あたろーの日記
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・・・また本を買ってきてしまった。 住んでいる所は本屋がやたらと多く、駅周辺に新刊本屋が5軒、古本屋に至っては10軒もある。その隣のやはり自宅から歩いてすぐの距離にある駅周辺にも古本屋が多く、10軒以上はある。そもそも棲みついている沿線じたいが古本屋をはじめとして骨董品や古着、リサイクル品など、古いものを商いする店が多く集まっている場所なので、使い古しで安上がりなものを探すにはさほど苦労しない土地柄なんである。近頃は住んでる自分までもがリサイクル品然としてきた感がなきにしもあらずだけど、それもまたいいんである。女も骨董品と同じで何度でも再生したほうが魅力が増すもんだと勝手に決めつけている困ったあたろーである。ただ棚の上に埃と一緒に飾られ始めたら困るな(笑)。
あ話がずれた。本題に戻します。 本題の本は「本当の」という意味と「本、BOOK」という意味の両方を言います、この場合。駄洒落です。すいません。 本屋に囲まれているためか、自分の部屋も本だらけになってしまった。 今住んでいるアパートに引っ越してくるとき、運送会社の人に嫌味を言われたほど本のダンボールが多かったので、新しい部屋には極力本を増やさないようにしようと決心したのもつかの間、気がついたらさらに増殖していた。一時期読み終えた本をせっせと実家に送っていたのだけれど、ある時帰省してみたら、私が送った文庫本が畳の上に放り出されていて、その上を、猫が泥だらけの足でぺたぺた踏み歩いているのを見て以来、やめた。だいたい実家の両親の本も多くて本棚に収まりきらないんであります。 「本棚が見たい!」(ダイヤモンド社)という本に、内藤陳さんの部屋の写真が掲載されていて、あれを見たときはびっくりした。部屋自体が書庫、というか、床から天井付近まで本がぎっしり積み上げられていて、部屋の主である内藤さんは本に囲まれて、というより本の間に自分の身を置くスペースを作って生きている、という感じだった。崩れてきたらどうするんだろう。 あそこまではとうてい行き着かないけど、ちょーっと布団敷くスペースに困るようになってきたかも。「積読(つんどく)」の本の山が頭の周囲(さすがに足元に置く気がしない)にいくつかあるので、眠っている間にこれが崩れたら低い鼻がなおさら低くなるなと思って一瞬不安になる。まあ、地震の直前には目が覚めるからいいけれど。 そうなんです。 本の量は多いけれど、そもそも読むのが遅いので、買う量に読む量が追いつかない。部屋に置いてある本で読んでない本も多い。しかも、たまに、前に買ったのと同じ本を再び買ってきてしまうこともあって、痛く反省します。積読状態だから、自分が持っている本をちゃんと把握してないんですね。 じゃあ本を買うのをしばらくやめて、持っている本を片っ端から読んでいけばいいじゃないか、と思うかもしれませんが、そうはいかんのです。 本、とりわけ古本との出会いはまさに一期一会で、すでに新刊本屋に出回ってない本が、よい状態で手頃な値段を付けられて古本屋の棚にあったら、これは買わずにいられない。勿論しばし手にとって考える。この本を今買わないでおいたとして、他の店でいつかまた出会えるだろうか、その時は綺麗でもっと安いかなあ・・・などと。本をコレクションするつもりはないから高価な本には興味ないのでそういう点は救いだけど。大手の出版社の沢山流通している本ならその時見逃しても他の店でもっと安く売られている可能性は十分ある。けれど、さほど多く流通していない本や、もう倒産してしまった出版社(これが結構あるんです、たとえよい本を出しているところでも)のものとなると、もしかしたらこれが出会いのラストチャンスかも、と思ってしまう。ところが古本屋の店主はさすがにそういう客の心理もちゃんと分かっていて、よい本を出しながら倒産してしまった出版社の本は、ちゃっかりいい値段をつけてたりするのです。 最近はもっぱら「BOOK OFF」といった古本の大きなチェーン店をまずぐるっと見て回って、そこで目指す本があれば買います。専門書なんかでも探してみると掘り出し物的な値段がついていることも。そこにない本でどうしても手に入れたいタイトルがあれば、昔ながらの古本屋で、口をとんがらせながら、ちと高い、なんて思いつつ、買います。でも、店の雰囲気が好きなのはやっぱり昔ながらの古本屋のほう。最近あちこちに見かける古本屋のチェーン店は、アルバイトの若い店員さんたちがいたるところで「いらっしゃいませー」「ありがとうございまーす」と大声を張り上げていて、落ち着かない。万引き防止策なのかもしれないけど、あれはやりすぎと思う。。 といいつつ、ついふらふらと店に入り、数冊買ってしまう。 そんなこと繰り返しているから、また部屋が狭くなる。 その日買った本を、床に座り込んでぱらぱらめくっていると、傍らで、積読本たちの文句が聞こえてくる。 買ってばかりいないでちゃんと読みなさい、って。。
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