれよ。じゃぁ、明日学校でね」

 そう言うと、ヨッチは少し心配そうに、帰って行った。



  ◊   ◊   ◊   ◊   ◊



 8時半をまわったころ、玄関の開く音がして、いよいよ、問題のお母さんが帰ってきた。

「ミュウー、たのむから、おとなしくしてるんだぞ」

 僕はひとまず、押入れにミュウーをかくすと、ドギマギしながらお母さんのところに行った。

「おそくなってごめん? 今直ぐご飯のしたくをするからね」

 お母さんは、上着をぬぐと、すぐさま台所に行きかける。

「ま・・・、まぁ、そうあわてずに、少し休んでてよ。つかれてるんでしょう? い・・・今、僕が、おいしいお茶を入れてあげるからさ。そ・・・そうだ! それから、後で、か、肩(かた)ももんであげるよ」

 僕は、なれない手つきでお茶をそそぐと、ニンマリ笑って、お母さんにさし出した。

「何よ、気味悪いわねぇ。どういう風のふき回し? 正直におっしゃい。何か悪い事でもしたんでしょう・・・」

 お母さんは、ほくそ笑みながら、うたぐりぶかそうな顔をした。

(ダメだこりゃ・・・・・・。お母さんには、まったくかなわないや・・・)

僕はかんねんした。

「ぜったいに怒(おこ)らないって、約束(やくそく)してくれたら話すから・・・・・・」

そういう僕に、

「場合によっては、約束なんか出来ないわ」

 と、すずしい顔で言う。

 僕は、ひといきつくと、今日の出来事を話し始めた。

話しはじめたとたんに、お母さんが、

「コラッ! 又あそこに入ったのね?」 

と、舌(した)を鳴らした。

「ホラ・・・、すぐそうやって怒(おこ)る・・・」

僕はむくれて言う。

「怒るのは後にして、最後まで聞いてよ・・・」

 僕は、ぜつぼうてきな気分になりながらも、続きを話して聞かせた。

 話を聞き終ると、お母さんは、

「けがでもしたら、どうするの・・・・・・。やくそくをやぶって、又あそこに入った事は、とっても悪い事なのよ? それはみとめるわね?」

 と、おっかない顔で僕をにらみつけた。

僕はすなおに、コクンとうなずいた。

「でも・・・、子猫を助けたという事は、善意(ぜんい)にあふれた、とても良い事だわ。あなたのそんな優(やさ)しさは、母さんほめてあげる。・・・・・・そうねぇ・・・・・・、仕方ないから、プラスマイナスゼロ・・・、と言う事で、今回だけは帳消(ちょうけ)しにしてあげるわ。それで、一体(いったい)、その子猫ちゃんは、どこへ行っちゃったの?」

「エッ? こ、子猫? そ・・・、それが・・・その・・・・・・」

僕は又、しどろもどろになると、かくごをきめて、となりの部屋の押入れから、ミュウーを抱きかかえ、オズオズと、お母さんにさし出した。

すると、どうしたことか、怒(おこ)るとばかり思っていたお母さんが、ミュウーを一目見るなり、なんと、子供みたいにはしゃいだんだ。

「キャァ〜、なんてちっちゃくてかわいいの?『黒い猫は、幸せを運ぶ』って、前にだれかに聞いた事があるわ。ネッ、飼おう? 飼おう? お母さん飼いたいーっ!」

そういうと、お母さんは目を細めながら、ミュウ―にほほずりした。

僕はそれを見て、思わずクスッと笑ってしまった。

「お母さんはクリアだね。でも・・・・・・お父さんはなんて言うかな・・・・・・」

「問題は、お父さんだわね・・・・・・あれで、けっこうガンコ者だから・・・・・・」

 お母さんの声が急にくもる。

「でもきっとだいじょうぶよ、お母さんにまかせなさい。お父さん、私には、たくさんヨワミがあるはずだからから・・・ネッ!」

 お母さんが、パチンと、ウインクをした。

「たのんだよ、お母さん。あー、少し安心したら急におなかが空いちゃった。お母さん、早くご飯、ご飯!」

「コラッ! 調子(ちょうし)に乗るな!」

お母さんは僕の頭を軽くこづくと、だいぶおそめの、夕飯のしたくに取りかかった。

 僕はミュウーをだきあげると、心をおどらせて、ミュウーの鼻先にキスをした。

         
             ― 次回に続く ―


2002年06月03日(月)
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■ ミュウー(第一章) 【�掘曄�


