ハラグロ日誌
書人*ちる

   

  




冬の花火
2001年12月07日(金)
イルミネーションや花火って、どうしてこんなに人の気分を高揚させるのか。。。冬の夜空に打ち上げられる花火を見ながら、大人気なくワクワクしてしまった。
非日常的な空間演出のせいなのか、夜の闇が光のマジックで彩られるからなのか、答えは色々だと思う。
そして、こういう美しいものに遭遇した時には、ひとりで味わうのが勿体無くて、誰かに伝えたくなる。感動を分かち合いたくなる。
数年前の冬、東京に初雪が降ったとき、無性に誰かに伝えたくなった。当時の恋人とは、もう駄目になる寸前で連絡を断っていたのに、どうしても声が聞きたくなってしまった。この雪をあの人も見ているか、知りたかった。
バッグから携帯を取り出して、彼の番号を呼び出した。凍える指先で「通話」ボタンを押そうとしたけれど、結局、かけられなかった。もう、戻れない所まで、ふたりが駄目になってしまっている事を見過ごして、恋人ごっこを続けられるほどお互いに若くもなかった。
人生に「もし」は禁物だが、あの時デンワしていたら、未来は変わっていたかも。
初雪、冬の花火、私にとっては、冬は思い出の宝庫なのだ。









設計*しゑ(繊細恋愛詩)
感謝→HP WAZA !
素材著作権且感謝→M3