『・・・もしもし』 『ちょっと!今何時か分かってる?』 時計が見当たらない。昨晩何時に寝たのかも分からない。 状態を起こしオーディオに目をやる。眠気は醒めた、12時22分・・・やばぁ! 『ちょっと、起きてよ!』 『今、起きた時計も見た。ゴメン。』 『あとどのくらい掛かるの?映画始まっちゃうでしょ!』 『うーんと、あと2時間くらいかなぁー』 『映画をエンディングから見ろっていうの?早く起きてよ!』 そうだ!昨日はバイトだった・・・。日曜だって言うのにバイトしていたんだ。 帰ってきたのが朝の五時だったっけ・・・。日曜日に遊べないから今日映画の約束したっけ・・・そうだった。 『急いで行くからもう少し待っててくれる?』 『たまには待たせてみたいよ!早く来てね!』
月曜日の街はおとなしい。それでいて新鮮だ。 日曜日の街の慌ただしさと一変して、新しい空気を入れる、換気曜日なんだ。 確かに休みの次の日は動くことさえ億劫で何もしたくない。 でもそんな街も人の顔も好きだ。どこかやる気なくてでも新しい顔している。 新鮮な気持ちで始めることが出来る月曜日。 少し怒り気味の彼女の手を握り、『好きだよ』と言えば ゆっくり火曜日に溶けていく。 ラストシーンに踊らされるコトなく。
|