(3)
―あれから僕と、ヨッチは、いつもいっしょにいるようになった。

学校ではもちろんの事。家に帰ってからも、いっしょに勉強や宿題をしたり、こもれび公園で遊んだりしているうち、僕達は、いつしか大親友(だいしんゆう)になっていた。

そんな僕達が、子猫の『ミュウー』に出会ったのは、その秋の、とても寒い日の事だった―



いつものようにヨッチと僕は、宿題をすませると、さっそくこもれび公園に、くりだした。カードゲームに夢中だった僕の耳に、遠い所からみょうな鳴き声が聞こえて来た。

「シーッ! ねぇねぇ、なんか聞こえない?」

僕はヨッチに合図をすると、二人で耳をすませた。

どこからか、たしかに、子猫(こねこ)の鳴き声のようなものが聞こえてくるのだ。

 僕達は、顔を見合わせると、思わずその鳴き声の行方へと走って行った。

 鳴き声は、公園のフェンスの向うにある、雑木林(ぞうきばやし)の中から聞こえて来ているようだ。

雑木林の入り口には、

『危険(キケン)! これより先、立ち入り禁止(きんし)』と書かれた看板(かんばん)が立っている。

「行っちゃえ!」

僕達は、フェンスの外に回ると、看板を無視して、雑木林の奥へと入って行った。

本当の事をいうと、前にも一度、この奥を一人で探検(たんけん)した事があって、それがクラスメイトのつげぐちで、お母さんの耳に入り、ひどくしかられたことがあったんだ。

この奥には、川が流れている。鳴き声はその川の方から聞こえて来る。

 川のふちまで来ると、僕達は息を飲んだ。

 川のちょうどまん中辺(あた)りで、小さな箱(はこ)が小枝(こえだ)に引っかかって止まっている。

なんと、その箱の中で、小ちゃな子猫がふるえながら鳴いているのだ。

「ど、どうしよう・・・・・・」

僕とヨッチは、オロオロと、顔を見合わせた。

 長雨(ながあめ)が降った後なので、水かさが増していて、けっこう流れも速(はや)い。おまけに今日は、かなりの寒さだ。

 そうこうしているうちにも、子猫は、小さな身体を乗り出し、今にも川に落ちそうだ。

 僕達はなるたけ、長い木の枝(えだ)をさがすと、くつをぬいだ。そして、

『行くか!』

と、かくごをきめて、川へと入っていった。

 足を一歩ふみ入れると、頭のてっぺんがキーンと痛くなるほど、水は冷たかった。

 僕達はしっかりと、手をつなぎ、少しずつ、少しずつ、箱のほうへと、にじりよった。

「イタタタッ!」

小石や、ビンのかけらが、ようしゃなく足のうらにつきささる。

「だいじょうぶか? がんばれ、がんばれ!」

僕達は、おたがいをはげまし合った。

ふとももの辺りまで川につかり、やっとの思いで枝をのばし、箱を引き寄せる事に成功した僕達は、川から上がると、あまりの寒さに、ふるえあがった。

足の裏(うら)には、二人とも、いくつものすりきずが出来ていた。

 それでも僕達は、箱の中の子猫が、とても元気なことに、ホッとためいきをついた。

「見ろよ、ちっちぇーっ!」

ヨッチが歓声(かんせい)をあげる。

「ほんとうだ。かわいいなぁー」

よくよく見ると、真っ黒な体毛(たいもう)におおわれたその赤ちゃん猫は、両手の平にスッポリ乗るほど小さくて、まだ産まれたばかりらしい。

子猫は小さな身体を、こきざみにふるわせながら、不安そうに鳴きじゃくっている。

僕はジャンパーのふところに子猫を入れると、辺りを見回した。

辺りはもう薄暗(うすぐら)くなっていて、夕空には、早々(はやばや)と、三日月が顔をのぞかせていた。

         ― 次回に続く ―




2002年06月02日(日)
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■ ミュウー (第一章)【�供曄�



              
(2)

家の近所にある、『こもれび公園』についた僕は、これといって、遊ぶ相手もいないので、四人乗りのブランコに、ひとりでゆられていた。

向うの広場では、何人かのクラスメイト達が、楽しそうにサッカーボールをけっている。

僕は横目で、それをみながら、

「土曜日なのに、つまんないなぁー」

と、小さな声でつぶやいた。

すぐ横では男の子が、お父さんと、楽しそうにキャッチボールをしている。



―僕が二年生のころまでは、ボクのお父さんも、魚市場が休みになると、よく僕と遊んでくれていたんだ。お母さんも、毎日家にいてくれていた。そして、お母さんのおなかに赤ちゃんができて、僕は、飛び上がってよろこんだんだ。

一人っ子の僕に、弟か妹が出来るんだもの。それは、それは、とても楽しみだったんだ。

でも、ちょうどそのころ、お父さんに、ちょっとした知り合いの人から、

「半分ずつお金を出し合って、レストランをはじめないか?」

という、さそいが有ったそうだ。

レストランの経営は、料理好きのお父さんの、昔からの夢だったらしく、お人好しのお父さんはすぐにその話に乗ったそうだ。

店を作る資金をかりるための、保証人になったお父さんは、その人に、お金だけを持逃げされてしまい、レストランの夢はやぶれ、どうやら、たくさんの借金だけが、のこってしまったらしい。

