浪漫のカケラもありゃしねえっ!
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2001年09月05日(水) |
「最後の伝令「電脳筒井線・朝のガスパールセッション」/文学観 |
筒井康隆の「最後の伝令」が本の山から出てきたので、楽しく読んでいます。これは、断筆宣言よりちょっと前の作品集。 実験色強い作品もあるから戸惑う読者もいるかもしれないけど、それでもゲラゲラ笑えちゃう仕上がりにしちゃうのが、この人の力技。 中坊の頃にこの人の作品に出会ってから、長いつきあい。文学論も心理学も、彼の本で教えてもらった。(偏ってるけど(笑)) ネットを体験したのも、この人の「電脳筒井線・朝のガスパールセッション」を読んで、実際に体験してみたくなったからでした。
自分の文学観って、たぶん偏ってるんだろうなあ、と自覚してます。 文学論というと、SFや幻想文学の関連でしか読んでないし。(笑) ストーンズのキースが、こんなことを言ってました。「音楽は、火のまわりを囲む猿人が石を打ちつけたのから始まったんだ」 文学も同じことだと思ってます。火を囲む人々が何かを語り始めたときに始まったと。 それは、冒険を語り、思い出を語り、未知のものを想像するいとなみだったのかもしれない。それは、恐怖や興奮を癒すことだったのかもしれない。 火を囲んで語る。自分の作品って、そんなモノだと思ってるんです。
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