久しぶりの雪だった。 子供の頃のような嬉しさはなかった。 無邪気さや、素直さや、優しさもなかった。 ただ白く、いつもとは違った朝だってことぐらい。 年を取ったせいではなく、素直に感動できない自分のせいだった。 それは日常のシガラミだとか責任とかで・・・。 もうすぐ雪は雨へと変わり雪が溶けて ゆっくりとまた同じ朝に戻ろうとしている。