度々旅
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2002年05月29日(水) 無人販売

以前より多い睡眠時間をとっているにも関わらず眠い。これも年齢のせいだろうか。

近所の田んぼは、全て田植えが終わっていた。小さな頼りない苗たちが、数ヵ月後には黄金色になるのが楽しみ。帰りに、その農家の無人販売でイチゴと玉ねぎを買う。無人といいながらも、すぐそばの畑でおじさんが作業をしていて、「ありがとう」と言ってもらえた。作った人の顔を見ながら買えるというのは、嬉しい。

無人販売所にある野菜は、「食べてください」と言いながら座っているように見える。野菜を買う私たちは、はっきり言ってしまえばお金を払わずにすむことも可能である。が、どうしてもそれは出来ない。野菜自身も、その作り手も、なんだか「食べてくれたら幸い」と言っているような気になるからだ。だから、こちらも「いえいえ、こちらこそありがとう」という気持ちで、お金を入れる。

だから、無人販売でも買い物は、スーパーでも買い物とは違う。お金を介した買い物という感じがしないのだ。

しかし、お金を入れる缶に、時々5円玉や、1円玉が入っていることがある。お金を入れずに持って帰ることは可能なのに、お金を入れていく。ただで持って帰るのは申し訳ない。でも、100円は出したくない。もしくは、100円玉がないので、あるだけの小銭で、というような気持ちで、誰かが入れていったのかもしれない。だから、そこには、買う側の感謝の気持ちが含まれているといえるだろう。

無人販売では、お金を声で要求されない。だからこそ、いろいろ考える。だから、作ってくれた人、育ってくれた食べ物に対する感謝をふと思い出すことができる。


こげんき |MAILBBS

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