TWILIGHT DIARY
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今日で、10月も終わりである。
昨日は初雪。 こうして冬は駆け足でやってくる。
さて、いつも仕事で行っているあるところのピアノの上には、 毎日、四季折々の花が飾ってあるが、今週から、鶏頭が飾ってある。
鶏頭は、その花の形や色が鶏冠のようなので、 そう名付けられたとは思うが、それにしても生々しい名前である。
暗紅色で、ビロードのような上品な光を放つ鶏頭は、 クリスマスツリーに飾るモールを思い起こさせる。 やはり、冬を迎える時期の花なのである。
子供の頃、住んでいた家の裏にビニールの温室があって、 そこに祖父の丹精した赤や黄色の鶏頭の鉢植えが、置かれていたことがあった。 触ると、ベルベットの服のように気持ちがいい。
そのそばで祖父と、クロッカスやサフラン、チューリップの球根が、 夏の間に地中で増えたのを、一個ずつ、分別する。 又、それらの球根を地中に埋めて、次の年の春に愛でるためである。
夕食前ともなると、チューリップの球根がまるで百合根のようで、 子供心に何だか美味しそうに見えたので、 「これは食べれないの?」と訊くと、 オランダでは茹でて食べるらしいと祖父は言っていた。 そんな頃には、温室の外は雹が降ってたりしたものである。
明日から11月。いよいよ今年も、あと残すところ2ヶ月となった。
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