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2002年06月17日(月) 茶室。。

「初めての茶室」(監修:佐藤理)を、読んだ。

先週旭屋で、建築資料研究社フェアというのをやっていて、
思わず手に取った本である。

取り上げられているのは、京都の大徳寺。
大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山で、20あまりの子院があり、
茶室に至っては、その数30室以上あるという。

茶室は特別な建築様式で、以前ある茶室を訪ねた折、
その部屋や庭の中にあるもの、例えば棚一つ、石一つ、障子一つ、
名前が悉くわからないので閉口した。

ちなみに、段違いの棚は、雲雀棚と云うのだそうだ。
他にも、曲がり木や、風炉窓、刀掛け。
まぁ、こういう本でもなければ、そういう固有名詞は浮かぶはずも無い。

形式化した、こういう建築様式は、まるで能舞台のような感がある。

面白いのは、刀掛けと刀掛け石。
武士は、茶室に入ると時には、刀を外さなければいけない。
茶室の中では、丸腰で誰もが同じ。

庭の手水鉢でみな手を清め、茶室に入っては、
同じ茶を回し飲む。

利休や織部は茶会を思い、茶室の建築のプランを練ったのだろうが、
質素な中にも、美はところどころに見え隠れしていて、
一度、このたくさんの数の、茶室巡りをしてみたいと思わせる本であった。


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izumi [HOMEPAGE]

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