浪漫のカケラもありゃしねえっ!
DiaryINDEX|past|will
| 2002年07月04日(木) |
謎のアニメ風捜査陣とスチームパンクな夢 |
寝苦しいと睡眠が浅いのかREM睡眠の途中で目が覚めるのか、へんな夢を覚えている今日このごろです。 前半はともかく、後半は物語の1シーンように印象的だったのですよ。
まずその夢は、折り畳みテーブルとパイプ椅子が並べられた捜査会議(なんとなく未来の警察っぽい)から始まりました。 テーブルの上には資料とCD-ROMが配布されています。最新のゲームソフトが2〜3入ってるという特別バージョン。CD-ROMのジャケットは、場違いにもありがち風なアニメチックな絵。どうやら捜査陣は、このソフトに密接に関連する事件を追っているらしく、これを使って訓練せよとのお達しのようです。 たちまち夢の舞台は、アニメ絵の世界に入っていきます。 出てくるキャラ達は、いかにも私の苦手なタイプ。えー、まあ、なんと言いますか、どう考えても有能そうにみえない大きな瞳に星がはいってるお嬢様キャラ達とか、どこに下顎の骨や筋肉が入ってるんじゃい?ってな正面向きと横顔で髪型がワープしちゃう絵に描いたような美形(絵なんだが(笑))のお坊ちゃんキャラ達とか、ペットと化した恐竜さん(上司の博士達から隠そうとおリボンつけたふりふりフリルのお嬢様達が大騒ぎをして、バレそうになり「てへ☆」とか笑ってごまかしちゃうお約束つき!)とかが、ヒミツ基地で合同捜査会議なんかしていたのだった。しかも複数のソフトの世界とキャラが錯綜しているようで、もう混乱の極み。 その中に【声:池田秀一様】なキャラがいらして、髪の色はペールブルーのグラディエーションの3色塗り分けだ。やっぱりこのキャラが一番シリアスで、その状況に頭を抱えて入らしたのが印象的。 ともあれ、そのアニメキャラの団体様が捜査会議室になんとかおさまったところで、夢の視点はその会議室(ヒミツ基地)の外へと移動する。 木々と蔦に囲まれれた石造りの洋館。全体像は建物としては異様な形をしている。(目が覚めて考えてみると、欧州の貴族の領地風庭園のただ中に漂着した苔むす石の船のようでもあり、神話の世界の巨人の脱ぎ捨てたサンダルのようでもあった。)夢の中で「これって、あの辺が変形して【ヒト型】や【動物型】ロボットに変形したりして(-_-;)」などと考えて嘆いていたのである。
さて、その外観を観察しているうちに、アニメ風背景は徐々に実写に変化していく。 巨大な木と一体化しかけている洋館の一角に、半球状に突き出した窓がみえる。それは、古い飛行機械の操縦席のようでもあり、銃座のようでもあった。ここから夢世界はスチームパンクへと移行していく。舞台はその窓の中に移り、19世紀〜20世紀初頭の雰囲気を持ち始める。 おびただしい機械、機械の上の高い位置に据えられた席。やはり半球型のドームは、なにかの操縦席なのだ。 腰をコルセットで引き絞ったドレス姿の貴婦人が登場する。アップに結った亜麻色の髪は忙しく立ち働いてみだれ髪を残し、小花を散らしたハイカラーのドレス姿は女らしさの中に決然とした雰囲気を漂わせている。彼女は何をしようというのか。 「無謀だ。不可能だよ」 男の声が回想シーン(?)を呼び起こす。実験器具の散乱した研究室。黒板の前に立ち、計画を披露した彼女に対する言葉だ。 いく人かの飛行服姿の男達。もちろん衣装は、第一次大戦前の時代を思わせるモノだ。いくつもの冒険を成し遂げた歴戦の強者らしく、みな飛行服はくたびれはてながらも、矜持を保った凛とした風情。だが、その顔には、彼女の計画をよしとしない表情が浮かんでいる。 先ほどから発言しているのは、その中でも年長の男である。小太りの身体に金色の髭、短く刈り上げた髪。NHKで放映してた『ホームズ』シリーズのワトソン役のおじさまに似ている。 「無謀きわまりない。私は反対だ」とうつむきながら首を振る。 実験道具が置かれたテーブルに寄りかかった男が、目元にかすかな微笑みを漂わせながら彼女を見やる。黒い髪、不敵さを漂わせた面魂。エディの顔だ。 彼女は、彼にわかってくれと、言葉にならない訴えかけをする。彼女を最も理解している者、最も理解していてほしい人が、彼なのだ。(恋人あるいは夫なのか?) 「オレなら飛ばない。オレが飛ぶのは、戻って来るためだ。オレが飛ぶなら....」 黒板に描かれたグラフと彼の言葉がシンクロする。4時方向に直線的に進んで、まっすぐにあるラインに達っして突き抜ける彼女の(予定された)進路。彼の意図する進路は、そのライン直前で双曲線を描いて引き返す。彼の双曲線のラインと彼女の直線のラインが交錯する。 「オレが飛ぶなら....こうだ!」言葉とともに、双曲線がまっすぐに落ちていく彼女の進路をからめ取るように妨げ、彼の腕が彼女の腰を抱き寄せる。 しっかりと抱き寄せた彼女の額に、彼は口づける。「そのためなら、オレは飛ぶ」 「ええ、そうね。あなたなら、そうね」彼女は、彼の胸にもたれながら、深い満足感を感じる。彼は、彼女を助けるためになら『飛ぶ』というのだ。だが、彼女にはわかっている。それを彼に求めはしないことを。 顔を上げ、彼女は彼と目を合わせる。彼の目が問いかけている。『それでも、君は飛ぶというのだろう?』 彼は、軽く両手の手のひらをあげて後ずさる。ゆがめた口元にかすかな微笑み、悲しさとユーモアの入り交じった目の色。そんな人だから愛したのだと、彼女は思う。 やがて、実験室の映像とともに彼の姿は消える。彼はもういないのだ、と彼女は思う。実験室の物語は、どれほど過去の思い出だったのか。彼女はまだそれほど若さを失ってもいないようにも見えるが、あるいは長い年月に老いた老婦人にも見えなくはない。どちらであろうと、彼女の情熱は老いてはいない。 機械がうなりをあげる。飛行眼鏡をかけ、彼女は高い操縦台の上にのぼる。これから彼女は、出発するのだ。どこへ? それは空を飛ぶ旅なのか、次元を飛ぶ旅なのか、時間を飛ぶ旅なのか。 窓の外は、嵐でまったく何も見えない。機械のうなりが高まり、激しい振動が起こる。機械が動き始めた。旅が始まったのだ。 衝撃とともに、風防ガラスが割れ、操縦席の明かりが消える。渦巻く雲のようななにかの中に突っ込んでいることしかわからない。機内に吹き込む突風。呼吸が出来ないほどの激しい風。それでも彼女は止まろうとはしない。もう、止まることは出来ない。ただ前に突き進むこと、それ以外に道はないのだ。
なんだかなー、後半は不思議な雰囲気の夢でしたよ。【彼女】=【未亡人】じゃないかと思ったのよね。【彼】にもう一度会うために旅をしてるのかなー、なんて。 エディ、いい役とっていきました。すごいかっこよかったのよ、ヤサグレた風情が。(笑)
|