独白「文字式」

INDEXpastwill


2002年06月13日(木) 白い妄想(後輩の演奏会を見に行く編2)

過去の甘美に浸るべく、
後輩のマンドリン演奏会に行くことにしたのだが、
演奏会の会場は、自宅から電車で2時間くらいのところである。

2時間、小旅行じゃねえか。
旅といえば、グルメと出会い、って事で、
昔良く通っていたサ店によって、美味いものでも食べてから、
良い音楽でも聞こう、とちょっと家を早く出る。

後は出会いだけだな、ふふん、
なんて思っていたら、
出会ったのである。

嫌な出来事に。

それは、道中でのトイレのことであった。
乗換駅でちょっと所用でトイレにむかったのだが、
4、5人のおっさんが、床掃除マシーンをだらだらと動かして
トイレまでの道を磨いている。

まあ、なんだかみんなやる気がなさそうだけど、
おそらく、その仕事は1人でできそうだけど、
でも、お仕事ご苦労様だなあ、なんて思いながら、
用を足しに白い陶器に向かっていくと、
そこには、社会通念上はいらっしゃるはずの無い性別の方が
一生懸命、白い陶器を磨いていた。

おおっ、恥ずかしい。
でも、ここで足さねば、脳内に毒素がまわってしまう、
と、やきもきしながら、
ちょっと離れたとこで用を済ましたのである。

その時は、なんぼなんでも、女の人の横は恥ずかしいなあ、
くらいにしか思わなかったのだが、
身体のすっきりと共に、頭がすっきりしだすと、
むくむくと怒りが込み上げてきたのである。

「ひまそうにしてたおっさん、お前が磨け」と。

正直、掃除業務の事情等はわからないので、
これからの主張は、誤解かつ偏見に満ちたものになってしまうかもしれないが、
あえて続ける。

怒りと共に、なんでおっさんが磨かないのか考えたときに
ひょっとしたら、マシーンは男の仕事、
磨くような細かい作業は女の仕事、っていった
決めつけによる分業が暗黙のルールになっているのではないか、と思ったのである。
だから、たとえ、どんなに暇そうでも、おっさんは便器を磨かないのでは、と。
そして、仕事の多寡にもかかわらず、
女だから、男だからって理由で、思わず賃金格差があったりしてと
思いこみは膨らみ。

差別的で不合理極まりない仕事の分配が、
お客様(トイレ利用者)に不愉快を与える、というその無駄さ加減に
なんだか、気持ちが重くなったのである。

杞憂だったり、
ただの妄想だったらいいんだが、でも
結構日常で不合理な無駄って多く無いか?

ああ、どんどん日記がマンドリンから離れていくが
次の日記は戻って行く予定。


りっと |MAILHomePage

My追加