ハラグロ日誌
書人*ちる

   

  




千年の恋
2002年01月18日(金)
映画での「源氏物語」という事と女性が光源氏を演じる、という事で、かなり注目してた「千年の恋」。(ちなみに今Mステで堂本剛が「百年の恋」っていう唄を歌っています。あのウルフくずれな髪型はなんなの???)
相当に、圧倒的に美しい出来映えでした。本当にびっくり!!光源氏の美しさは勿論、女御たちの艶やかな事。特に桐壺の更衣・藤壷の更衣の二役を演じた高島礼子さんに、惚れ惚れしてしまったわ。。。なんか極道!なイメージが強かったのだけど、平安のはかな気な女性の感じ、母の強さの演技が見事ですっかり魅入られていました。
過激なセックスシーンがかなり話題になっていたけれど、とにかく女性を綺麗に見せるための配慮がつくされていて、何とも耽美。まだ女性になっていない少女も昔は輿入れする事もあったので、そういう未成熟な女の子を相手にするシーンもあって、昔の女性の玩具度というか、地位の低さを思い知らされた思い。
最後の方で、カゴの中の鳥としての女性を演じる事に疲れた紫の上が、源氏に反抗するシーンがあるけれど、きっとこれは現代風にアレンジしたもので、実際は女性は悶々と嫉妬や恨みという感情を募らせるだけで、男性に対してはぶつかる事はできなかったであろう。ぶつかる術さえ知らなかったかもしれない。だからこそ、物怪や生霊としてしか相手にぶつかる事ができなかったのかな、と思う。
現代の尺度で中途半端に解釈された部分もあるように思うが、観る側がそういう尺度を捨てて鑑賞すれば、色んな事が感じられる物語だ。









設計*しゑ(繊細恋愛詩)
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