独白「文字式」

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2002年06月17日(月) 空腹讃歌(後輩の演奏会を見に行く3)

トイレで腹を立てたりしながら、
かわいい後輩の演奏会での健闘をイメージしつつ
平静を保っていた私なのであったが、
演奏会場に向かう前に、学生時代よく通っていた
サ店で遅めのランチをとることにした。

全然本筋と関係無いが、
この「さてん」って響きはなかなか気持ち良い。
カフェ、よりも、喉の乾きがおさまる感じがする。
文字にしてみるとなんだか変だが。

で、そのいきつけのサ店行った理由なのだが、
学生時代の思い出に浸りたいから、というわけでなく、
非常に食べ物が美味しいからである。

例えば、その店では、
スパイシーな味わいの中に、トマトのひき肉のうまみが
十分楽しめるキーマカレーや、
良質の牛乳とチーズをたっぷり使い、
口あたりが滑らかで優しげな味わいのグラタンや、
クリーミーな舌ざわりと酸味が上品な
自家製マヨネーズでいただけるサラダ、
などがいただける。

しかし、そんな絶妙で、繊細な味わいの店なのに、
その基本的な味わいだけが繊細なのである。

量の側面から料理を検証してみると、
ツナグラタンを頼めば、多きなグラタン皿の白い海のまんなかに、
缶そのままの形のツナが浮いている。
パスタ(味は非常に美味しい)も
食べても食べても麺が汁をすってなかなか減らないし、
なぜか、にんにくまでもが大盛りサービスになってたりする。

また、塩分濃度にものすごいばらつきがあり、
日によっては、塩気を感じさせないカレーやグラタンが出てくる。
塩気の無いグラタンは、暖かい牛乳の中に、
柔らかいマカロニが浮いているようなものだ。

なぜ、基本はしっかりと美味しいのに、
レシピが破天荒なんだろう…。

でも、なんだか癖になる味なので、
近くに来る用事があると、
行きたくてしょうがなくなってしまうのだ。

ちなみに、店の雰囲気は、
レンガ通りにただずむ、隠れ家、といったような
シックでおしゃれな感じであり、
店の中は、ステンドグラスが飾ってあったり、
バックミュージックにはジャズが静かに流れていたりと、
実に大人の雰囲気なのである。

そんなおしゃれで上品な雰囲気の中、
出てくる料理が、顔くらいの大きさの皿に盛られたグラタン。

変な店だよな。

多分、次の日記こそ、
マンドリン話が出てきます。


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