not ready

2003年04月30日(水) 水曜日

昨日の雨はウソの様に晴れ渡り、空には青いペンキが塗られていた。
鳥のさえずりで目を覚ますと肌をくすぐる気持ちの良い風を感じた。
もうすっかり春らしくなって来ている。日増しに感じる様になった。

『すっかり暖かくなったね』と僕より先に目を覚ました彼女が朝食を作りながらそう言った。少しまだ、眠そうな声をして。
コーヒーのいい匂いが部屋中に立ちこめる。まだ、ベッドの中でぐずぐずしている僕を起こそうという作戦か?ココからは彼女の顔は見えない。どんな顔してるのかな?気になったが声を掛けるのは止めた。食事の用意と化粧は邪魔されたくないらしい。大体の女性がそうだ。

ようやくベッドから起きあがり顔を洗ってリビングに戻ると朝食が用意されていた。笑顔で、
『できたよ!』と迎えられた。たまらない幸せが部屋中に充満して僕の心を満たしてくれる。最高の目覚めだ。彼女の方も”天気のイイ日は本当に好き”と何度も口にして嬉しそうに僕の方を見ている。

朝のほんの少しの時間、ハーフタイム。
楽しい会話と、美味しい食事を。ラムゼイルイスを聴きながら。
それから今日を始める。少しやる気のない水曜日も乗り越えられそうだ。

ゆっくりと朝の扉を開ける。朝をくぐっていく。
玄関を出て、振り返ると彼女は手を振っている。
・・・行ってきます。


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