あたろーの日記
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2003年07月09日(水) どうしたらいいんだろ

 12歳の中学生だとは思わなかった。
 日本中がやりきれない気持ちでいるんじゃないかと思う。
 何がどうおかしくなってしまったのか。世の中が異常な方向に進んでいっているような気がして、誰もが言い知れぬ不安と恐怖を抱えてニュースに見入っている昨今・・・そんな気がする。ニュースとして取り上げられる少年の凶悪犯罪、それは一部分の問題ではなく、きっと、日本という身体の奥深くにまで浸透し始めた病理が表面に現れたもののような気がする。日本だけに限らないのかもしれないけど。
 
 今日会社で、森元首相は子供を産まない女性云々と言うけれど世の中がこういう状態なのに産めと言われても産む気になれない、という話をしていたら、そばで聞いていた男性に、そういう世の中を作ってきたのは我々なのだと言われた。
 ・・・そうなのだよね。確かにそうなんだ。認めたくはないけど、社会の一員として、今回の長崎の事件の責任から、日本中の誰もが逃れることはできないのだと思う。。今回の事件だけでなく。被害者となった幼い男の子も、加害者の少年も、どちらも私達皆の子供であり、兄弟なんだと思う。今の社会の皆が育てたんだよね。
 現行の少年法では14歳未満は刑罰の対象とならない。その是非については私は自分の意見を持たない(どうしたらいいのか自分でも分からない)けど、それでも、事件の背景を明らかにすべきとは思う。加害者が14歳未満であれば、事件の捜査より加害者の少年の今後の更生に焦点が移るとのことだけど、やはり、加害者の家庭環境や、学校生活、どんなものを見たり接したり読んだりして育ってきたのか、どういう心境で犯罪を引き起こしたのか、などは、世間に情報として示すべきなんじゃないかと思う。加害者のプライバシーも大切だけど、今後こういう事件が繰り返されないためにも、皆で事件の背景について知り、考えていくこともとても重要なんじゃないかと思う。
 少年犯罪や凶悪事件が頻発する今の世の中が、そう簡単に明るい方向に変化するとは思わないけど。
 
 先日、大学生の人達と少し立ち話したのだけれど、彼らが、イラクの戦争の問題や環境問題について、「他人事ではないですから」と力強く何度も言っていたのがとても印象に残った。日本のことも、日本以外のことも、今の世の中に起こっていることはどれも他人事ではないのだと思う。世の中はつながっている。他人の痛みは自分の痛みでもある。悲しみも、苦しみも。他で起こっていることを直視し、そのことについて考えることが、今ほど大切な時代はなかったんじゃないかと思えるくらい、今の世の中は病んでいるような気がする。考えながら、それぞれの立場や方法で社会と関わっていくことが、今の状況を変えていく効果的なやり方なのかも。。状況が変わるかは分からないけれど。。
 
 。。。偉そうに書いてみたけど、これは理想論でしかないんだろうか。
  


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