お母さんはそのショックで、赤ちゃんを、流産してしまうし、住んでいたマンションは、家賃が払えなくなって、追い出されるわで、あのころは、お父さんも、お母さんも、毎日、毎日、ケンカばかりしていた。

お母さんの伯父に当たる、文也伯父さんが相談に乗ってくれて、とりあえず借金を、ぜんぶたてかえてくれたらしい。

だけど、それから、そのお金を、少しずつ、伯父さんに返すため、文也伯父さんのレストランで、二人して働くようになったんだ―



「ア〜。つまんないよぉ〜ッ!」

僕は、もう一度、今度は大声に出して、ボヤいてみた。

僕は、消極的なせいか、友達もあまりいない。皆と遊びたくても、ことわられるのがこわくて、なかなかさそえないんだ。

それに、僕が運動オンチのせいか、皆で野球やサッカーの約束をし合っていても、ちっとも僕には誘いがないんだ・・・・・・。



「君、たしか、哲朗君・・・・・・だったよね?」

 僕の名前をよぶ声がしたので、ハッとしてふりむくと、そこには良夫君が、立っていた。

「あ・・・、良夫君・・・・・・」

 さっきのボヤキが、良夫君に聞かれてしまったのではないかと思い、僕は少し顔を赤くした。

 良夫君は、つい最近、僕のクラスに転校して来たばかりの子で、先生が、僕達に、はじめて良夫君のしょうかいをした時、たしか、『矢崎君は、家の事情があって、お父さんと二人だけで、この松本に引越して来たのです』

と言っていたのを、僕は思い出した。

良夫君が転校して来てから、一週間ぐらいしかたっていないので、僕はまだ、あまり話をした事もなかった。

「ねえ、乗っても・・・いい?」

 良夫君が聞いたので、僕はあわてて、

「うん、もちろん」

といって、ブランコを止めてあげた。

 良夫君は大急ぎでブランコに乗りこむと、

「僕、矢崎良夫。僕のアパート、この近所なの。あらためてよろしく」

と、かしこまって、あくしゅを求めてきた。

 僕もつられて、

「僕は、小山(こやま)哲朗(てつろう)です。僕の家も、すぐそこなんです」

と、きんちょうしながら、手をにぎった。

 二人は目を合わせたしゅんかん、

「プッ!」と、ふきだしてしまった。

「へんだよ・・・なんか、大人のあいさつみたいだね・・・・・・」

「うん、そうそう、名刺(めいし)かなんか、交換(こうかん)しちゃってさぁ・・・・・・」

「ホント、ホント・・・・・・」

 僕達は、すぐにうちとけて、仲良く話しをしはじめた。

 話をしているうちにわかった事は、良夫君は、今まで、両親とおばあちゃんの四人で、横浜の家で、平和に暮らしていたそうだ。

 良夫君のお父さんに、この松本への、短期間の転勤(てんきん)命令(めいれい)が出され、しょうだくした直後(ちょくご)、お母さんが、『胃(い)癌(がん)』という、とても重い病気にかかってしまっている事がわかり、横浜の病院で緊急(きんきゅう)に手術を受けたそうだ。

 良夫君のお父さんは、転勤をことわったんだけれど、もう会社に受け入れてはもらえなく、しかたなしに、おばあちゃんに、お母さんの世話をまかせて、二人だけで松本に来たのだという。

「僕は、ずっと、お母さんのそばに居たいって言ったんだけど、おばあちゃんも、もう年だし、僕の世話と、お母さんの世話とじゃ、あまりにも大変だからって、僕はお父さんと二人で、松本に来たんだ・・・・・・」

良夫君は涙(なみだ)をうかべながら、お母さんの事が心配(しんぱい)でしかたがないのだと、僕に話した。

「そうだったんだ・・・・・・。良夫君の家は、もっと、大変なんだね・・・・・・」

 そして僕も、家の借金のせいで、いつもひとりぽっちで、さみしい毎日を送っていたことなどを話して聞かせた。

 でも、良夫君に比べたら、僕のなやみなんてちっぽけだな・・・・・・と思えてきて、僕は少し、はずかしかった。

「ねえ、僕のこと、『ヨッチ』って呼(よ)んでよ」

 良夫君は、ニッコリ笑ってそういった。

「えっ? ヨッチだって?」

僕は思わず笑ってしまった。

良夫君は、僕が笑い出した意味がわからずに、(?)という目で、僕を見ている。

「アッ、ごめん・・・・・・。じつは僕も、にたようなあだ名なんだ。だからおかしかったんだよ。僕の事は、『テッチ』でいいよ。お母さんが、そう呼んでるんだ・・・」

「へぇー、テッチとヨッチなんて、なんだか双子(ふたご)みたいだね」

 そういいながら、ヨッチが笑う。

それから僕達は、時のたつのもわすれて、いろんな話をし合った。

辺りはもうすっかりと、夕焼けにつつまれていた。


― 次回に続く―


2002年06月01日(土)

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