TWILIGHT DIARY
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「初めての茶室」(監修:佐藤理)を、読んだ。
先週旭屋で、建築資料研究社フェアというのをやっていて、 思わず手に取った本である。
取り上げられているのは、京都の大徳寺。 大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山で、20あまりの子院があり、 茶室に至っては、その数30室以上あるという。
茶室は特別な建築様式で、以前ある茶室を訪ねた折、 その部屋や庭の中にあるもの、例えば棚一つ、石一つ、障子一つ、 名前が悉くわからないので閉口した。
ちなみに、段違いの棚は、雲雀棚と云うのだそうだ。 他にも、曲がり木や、風炉窓、刀掛け。 まぁ、こういう本でもなければ、そういう固有名詞は浮かぶはずも無い。
形式化した、こういう建築様式は、まるで能舞台のような感がある。
面白いのは、刀掛けと刀掛け石。 武士は、茶室に入ると時には、刀を外さなければいけない。 茶室の中では、丸腰で誰もが同じ。
庭の手水鉢でみな手を清め、茶室に入っては、 同じ茶を回し飲む。
利休や織部は茶会を思い、茶室の建築のプランを練ったのだろうが、 質素な中にも、美はところどころに見え隠れしていて、 一度、このたくさんの数の、茶室巡りをしてみたいと思わせる本であった。
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