度々旅
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2002年05月24日(金) 通路

田植えのために先日かき混ぜられていた田んぼで、夕方手作業で田植えをしていた。いつも気がつけば植えられていて、気づけば育ち、穂を垂らし、刈られているというかんじだったので、今年は田植えから見ることが出来てうれしい。最近は、学校へ行く道が楽しく、そして、帰り道も楽しい。
もともと大好きだった道だけれど、じっくり感じながら歩くと、毎日毎日違う表情を見ることができる。一日の中で、一番落ち着く時間になっているようだ。

夕方かみなりがなり、雨が降る。だんだん夏の気配がやってくる。

私はこの季節が一番好きだ。連休があけて、学校は空いてくる。ある程度その年度の生活にも慣れてきて、春に決心してやりはじめたことが、だんだんこの辺りで、淘汰されてきて自分に丁度良い程度に落ち着く。一番時間がゆったりと流れている時のような気がする。緑は青々と鮮やかに色づき、花も咲く。風も冷たくも温くもなく、心地よく吹く。

意識しなければ、一番印象が薄い時期なのかもしれない。暑くもなく、寒くもなく、紅葉もなく、特別なイベントもないこの季節。梅雨までの隙間みたいな季節。

私は隙間や、真ん中が好きだ。階段は踊り場が好きだし、建物と建物の隙間もわくわくする。決まった位置に自分から立つよりも、何かと何かの隙間みたいなところに入りこみたくなる。

真ん中や隙間は通路のようなものだ。通路は何かを結ぶ。何かを結ぶということは、前と後ろ、右と左というように二つ以上の対象がある。私には、過去と未来がある。いつでも自分は通路に立ち尽くしている。前と後ろをつなげるために、必死でここに立っている。先の道を開拓しようと、通路に立っている。


こげんき |MAILBBS

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