先日、清二が、「ママー、眠いんだけど眠れない・・・」といって私のところにきた。その日、清二にとって、いくつかの心穏やかならぬことがあったので、心をほぐしてやるためにも、寝る前に本を読んであげることにした。
清二が選んだのは、「スーホの白い馬」福音館書店、私が選んだのは学校で借りている「うみのおばけオーリー」岩波書店。 たった二冊なんだけど、どちらも結構長いお話。 「ヤマザキ」というマンガを読んでげらげら笑っていた理人も、二段ベットの手すり越しに頭だけだして、上から本を覗き込んでいる。
子供たちが小さいころ、ベットで並んで寝ながら絵本の読み聞かせをした。短めの絵本なら一気に軽く10冊ぐらい、時には何度も繰り返し読んでやった。 初めは絵が多い絵本ばかりだったけど、子供の成長と共に、ストーリー性のあるものを読んで欲しがるようになり、お話系の本も読むようになった。ははは、長いから読むのは結構疲れるんだけどね。 我が子たちは話の途中で眠くなってしまうことは絶対にない。必ずお話の最後まで聞いてから、おやすみをする。我が家の場合、子供が寝付くまで傍らで本を読んであげる・・・なんてことはありえない。そんなことしたらこちらのほうが絶対先にダウンしてしまう。 こちらに引っ越してから、子供たちが二段ベットで寝るようになり、添い寝をすると二人に平等には読めないので、忙しさにかまけてそのまま読み聞かせ自体しなくなった。 でも、読み聞かせは何歳になっても子供の心の栄養になるから、たまには読んでやらないといけないな・・・などと思っていた矢先だったので、今回は読み聞かせ再開のいいきっかけになったと思う。 ベッド脇にクッションをいくつも重ねて座って読むことにした。ちょうどつい先日ベッドにもランプもつけたことだし。こっちの環境も整えないと、読み手のほうが疲れるからねぇ。
我が家の子供たちは自分で本を読むよりも、同じ本をママに読んでもらって聞いているほうが、絵本の中からはるかにいろんなことを感じとっているみたい。 我が子たちもまだ幼いからか、目で必死に文字を追って、読んだ内容を頭で理解し、それを心で感じ取る・・・という思考回路がまだまだ未熟なのだろう。 けれども、ママの読み聞かせならば、耳からはいってくることからいろんなことを瞬時に読み取り、心で豊かに感じ取ることができるようだ。 この世に生を受けたときから今日まで私の声を聞いて成長しているから当たり前なのかもしれないけど。 一人で本を読むようになったからといって子供たちに背を向けてしまわず、もうしばらくは、親の口で読み聞かせをして、聴覚によって子供の感性を刺激し続けてあげようと思った。
読み聞かせの時のママの穏やかな声は、なんといっても一番の心の安定剤だろうしね。
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